俺は自分で恵方巻きを作ることにした。
俺はスーパーへ行って具材を買ってきた。
それから、先日録画しておいた、NHKのためしてガッテンの恵方巻きの作り方を見て勉強。
がってん流は海苔を半分に切って作るハーフサイズだ。
がってん流は、巻き簾を使わない。
海苔だけで巻いて、クッキングシートで帯のようにしめる。
素人でも簡単にできるそうだ。
まず、俺はがってん流で2本作った。
半分に切った海苔を縦長に置き、酢飯を広げ、具材を並べる。
巻き簾を使わないで巻く。
これをクッキングシートで帯のようにしめると出来上がりだ。
簡単に出来た。
しかし、クッキングシートでしめ過ぎたのか、寿司飯がはみ出した。
けれども、くずれないから、まあいいや。
恵方巻きがあまりにも簡単に出来たので物足りない感じだ。
そこで、巻き簾で本格的な太巻きに挑戦することにした。
巻き簾の上に海苔をおき、酢飯を広げる。
これに、マグロ、カニカマ、イクラ、厚焼き玉子、カンピョウ、キュウリ、紅ショウガなど、七つの具材を並べた。
慎重に巻き簾で巻いていく。
巻き簾を開いてみた。
我ながら上手に出来たとにんまり。
女房と二人で食べることにした。
今年の方角は北北西。
一本丸ごとだと多すぎると思ったので半分に分けた。
切り口をみたら、実によくできている。
去年の恵方巻きは巻き方がゆるかったので、食べ始めたらマグロが滑り落ちて失敗だった。
今年は上手に出来た。
具材も良いものを選んできたので、すごくおいしい。
俺は満足だ。
マグロなどの具材が残った。
もったいないので、これを肴に呑むことにした。
とっくりからさかずきにお酒をそそぐ。
俺は女房に、恵方飲みだと言って、北北西を向いて祈りを込めて呑んだ。
満足、満足。
そしたら、あることが頭に浮かんだ。
恵方巻きは輪切りにしないで、一本を丸々食べる。
これにならえば恵方呑みも、一升ビンから、
一気にラッパ呑みをしなければご利益がないのかと。
血圧の高い俺には不可能なことだ。
とっくりではどうかと考える。
俺にはとっくりのラッパ呑みも出来そうもない。
さかずき一ぱいをぐい吞みしただけでは、ご利益がないかもしれない。