■小学館の学習雑誌、小学五年生、六年生の廃刊、市場退場の意味!?
A.雑誌戦争の厳しさ:
小学館の学習雑誌「小学五年生」、「小学六年生」。
87年の歴史の幕を閉じて休刊になるという。
雑誌名は小学館という社名の由来でもあった。
インターネット、携帯メール、アニメ、ゲーム・・・、
と子供達の生活にも、さまざまな刺激的な情報が溢れてきて、
部数減少に歯止めがかからなかったという。
普通の大人の雑誌マーケットと同じようなことが学習雑誌の世界にも起こっていた。
石油ショックの年(1970年代)には「五年生」が60部、「六年生」が50万部の最高部数を記録した。最近では5-6万部にまで落ち込んでいた。ジャニーズタレントの起用など勢力盛り返しをはかったが徒労に終わった。
なぜ、同雑誌は休刊に追い込まれたのか?
・子供の活字離れ、本離れ(親世代がそもそも活字離れしている)
・時間の使い方の多様化が進み雑誌に時間を使えなくなった。
(塾、習い事で忙しい、ゲーム、ネットも忙しい/時間がないから友人とはメールで擬似・バーチャルコミュニケーションを行う。
等々いろいろと理由はある。
しかし、休刊の根本的理由、
・それは雑誌が面白くないことに尽きるのではないか。
B.今後のコンセプトの方向性とは?:
創刊当初の話。
小学校の教育では、学年が一年ごとになっているのだから
あたえる本も、情報も学年別に吟味したものを与えなければならないという。
発想からできた本だという
当初は5-6万部
石油ショック時には60万部に達した。
今、創刊当時の部数に戻って終焉を迎えた。
そもそも、子供に情報を与えるということが、もう古い考え方なのかもしれない
ネット、メール、TV、ゲームで子供達の情報生活は、能動的に、積極的になり、
勝手に友人同士でインターラクティブに進んでしまっている。
子供とはいえ自我がでてくれば、
自分の感性で自分の欲しい情報を自分でとりに行く。
上から(親から、学校から・・・)与えられた情報は、
自分の感性にはほとんど合わないのだろう。
つまり、小学五年生、六年生がうまくいかなくなった理由は極めてわかりやすいのだ。
上からの目線の、あてがわれた情報、それも学習という硬派な内容ではどう見てもうまくいくはずはないのだ。
押し付けの学習は、塾、学校でもうたくさんというのが、子供たちの本音であろう。
また、社会背景から見ても、
・TVの情報が半端でなく、良くも悪くも刺激的で面白くなっている。
・インターネット、携帯でのメールでの情報のやり取りが刺激的で、
インターラクティブな対人関係性があって面白くなっている。
・社会的にみて精神的な成長が進み、ませてきている。
深窓の令嬢的な?まじめな雑誌を本人が読みたいという気分はなくなっている。
(親は読ませたいかもしれないが)
・もっと原理的な話をすれば、男女ジェンダーフリー誌は機能しない。
小学生の高学年といえば、男女を意識して趣味嗜好が全く違ってくる。
小学上級生の女の子はといえば、もう女の子ではなく女になってきているのである。
また、学習内容に男女差はないとしても、
その学習方法や学習のスタイルには男女間の
個人差がかなり出てきているのである。
つまり、超若年(小学生の女性!)の女性誌が求めらているのである。
同様に男性誌が求められているかも知れないのである。
まだ、低学年向けの学習誌ががんばれるということは、
上記の休刊理由が表面化していないだけなのだ。
読みたいものへの自己欲求がなく、親が与えれば子供は読む
というパラダイムが生きているからである。
子供がませてきて、自分で雑誌を選ぶようになれば、低学年の学習誌も風前の灯であろう。
この稿おわり
余談:
今、小学生5,6年の間で「ニコプチ」が大人気という。
新潮社が出している。
小さな女の子の反応がよくて、この雑誌の創刊にはまってしまったという。
41歳、編集長のおじさん曰く!
どんな内容かというと、
・秋コレクション、夏のトレンド、
・パーティ特集
・母娘のイケアの使い方
・男の子の見方、八方美人タイプはダメとか!
・学校へ行くときの着まわしの仕方
と大変楽しそうは内容である。
かわいい女の子がランドセルを背負って出てくる、
かわいらしい雑誌である。
発行部数は13万部という
大人気である。
特集のテーマは、10代後半、20代の女性ファッション誌とほとんど同じである。
女の子は進化している。
男の子よりませている。
女の子の専門雑誌がファッションを機軸に誕生したのは極自然なことである。
休刊が決まった小学五年、六年生のコンセプトは、
基本的には、ニーズからずれていた、そして敗れたということになる。
小学低学年向けは、まだ刊行が続く。
今、「ニコプチ」にはまっている女の子も、
低学年の時には、普通に小学00年生を読んでいたという。
活字世代の筆者は応援したいと思う。
低学年学習雑誌には、是非頑張って欲しいと思う。
A.雑誌戦争の厳しさ:
小学館の学習雑誌「小学五年生」、「小学六年生」。
87年の歴史の幕を閉じて休刊になるという。
雑誌名は小学館という社名の由来でもあった。
インターネット、携帯メール、アニメ、ゲーム・・・、
と子供達の生活にも、さまざまな刺激的な情報が溢れてきて、
部数減少に歯止めがかからなかったという。
普通の大人の雑誌マーケットと同じようなことが学習雑誌の世界にも起こっていた。
石油ショックの年(1970年代)には「五年生」が60部、「六年生」が50万部の最高部数を記録した。最近では5-6万部にまで落ち込んでいた。ジャニーズタレントの起用など勢力盛り返しをはかったが徒労に終わった。
なぜ、同雑誌は休刊に追い込まれたのか?
・子供の活字離れ、本離れ(親世代がそもそも活字離れしている)
・時間の使い方の多様化が進み雑誌に時間を使えなくなった。
(塾、習い事で忙しい、ゲーム、ネットも忙しい/時間がないから友人とはメールで擬似・バーチャルコミュニケーションを行う。
等々いろいろと理由はある。
しかし、休刊の根本的理由、
・それは雑誌が面白くないことに尽きるのではないか。
B.今後のコンセプトの方向性とは?:
創刊当初の話。
小学校の教育では、学年が一年ごとになっているのだから
あたえる本も、情報も学年別に吟味したものを与えなければならないという。
発想からできた本だという
当初は5-6万部
石油ショック時には60万部に達した。
今、創刊当時の部数に戻って終焉を迎えた。
そもそも、子供に情報を与えるということが、もう古い考え方なのかもしれない
ネット、メール、TV、ゲームで子供達の情報生活は、能動的に、積極的になり、
勝手に友人同士でインターラクティブに進んでしまっている。
子供とはいえ自我がでてくれば、
自分の感性で自分の欲しい情報を自分でとりに行く。
上から(親から、学校から・・・)与えられた情報は、
自分の感性にはほとんど合わないのだろう。
つまり、小学五年生、六年生がうまくいかなくなった理由は極めてわかりやすいのだ。
上からの目線の、あてがわれた情報、それも学習という硬派な内容ではどう見てもうまくいくはずはないのだ。
押し付けの学習は、塾、学校でもうたくさんというのが、子供たちの本音であろう。
また、社会背景から見ても、
・TVの情報が半端でなく、良くも悪くも刺激的で面白くなっている。
・インターネット、携帯でのメールでの情報のやり取りが刺激的で、
インターラクティブな対人関係性があって面白くなっている。
・社会的にみて精神的な成長が進み、ませてきている。
深窓の令嬢的な?まじめな雑誌を本人が読みたいという気分はなくなっている。
(親は読ませたいかもしれないが)
・もっと原理的な話をすれば、男女ジェンダーフリー誌は機能しない。
小学生の高学年といえば、男女を意識して趣味嗜好が全く違ってくる。
小学上級生の女の子はといえば、もう女の子ではなく女になってきているのである。
また、学習内容に男女差はないとしても、
その学習方法や学習のスタイルには男女間の
個人差がかなり出てきているのである。
つまり、超若年(小学生の女性!)の女性誌が求めらているのである。
同様に男性誌が求められているかも知れないのである。
まだ、低学年向けの学習誌ががんばれるということは、
上記の休刊理由が表面化していないだけなのだ。
読みたいものへの自己欲求がなく、親が与えれば子供は読む
というパラダイムが生きているからである。
子供がませてきて、自分で雑誌を選ぶようになれば、低学年の学習誌も風前の灯であろう。
この稿おわり
余談:
今、小学生5,6年の間で「ニコプチ」が大人気という。
新潮社が出している。
小さな女の子の反応がよくて、この雑誌の創刊にはまってしまったという。
41歳、編集長のおじさん曰く!
どんな内容かというと、
・秋コレクション、夏のトレンド、
・パーティ特集
・母娘のイケアの使い方
・男の子の見方、八方美人タイプはダメとか!
・学校へ行くときの着まわしの仕方
と大変楽しそうは内容である。
かわいい女の子がランドセルを背負って出てくる、
かわいらしい雑誌である。
発行部数は13万部という
大人気である。
特集のテーマは、10代後半、20代の女性ファッション誌とほとんど同じである。
女の子は進化している。
男の子よりませている。
女の子の専門雑誌がファッションを機軸に誕生したのは極自然なことである。
休刊が決まった小学五年、六年生のコンセプトは、
基本的には、ニーズからずれていた、そして敗れたということになる。
小学低学年向けは、まだ刊行が続く。
今、「ニコプチ」にはまっている女の子も、
低学年の時には、普通に小学00年生を読んでいたという。
活字世代の筆者は応援したいと思う。
低学年学習雑誌には、是非頑張って欲しいと思う。