５月１０日（土）、博多市民センターでのPネット第２３回講演学習会は、沖縄タイムス・社会部デスクの知念清張（きよはる）さんをお招きして、辺野古新基地建設問題で揺れる沖縄の現状を報告していただきました。
知念さんは、沖縄のおかれている現状について、さまざまの問題が絡んでおり、決して「ワン・イシュー」ではいかない問題が横たわっていることをのべられました。
そして、アメリカの軍事基地でさえ保証されている事故の対策や安全基準が、沖縄の基地ではまったく無視されている現実をみずからアメリカに取材された写真を映しだして説明。オスプレイの配備や、辺野古の新基地建設にむけて立ち入り禁止区域が拡大されるなど、ますます強化されていく沖縄の軍事基地強化に対して、市民運動に何ができるのか、国内外の世論をどうつくりあげていくのかが重要になってきていることを提起されました。
会場には多くの市民がつめかけ、知念さんの報告に質問するなど、活発な意見交換がなされました。以下は、講演学習会の新聞報道です。
５月１５日に安倍首相が、「集団的自衛権行使」を合憲と解釈する記者会見をおこないました。私たちPネットは、これは日本をアメリカとともに戦争ができる国に根本から転換させるものであり、そのために、戦争放棄を謳った憲法九条を公然と解釈変えしてなきものにするものと受けとめ、以下の緊急「抗議声明」を１４日に発しました。
戦争ができる国になるかもしれない戦後史の分岐点で、私たちは何もせず沈黙するわけにはいきません。多くの人々が安倍政権の暴挙に反対して、国会周辺での緊急行動に立ち上がっています。いまこそ、安倍政権に集団的自衛権行使のなしくずし的合憲化を断念させるためにすべての人々が連帯して、集団的自衛権行使の合憲化反対！戦争とファシズムを許さない！という声をあげていきましょう。
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安倍政権による「集団的自衛権行使」のなしくずし的合憲化に反対する緊急声明
安倍政権は5月15日に首相の私的諮問機関の安保法制懇に「日本も集団的自衛権行使が可能」とする報告書を提出させたあと、「国家安全保障会議（日本版ＮＳＣ）」で検討し、安倍首相が、現憲法のもとでも集団的自衛権行使を可能とする見解を発表しようとしています。
これは、どのような理屈をつけようとも、日本をアメリカとともに戦争ができる国に根本から転換させるものであり、そのために、戦争放棄を謳った憲法九条を公然と解釈変えしてなきものにするものです。しかも、国会審議はおろか、閣議決定さえ待つことなく、事実上「国家安全保障会議」（首相、官房長官、外務大臣、防衛大臣だけ）で決定し実施しようとしています。まさにファシズム的手口そのものではありませんか。また、報告書を受け取ってこれを検討する間も置かずに即日見解を発表するというのは、この「安保法制懇」じたいが首相の「やらせ」であることを物語っています。
わたしたちは、安倍政権の前代未聞の暴挙を厳しく弾劾します。そして、戦争に反対し平和を希求する全ての人々が反対の声をあげ、行動に立ち上がることを心から呼びかけます。
すでに安倍政権は、米日両軍が共同で中国との戦争を遂行するための「日米防衛協力の指針」（ガイドライン）を年末に策定することをオバマ政権と約束しています。これに間に合うように、集団的自衛権行使の合憲化を急いでいます。
それだけではありません。安倍政権は、中国との戦争に備えた軍備増強を急いでいます。辺野古への米海兵隊巨大基地建設やオスプレイ飛行訓練の全国への拡大など、在日米軍強化に全面協力しています。さらに、日本版海兵隊の創設と佐世保・沖縄への配備、日本最西端の与那国島への自衛隊配備、尖閣諸島での戦闘を想定した米軍との共同訓練の恒常化など、「防衛計画の大綱」に基づいた自衛隊独自の増強を、厖大な軍事費を投入して、どしどし推し進めています。「武器輸出」も全面「解禁」しました。
また、教科書検定基準や教育委員会制度の改悪を進めています。「道徳」を教科とするなど、戦前の「修身教育」とみまごうばかりの「愛国心」教育を実施し、子どもたちを「軍国日本」に忠実な国民に育成しようとしています。
「安全保障環境が変化した」などというのは、日本をアメリカとともに戦争ができる軍事強国に改造し、中国との戦争準備に国民を総動員するための屁理屈に他なりません。安倍政権の中国敵視政策と戦争準備は、中国政府による対抗的な軍事行動のエスカレートを招き、悪無限的に戦争勃発の危機を高めるだけです。私たちは、中国政府の対抗的な軍事行動にも反対します。そして反戦・平和の行動を起こすことを中国の人々にも呼びかけます。
みなさん！ すでに、多くの人々が安倍政権の暴挙に反対して、国会周辺での緊急行動に立ち上がっています。いまこそ、安倍政権に集団的自衛権行使のなしくずし的合憲化を断念させるためにすべての人々が連帯して、集団的自衛権行使の合憲化反対！戦争とファシズムを許さない！という声をあげ、安倍政権を包囲しようではありませんか。
（2014年5月14日）
「原発もミサイルもいらない ９条を活かす九州ネットワーク」
