コラム・スノーマン~これじゃ悟りは臨めますまい

忘れたくない、或いは一刻も早く忘れたい日々について

再来

2011-08-01 | コラム・エッセー

さて暦は葉月、新しい月を迎えるに当たり、我が本屋にも様々な雑誌が入荷してきた。
と、いう事は当然例のアレの最新号も発売された訳だ。

例のアレ・・・そう、それは「アエラ・イングリッシュ」!
話は前々回に続いてアエラ・イングリッシュの爺である。

発売日、早速アエライングリッシュの爺・・・と逐一いうのでは面倒臭い、AEJ(「アエラ」「イングリッシュの」「ジジイ」)が店にやってきた。

AEJは得意気にレジの前にやって来て、それから片方の口の端に笑みを浮かべながらブツを軽くパンッと叩いて、一言こう言ってみせた。

「コレが発売されたから、ああ俺が来るなと思っただろう?」

私ともう一人の販売員は「はは・・・そうですね・・・。」等と言い早々に会計を済ませ、出来る事であればもう次の業務に移りたいと思っていた。

が!AEJは一向に帰る素振りを見せず、またもや英語に関する小話を持ち出してきた。

「前によ、町内会の図書コーナーの本が無くなったんだ。それはぜーんぶ英語で書かれている本だった。そしたら役員のメンバーが、こぞって俺を泥棒呼ばわりすんだよ。“あんたがかっぱらったんだろう!”ってな。なんでかって?何でだと思うお姉さん。みぃーんな知ってるんだよ、俺が「アエライングリッシュ」を読んでるってことを!!!」

・・・・・・・・・・・。

いや・・・こちらも素直に受け入れたいのは山々であるが、なにせ前回、突然謎の英文「はうめにーはぶゆーこんぴゅーとぅあー!?」を聞かされているが手前、果たして今の話のどこからどこまでをどのように感心して良いのかもわからない。
しかしAEJは、その後も“あんたがかっぱらったんだ”という台詞を繰り返し言ってはどことなく嬉しそうな表情を見せてくる。

さっさと流したいがなかなか流れれてくれぬAEJを前に、私達販売員はただただ苦笑いを浮かべるのが精一杯であった。

「アエラ・イングリッシュ」そのものよりも、「アエラ・イングリッシュを購読している自分」がとにかく好きなこの爺さんに、今後何月号あたりで馴染めるのかが心配である。