犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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25年ぶりもの二つ

2020年11月08日 | よみものみもの

以前、同時期に評判の2つのテレビドラマが
「30年前、自分が生まれてくる頃の父が」
という設定で共通していて、面白い偶然だと思った。

今期は、
「25年ぶりに」
という設定の2つのテレビドラマが面白い。
どちらも予告の時点から見ようと思っていたが、
期待にこたえてくれている。



一つは『35歳の少女』。
自転車の単独事故で意識不明の重体になった10歳の少女が、
25年を経て回復する。

その間に、家庭は崩壊している。
父親は息子のいる女性と結婚して別の家庭を築いているが、
その息子は最初の就職先で傷付いて現在引きこもりで腫れもの状態。
妹は一流の会社に入って上司と恋愛していて仕事でも功績が有るが、
上司は他の女性社員と結婚するというので大暴れ。
同級生の女子はおばさんになっていて自分を憐れむばかり、
初恋のゆうとくんは小学校の教師を辞めてしまっている。

母親は、見た目は35歳だが精神的にも知的にも10歳の娘を
守るために、支配的な性向を強める。

35歳の少女にとって、毎日の経験が刺激的だ。
思春期の成長が一気に襲いかかる。
母親にもそれは同様に襲いかかる。

あんなもん、何年も続くのもたいへんだが、
25年分が突如としてやってくるのもたいへんなこっちゃ。

35歳の少女は柴咲コウさん、その母は鈴木保奈美さん。
好演なので、見ていてけっこうしんどい。
しんどくて見たくないので、なるべく見ない。
消化に悪い感じにしんどいので、食事しながらなんて見られない。
配信終了間際に見る。まるで宿題に追われるかのような気分で見る。



「25年ぶり」とは関係無いが、
箸休めに、『親孝行プレイ』を見る。

『親孝行プレイ』は、みうらじゅん氏の提唱する
親との関わり方の手法である。
以前、著書の感想を書いたような書いてないような
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/7d4552d03e9bba90ef673c8255a46f46

著書とドラマの内容はさほどリンクしていない気がする。
ただ、楽しい。
安田顕、要潤、斎藤工という手練れの俳優が演じる三兄弟。
なんだかやたらに楽しそうに演じているように見える。
それも演技かもしれないけれど。

そして、斎藤工がここでは三男として
かわいらしい役どころをふんわり演じているのに驚く。



テレビ東京のドラマはなんだか面白い。
けれど、今期のあざとさはテレ東っぽくない感じがする。
企画が秋元康だという。

劇中劇の『殺したいほど愛してる』は、主演の二人をはじめとして
4組もの『共演NG』がいる。
元恋人、元師弟、元アイドル同士、キャラかぶり同士。

特に主演の二人は、ドラマの共演から交際して、25年前に別れた元恋人だ。
現場はいきなり火花が飛び散る。

その仕掛人の役を演じるのは斎藤工。
元恋人は中井貴一と鈴木京香、元師弟は里見浩太朗と堀部圭亮、
周辺の人物も山口紗弥加をはじめ達者揃いで固い。



俳優さんて怖い。
自分で自分がどんな人間か分からなくならないだろうか。
顔貌まで変わって見える。

後々wikipediaなどを見て、あのドラマのあの役はこの人だったんだ、
なんてことを知ったりする。
見ている時は、「どっかで見た顔だなー」と思えばまだマシで、
以前見たドラマに出ていたのと同じ俳優さんだと気付きすらしないことも、まま有る。

まるで別の人間になってしまっているのだ。
それはどんな気分なのだろう。



それはどんな気分なのだろう。
ちょっと、やってみたい気もする。
と、思ったことは以前から有るのだけれど、
やってみていない。
ああ、そうだ、敬遠していてやっていないことの一つ、演劇だな。

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