劇場版・仮面ライダー響鬼と七人の戦鬼 [の感想文]

正式なタイトルのよく判らない映画だ。
「劇場版」という単語はどこに掛かるのですか?
『「劇場版・仮面ライダー響鬼」と七人の戦鬼』?　なんか変
さりとて、『劇場版「仮面ライダー響鬼と七人の戦鬼」』　では、テレビ版『仮面ライダー響鬼と七人の戦鬼』という番組があるみたいだ。

相当どうでもいいことから書き始めた。

時代考証? はあ? そんなもんどうでもいいんだよ!! とばかりに「戦国時代」だというのに茶髪だったり、「ダイエット」「リバウンド」という台詞があったり、仮面ライダーイブキが城主を務めるお城は江戸時代っぽいし、だいたいトランペットとかギターという武器が戦国時代にはそぐわない。
もちろんそんなことはどうだっていい。ライダーがいっぱい出てきて暴れてくれりゃいいのだ。400年以上昔のエピソードならば放送中のテレビシリーズとの整合性とか気にしなくていい。(一昨年のファイズ、去年のブレードの映画版は整合性がとれてなかったのが、TVシリーズの最終回の時に気になったものだ)

そんでライダー史上、もっともキワモノなライダーたちが登場。
名古屋のライダーはシャチホコ・・・まだいい
大阪のライダーは虎・・・・って、おい、戦国時代には阪神タイガースはまだ創設されてないだろ!!
ついでに九州のライダーは鷹(ホーク)・・・・

仮面ライダー凍鬼は、そのネーミングといい、熊っぽいデザインといい、東北か蝦夷地のライダーと思われる。ただ気になるのは、そのデザインが、熊は熊でもシロクマであるところだ。シロクマはカナダとかアラスカとかシベリアとかその辺の熊ではなかったろうか・・・。少なくとも北海道にはいない。登別クマ牧場にもいない。円山動物園(札幌)や男山動物園(旭川)にはいるかもしれないが。(ちなみに私は北海道出身)
いや、まあ、考えてみると、大阪に野生の虎がいるわけでもないから、追求するのはよそう。

響鬼の武器は太鼓、イブキはトランペット、トドロキはギター、凍鬼は銅鑼で、シンバル使うのもいて、この辺まではいいのだが大阪ライダー西鬼(ニシキ)の武器が「トライアングル」!! 弱そ!!

ライダーがいっぱい出てきて、バカでかい怪獣みたいのと戦って、ライダーに一人裏切り者がいて、ライダーたちは人間たちに石投げられたり、まとめて焼き殺されそうになったり、あげく仲間割れしてバトルロワイヤル状態、やめたやめたと全員散り散りになって、主役の響鬼が一人で裏切り者ライダーと戦い、馬鹿でか怪物と戦い、そうすると去っていったライダーたちが戻ってきて協力して
・・・一日で考えたっぽい超気合い抜けしたシナリオ(脚本・井上敏樹)。怪物は一目でそれとわかるCG。ライダーのコスチュームもその辺からかき集めたようなやつで、だいたい考えてみると誰一人バイクに乗ってないのに「ライダー」
もうこのポンコツ感丸出し、視聴率低迷で自棄になったような映画だが、それゆえ難しいこと何も考えずにヘラヘラ笑って楽しく見れる。
すごい豪華になったデパートのアトラクションショーと思えば、入場料は高くない。(でも映画の日とかに1000円で見る方がいいけど)

ライダー響鬼が好きでない人は見なくていい。言うまでもなく見ないか・・・
ライダーが好きじゃないけど仕方なく子供を連れてきたお父さんは、女の子が可愛いマジレンジャーの方が楽しめるだろう。
問題はお母さんだね。マジレンも響鬼もイケメン不足だからなあ・・・

小泉孝太郎が出てた。親父が構造改革だ郵政民営化だと鼻息荒かったその頃、ライダーにも改革の波が・・・っていうか視聴率低迷で脚本家やプロデューサーが更迭され、井上敏樹が脚本に戻ったりした、その渦中の映画化に絡んでいたというのは、相当どうでもいい話です。

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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房　スタジオゆんふぁのHP