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消費構造の変遷と音楽消費(粗っぽい仮説) ⑥

2010年02月11日 | 消費構造の変遷と音楽消費-粗っぽい仮説
前回、書籍 『なぜ、人は7年で飽きるのか?』を取り上げ、
人の脳の傾向と「流行」の構造化、を見てきました。

◆個体の脳の意識サイクル=ブレイン・サイクル
◆ブレイン・サイクルによって生み出される大衆の意識傾向=感性トレンド
◆感性トレンドによって生み出される社会現象=流行

まず、誤解して頂きたくないのは、
ブレインサイクルとは、「飽きる」という“才能”を持った私達の「脳」と、
世の中の意識傾向の話であり、社会・経済状況の推移と表面的には結び付かない、
ということです。
だから、28年、56年前とか後に、「同じようなものが流行る」ということではありません。
極端な喩えですが、技術が「アナログ」から「デジタル」に移行したのは、時代の進歩。
2010年現在が「アナログ期」だからといって、単純にアナログが復権するわけではありません。

ただ、時代がどんなに進んでも、
28年、56年周期の「アナログ期」「デジタル期」のブレイン・サイクルは繰り返し、
世の中の底流の意識トレンド(→流行)は循環する、ということです。
戦争や災害があっても、戦後の復興期、高度経成長期、バブル期、失われた10年であっても
“意識の底流”は変わらないということです。

以下(黒字部分)は、103ページの記述です。

感性トレンドは、「同じものがはやる」ことを予測するのではなく、
「同じ気分によって、同様の傾向を呈する」ことを予測する手法だ。

この数年、「アラフォー」とか「負け犬」とか「イタい・・・」など、
働く女性の話題が事欠きません。
ブレイン・サイクルと経済・社会情勢の“絡み”については、
同書の130~135ページのコラム、「Hanako世代」(私と同世代の女性)の分析が、
具体的で説得力があります。

さらに、『なぜ、人は7年で飽きるのか?』で押さえておきたいこと。
それは、「はじめに脳ありき」、ということです。

私たちは「人は、理由があり行動している」と思い込みがちだが、
脳を見つめていると、脳に先になんらかの意識ベクトルが生じ、
脳自体がそこへ気持ちよく突っ走るための理由を探しているとしか
思えないことが多々ある。(116ページ)


すなわち、脳にはまず初めに気分があり、
その気分に合うものを欲して動いているのであって、
一つひとつの理由は案外ささいだったりするということだ。(117ページ)

一つひとつの理由(事実)にとらわれすぎないことだ。
これは人間観察の基本である。部下や恋人の言い募る不満が、
彼ら自身の気持ちの真実を語っていないこともある。(117ページ)

消費者の行動分析をするのはいいのだが、
その事実(意味的な理由)にこだわりすぎると、かえってトレンドは見えなくなる。
そうなる前に、先んじて起こった「市場の脳の気分」にまで目を配らないと、本質は見えてこない。

脳の気分をアンケートや現象分析から割り出すのであれば、
理由が明確な属性を並べるより、「理由もわからないのに、なぜか売れている」特異点に着目するのがコツである。(118ページ)

引用が長くなりましたが、重要なポイントですので。
“永遠の問題”(?)である嫁姑問題に至っては遺伝子レベルの話のようです。

私の経験でも結構、しっくり理解できます。

“本能の壊れた動物”(20代の頃、この方の著作は全部読みました)である人間には、
「発情期」がありません。

「発情期」の長さと回数は人それぞれですが。。。

そんな私達には、結婚という社会制度があり、
ライフステージとして「適齢期」というものが設定されています。

 「やすらぎが ほしくて結婚 しない僕」(役立たず)

“草食系”とは言えない(?)私ですが、
この「サラリーマン川柳」の一句、よくわかります。

というのは余談ですが、そんな私でも、ほんの些細なことがキッカケで、
「恋愛モード」のスイッチが入ることがあります。

まず“対象”があって、“感情”が生起する、と云うよりも、
“感情”のモードがスイッチオン、それから“対象”というように。

だから、ずっと同じ環境にいる女性に、ずっと何も感じなかったのがある日・・・、
といったことも。
もっとも恋愛には「相手」があることなので、
そういうタイミングがずれると、「鈍感すぎる男」ちゅーレッテルを貼られる、
なんてことも多くありました。。。

そしてスイッチが切れると、
「俺は何であんな女のことを???」と思ったことも。。。
「まぁ、結果オーライか・・・」とか。

そうなると(スイッチが切れると)、こうなるんでしょうね。
ご結婚されてる皆さんは。
また「サラリーマン川柳」ですが。

 「『離さない!』 10年経つと 話さない」 (倦怠夫婦)

 「帰宅して チューはされずに シューされる」 (バイキンマン)

 「癒し系 結婚したら 嫌み系」 (草食系男子)

 「あなただけ 言った妻が あなたどけ!!」 (かじ(家事)まめ夫)

 「一言が 足りない俺に 多い妻」 (みやっさん)

作品の著作権者の第一生命さん、
勝手に引用しちまったべぇ~!
ゴメンネ、ゴメンネェ~~~~~~!

第7回では、「ソフト期」と音楽マーケットの変遷を絡めて考えていきます。

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