★2006年3月4日、mixiの「おすすめレビュー」にアップした書評です。
タイトルは『改訂 シンプルマーケティング』(単行本)***************************************************************************
僕がリスペクトするコンサルタントでありマーケター、森さん(シストラットコーポレーション)の『シンプルマーケティング』(2000年10月初版)の改訂版(2006年2月初版)。
『シンプルマーケティング』を“バイブル”とする企業、個人は少なくないだろう。僕もその一人だ。
基礎的な“理論”“定石”は、なぜ大切なのか?
それは、あまりに基礎的な“定石”を無視する(あるいは故意に省みることをしない)ために、失敗を繰り返す企業が多いからだ。
例えば、森さんの「プロダクト・コーン理論」。
◆規格 → ◆ベネフィット → ◆エッセンス
という訴求プロセスのなかで、「規格」からいきなり「エッセンス」の訴求という「イメージ戦略」=「感性マーケティングの罠」に嵌る企業の何と多いことか・・・。
「エッセンス」重視のコミュニケーション戦略は、シェア1位以外の企業、新規参入企業、後発企業が安易に取り組むのは危険な戦略だ。
「スキミング戦略」、「ペネトレーション戦略」という視点でみても、“ミニ大企業”を志向しがちな日本の企業が陥る過ちの何と多いことか・・・。
そこで問題点の抽出と、課題設定、解決の方向性を示すのに威力を発揮するのが、森さんの「DCCM理論」である。
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今回の改訂版では、各業界のシェアを最新のデータに置き換えたのはもとより、「クープマンの目標値」を、チラシや店頭ディスプレイのデザインなどに応用するという、森さんならではの独創性が見られるのが面白い(笑)。
また。改訂版から加わった「第5章 生活者の意識と商品」では、シストラット(森さんの会社)の新手法「レーダーマップ」が紹介されている。
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優れたマーケター、コンサルタントの森さんには、「とてもじゃないが僕では及ばないよ~(泣)」というご経験がある。
第一に、かつて大手消費財メーカーのブランド・マネージャー時代、ご自分の企画した商品の在庫の山を見て呆然とした、という失敗体験をお持ちのことだ。
これがあるとないでは、説得力に大きな違いがある。もっとも僕も失敗体験多いんだけどね・・・(汗)。
第二に、高校・大学と社会人時代に米国での生活とお仕事の経験があること。
森さんは、「グループインタビュー」(グループダイナミクス理論)と、「ラダリング・メソード」には否定的である。それは米国人と日本人の価値観・ライフスタイルの違いを身をもって体験されたことに裏打ちされている。
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本書が難しそうに感じられるレビューになってしまいましたが、マーケティングを志す方にとって一読するとしないとでは大きな差があるよ!! という書籍です。
もちろん、異論・反論はあるでしょう。例えば「関係性マーケティング」の分野では、「ヤンケロビッチは古いよ」という言葉をよく聞きます。
それでも読まないと異論・反論も出てきませんよね(笑)。
僕もたまには目を通して、原点に立ち返ったりします。
「ニーズ」と「ウォンツ」の違い?
「イノベータ」と「アーリーアダプタ」の違い?
「ううん、はっきりと説明できないなぁ。。。」という方には特にお薦めです☆☆☆☆☆
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お読み頂き有難うございます。
(↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。
タイトルは『改訂 シンプルマーケティング』(単行本)***************************************************************************
僕がリスペクトするコンサルタントでありマーケター、森さん(シストラットコーポレーション)の『シンプルマーケティング』(2000年10月初版)の改訂版(2006年2月初版)。
『シンプルマーケティング』を“バイブル”とする企業、個人は少なくないだろう。僕もその一人だ。
基礎的な“理論”“定石”は、なぜ大切なのか?
それは、あまりに基礎的な“定石”を無視する(あるいは故意に省みることをしない)ために、失敗を繰り返す企業が多いからだ。
例えば、森さんの「プロダクト・コーン理論」。
◆規格 → ◆ベネフィット → ◆エッセンス
という訴求プロセスのなかで、「規格」からいきなり「エッセンス」の訴求という「イメージ戦略」=「感性マーケティングの罠」に嵌る企業の何と多いことか・・・。
「エッセンス」重視のコミュニケーション戦略は、シェア1位以外の企業、新規参入企業、後発企業が安易に取り組むのは危険な戦略だ。
「スキミング戦略」、「ペネトレーション戦略」という視点でみても、“ミニ大企業”を志向しがちな日本の企業が陥る過ちの何と多いことか・・・。
そこで問題点の抽出と、課題設定、解決の方向性を示すのに威力を発揮するのが、森さんの「DCCM理論」である。
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今回の改訂版では、各業界のシェアを最新のデータに置き換えたのはもとより、「クープマンの目標値」を、チラシや店頭ディスプレイのデザインなどに応用するという、森さんならではの独創性が見られるのが面白い(笑)。
また。改訂版から加わった「第5章 生活者の意識と商品」では、シストラット(森さんの会社)の新手法「レーダーマップ」が紹介されている。
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優れたマーケター、コンサルタントの森さんには、「とてもじゃないが僕では及ばないよ~(泣)」というご経験がある。
第一に、かつて大手消費財メーカーのブランド・マネージャー時代、ご自分の企画した商品の在庫の山を見て呆然とした、という失敗体験をお持ちのことだ。
これがあるとないでは、説得力に大きな違いがある。もっとも僕も失敗体験多いんだけどね・・・(汗)。
第二に、高校・大学と社会人時代に米国での生活とお仕事の経験があること。
森さんは、「グループインタビュー」(グループダイナミクス理論)と、「ラダリング・メソード」には否定的である。それは米国人と日本人の価値観・ライフスタイルの違いを身をもって体験されたことに裏打ちされている。
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本書が難しそうに感じられるレビューになってしまいましたが、マーケティングを志す方にとって一読するとしないとでは大きな差があるよ!! という書籍です。
もちろん、異論・反論はあるでしょう。例えば「関係性マーケティング」の分野では、「ヤンケロビッチは古いよ」という言葉をよく聞きます。
それでも読まないと異論・反論も出てきませんよね(笑)。
僕もたまには目を通して、原点に立ち返ったりします。
「ニーズ」と「ウォンツ」の違い?
「イノベータ」と「アーリーアダプタ」の違い?
「ううん、はっきりと説明できないなぁ。。。」という方には特にお薦めです☆☆☆☆☆
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