犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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花留め「鬼の手」

2020年09月23日 | 自画自賛
写真は、花留めとして作った陶製の作品である。
「鬼の手」と名付けた。

早めに書かないと、不気味でいけない。



2年程前に、いけばなの大規模な展覧会に行った。
久しぶりのいけばな展だった。
様々な流派が集まったものだったので、
それはそれは色々な作風のものを観ることができた。

いけばなと言ったら、鉢の中に剣山を置いて花を挿すものばかりだと思っていた。
それは、進んだ手法なのだと知った。
まあ、それだけの道具を使うのだから、
そりゃそうか。
古流ではそういう物は使わない。
言われてみれば、投げ入れ花なんてな言葉は聞いたことが有る。

剣山のようなトゲトゲに挿すのではなく、
花を留める道具も様々に有ることを知った。
剣山は見えてはいけないものだが、
そういった花留めは、それ自体が作品となり得るものだった。
馬の轡を使ってみたりといった、
他の道具を流用する工夫も楽しい。

陶芸をちょっとやるので、これは作りたい、と思った。
人の手を作ってみたいと考えていたのと、花留めとが
頭の中で合わさった。

ザラリとした仕上がりになる釉薬を手の甲側に掛けた、
爪にはヌラリと光る釉薬を掛けた。
無骨な鬼が花を手にしているという絵にしたかった。



地面から出て来た彼岸花の蕾が開く前に
この指の中に茎を通して、
地中から出た鬼の手が彼岸花を掴んでいる、
という展示方法を思い付いた。

説明を読んで想像しただけでおそろしい。

庭に彼岸花が咲き始めたので、
蕾を通して地面に鬼の手を置いてみた。

恐怖。

写真を撮ってアップしようと思っていたが、
先にこの解説を書くことにした。

知らないで写真を見たら、怖過ぎる。
毎月一日に法螺を書いているが、
今度ばかりは配慮する。
この作品は怖いわ。

どうせならもっと大きく作るとか、
もっと妙な色調にするとか、
手の形や指の曲がり方や
指の位置や数を、人間と違うようにするとか、

そうすれば、人の手と見えてしまうことは回避できたかもしれない。

しかし、
もっと怖くなるだけかもな。



とにかく、これは「鬼の手」という陶器の花留めの作品で、
それを持っているのは生身の私の左手です。
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