サージミヤワキのスタッフブログ

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ニュージーランド研修に行ってきました

2012年11月21日 15時24分48秒 | スタッフ日記
11月4日から10日にかけてニュージーランド研修を実施し、私も同行してきました。
これから参加された方にご協力を頂いて報告書を作成しますが、その前に少しご紹介しますね。

ニュージーランドへは直行便で10時間以上のフライト。
出発してから翌日の朝、オークランドに着いた私達は国内線でパーマストンノースへ移動しました。
北島の南の方、首都ウェリントンよりも
北にある小さな町ですが、酪農は盛んな場所なんですよ。

シードマチックを製造しているリースアグリ社もそこにあります。
不耕起播種機のシェアはNZで一番。
小さな会社だとは言っていましたが、最近新しく工場を建てていました。
各国へ輸出されているそうですので結構、好調なのかな?





リースアグリ社のジョンさんの案内で、酪農場を1軒と農作業を請け負っている会社にも連れていってもらいました。
ロスさんはまだ牧場を始めたばかりで、どうやって草地を改善していくかという説明も受けたのですが…
みなさんはNZの牧場を見るのは今回が初めて!
ロスさんにかぶりついて、いろんな質問が飛び交いましたね。



農作業を請け負う人のことは、NZではみんなコントラというのですが、
パーラーを作る人だったり、フェンスを作る人のことも、みんなコントラと呼んだりしています。
見に行ったコントラさんは牧草地作業を中心にやっているようですが、若い経営者が数人でやっている会社でした。
この草地が新しい不耕起播種機でつくられた草地。



マッセイ大学ではチコリとオオバコを放牧用飼料として使った試験や、
子牛の飼養管理などについて講義を受けました。
以前から有機酪農でこういった飼料を使う話は良く聞いていましたが、
今回は夏場の干ばつによる餌不足を補うための試験とのこと。
昔よりももしかすると夏場の干ばつが長くなってきているのかもしれないですね。
南島の寒い場所でもいろんな植物、たとえばケールや麦といったものを使って
出来るだけ放牧期間を長くする事もしていますが、
日本でも放牧地の利用をもっと柔軟に考えてもいいのかもしれませんね。



大学の農場の運営を個人的に質問してみたところ、
マネージャー(シェアミルカー)が管理していますが
一般的なシェアミルカーと違って、ここの牛は大学の持ち物だそうです。
ただ、きちんと管理できて収益なんかも出ていなければ
1年で契約が終わってしまうこともあるそうで、これも他のNZの大学と同じ。



視察3日目は牧場の施設を学ぼうと、ガラガー社にアレンジをお願いしました。
そしたら今回はガラガー本社には行かず、ヘレフォードの種雄牛を生産する「スタッド」と呼ばれる牧場へ。
ヘレフォードはNZでは良く見かける肉牛で、酪農場なんかでは季節繁殖を外れた牛に自然交配させることも良くあります。



最近、酪農場では個体のデータ管理や農場のオートメーション化、
牧場全体を把握するためのシステムといった開発をLICが行っていて、
大きな牧場では結構普及しているようですが、
ガラガー社もマイクロチップによるID認証と体重計を組み合わせて、
個体管理のためのツールの開発を行っています。





LICという家畜改良を行う協同組合では、種雄牛の牧場も視察しました。



ここはNZ全ての酪農家が所属していて、すべての牛のデータも集められています。
日本でいうと、家畜改良センターと家畜改良事業団を足したような団体なので、とっても大事な場所。

なのですが、ここはやっぱりNZ。種雄牛であっても放牧されています。
チェーンはついていますが、敷地内はゲートがある程度だし、中を列車が通っていたりして、ちょっとびっくりしました。



セキュリティは「この牛自身」なんだそうです^^;

ほとんどの牛は1牧区に1頭。
ここからトレーラーのようなもので連れて行って、精液を採取します。



有機畜産の牧場では、犬による羊追いを見せて頂きました。
ここには羊をにらんでコントロールするシープドッグ系と吠えてコントロールするハンタウェイがいます。



化学肥料や除草剤などを使わないということは、この広い牧場を管理するのに
とても大変な労力を必要とするのですが、家畜の組み合わせや放牧の仕方、
毎日コツコツと手で仕事をこなしていくことなんですよね。

オーナーさんの「人の食べ物を作る、その循環の中に人工的(あるいは化学的なもの)を
入れたくない」という言葉が印象的でした。

種をまかなくても、「あのオレンジの機械で地面をひっかけば、出てくるよ」

…あれ。



あれー!?ガラガーマーク!

昔、ガラガー社って農業機械も作っていたみたいなんですよね。
思わぬところでおなじみのマークに会いました^^;



NZの人は草地の使い方が上手だな~といつも思うのですが、この牧場は特に!
どんな斜面であっても、見事に草に覆われた草地には、土が崩れている様子はありませんでした。

今回のツアーではファームステイも行いました。
たった一晩のステイでしたが、搾乳をさせてもらったり、
ヴィンテージカーに乗せてもらったり、人工授精をさせてもらったり…
滞在したお宅によって、様々な思い出が。





最初は緊張していたみなさんですが、翌朝合流したときには
「私達はこんな体験をした!」とカメラを見せ合いながら大盛り上がり!
視察をするのとは別の体験が出来たのではないかと思います。

ちなみに私が滞在したお宅は、丘の上の豪邸なのですが、お父さんがまさに「ワイルド~」
短パン、裸足姿のお父さんは、食べ物は「取ってくるか、作るもんだろ」
みたいな感じで、さすが狩猟民族は違いますw

この日の夜は、前日に獲った20㎏のキングフィッシュのステーキ。



育てた豚も野生のシカなんかも自分で撃って、担いできて、さばく!
NZでお勧めの肉牛を聞いたら、「ヘレフォード、アンガス、フリージアン」…え?

フリージアンは乳牛でしょ?と聞いたら、食べるとうまいんだぞ~みたいな返事で、
要はなんでもいいんでしょ?なんて思ってしまいましたw

いつもいつも視察を欲張って詰め込みすぎてしまい、
今回もかなり忙しい視察になってしまって、すみません。
でもおそらく、多くの方にとっては一生に一度のつもりで参加されるはずですから
「あれも、これも見せたい!」とついハードなスケジュールに。。。

日常に戻られてから、体調を崩したりされてなければいいのですが。。。
今回も素敵なメンバーと同行させて頂いて、うれしかったです。
またいつか再会できることを楽しみにしています!

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