魔法の弾丸

自己に対する選択毒性

create

2008-01-31 22:12:07 | Weblog
そうやって、ある時がやってくる、信じられない瞬間だ、まるでそれまで波一つ立たなかった静かな湖から恐竜が現れるように、音楽が出現する、つくりあげるとかできあがるのではない、突然、目の前に、ずっと以前からあったものがたまたま姿を現すというように、出現するんだ、あとはマシンになって形をあげるだけでいい、すごいのはその瞬間だけだ、スリルがある、

5分後の世界/村上龍





すべては既にそこに存在している。

世界はすべてを内在している。




見ることができる人間は、そのための不断の努力をしなければならない。



見ようとしなければ、

世界を信じなければ、

自分を信じなければ、







かつては、この著者が伝えたいmessageは心には響くことはなかった。

その頃は、自分を、世界を信じることができなかったから。




いや、信じていたのかもしない。その強度の問題だと思う。







僕は世界を見たい。

trust

2008-01-29 22:42:39 | Weblog

受け入れられなかったら、

今まですべてを賭けてやって来たことが拒絶されたら…


今、怖くてしょうがないです。





試されているのだと思います。



信じることができるかを。

誰よりも強く。




今、自分を信じなければこの先も信じることができないはずです。








look for myself

2008-01-26 11:17:48 | Weblog

神戸に行ってきました。
とても好きな街並みでした。



移動中に読んだ本です。



こんなワインを飲む瞬間と比べられるようなものは、この社会の中にはないからね。今、こういうワインを飲むことができる人は他人からうらやましがられる。ほとんどの人は、つまり普通の人は、一生こういうワインは飲めない。普通の人は、一生、普通の人生というカテゴリーに閉じこめられて生きなければならない。そして、普通という人生のカテゴリーにはまったく魅力がないということをほとんどの人が知ってしまった。

空港にて/村上龍





旅に出るということがモチーフの短編集です。
そこには、著者のかすかな希望も感じられた。






やっぱり僕は旅が好きです。

移動時間でさえも、非日常な時間。

未知との遭遇を通して、ゆっくりと確実に自分自身と向き合うこと。






curiousは、それ自体で存在する理由となる。






day off

2008-01-24 10:35:09 | Weblog
人間最後の日、彼はこういった。「アニー、わからないかな?われわれはみんなあまりに賢くなりすぎたんだよ。脳はどんどん大きくなるばかりだけど、考えがひしめきあって心が十分にないとき、世界は干上がり死んでしまう」
 
彼はゆるぎない青い瞳で、刺すように私を見た。「ぼくたちもそうさ、アニー」と彼はいった。「ぼくたちはあまりにも考えすぎた」 

燃えるスカートの少女/エイミー・ベンダー




とても良い物語集です。
まだ物語は力を失ってはいないと確信しました。





繊細で思慮深い登場人物たち。
いま、ここにある世界を受け入れること、信じること。
抗うのでなく、拒絶するのでもなく。








人間だった彼を見た最後の日、彼は世界はさびしいとおもっていた。