海外SF長編ばかり読んでいたらなんだかお腹いっぱいになってきたため、お茶漬け感覚(失礼かしら?)で星新一のショート・ショートを手に取りました。
代表的作品集(と思う)「ボッコちゃん」が大森のブックオフで105円で売っていたため購入。
昭和46年文庫初版 平成5年1月で60刷
すごいロングセラーですね。
私も小学生の時初読で何回読んだかわからない本です。
真鍋博氏の表紙絵・挿絵がいい....
内容(裏表紙記載)
スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな風刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーいでてこい」「殺し屋ですわよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「狙われた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編
この本と「ようこそ地球さん」の2冊が星氏の最初期のショート・ショート作品集ということになっているかと思います。
世間ではなぜか「ボッコちゃん」の方を代表的作品集に挙げているようですが私は「ようこそ地球さん」の方が上だと思っていました。
2007年に「ようこそ地球さん」は読み返しているので記憶はそこそこ確かだと思うのですが、今回「ボッコちゃん」を読み返してもやはり「ようこそ地球さん」の方が上だなぁとは感じました。
まぁ星氏のショート・ショート集はどれも出来のばらつきが少ないので1冊挙げろというのは難しいのかもしれませんね。
「ボッコちゃん」がひどく落ちるというわけではありません。
ただし「ようこそ地球さん」でも感じましたが今読むと作品のばらつきは結構あるように感じました。
オチだけでもたせている作品などは「ちょっときついか?」と感じました。
まぁ私が「ボッコちゃん」何回目かの読者であり、過去かなりの数の星作品を読んでいるので大体パターンが読めているというのもあるかもしれんません....。
(大体素直に読まないでオチを推測して読んでいる...)
50編と大変ですが....一応作品ごと評価してみました。
(多いので簡単に)
「悪魔」
ボートで会った悪魔とのお話。
×
ほぼ最初でオチが読めました安直かな。
「ボッコちゃん」
酒場の女性ロボットのお話。
×
有名ですが....、私は安直な作品な気がします。
もうひとひねり欲しい。
「おーい でてこい」
神社で見つかった穴の作品
◎
超有名作品でほぼ覚えていますが独特の味わいがあります。
再読しても新たな発見がありました、名作です。
「殺し屋ですのよ」
女性殺し屋のお話。
×
オチでもっている作品。
「来訪者」
宇宙から来た客は???
○
エスカレートしていく過程が見事。
「変な薬」
カゼになる薬のお話。
△
うーん微妙...。
「月の光」
老人と少女のお話。
×
情景描写効果を狙っているんでしょうがちょっと受け付けなかった。
「包囲」
駅のホームで押された男のお話
△
ミステリー、途中からオチが見えてしまった。
ブラウン風?
「ツキ計画」
宇宙開発のための「ツキ」
○
オチは見えますが発想が面白い。
「暑さ」
ある日交番に男が捕まえてくれと...。
○
これもオチは見えますが発想と不気味さがいい。
「約束」
子どもと宇宙人が交わした約束は?
○
オチは見えるが発想が面白い。
「猫と鼠」
25日にお金を受け取る男の運命は?
△
まぁミステリーなんだろうなぁ。
星作品にありがちな感じですがまぁありかと。
「不眠症」
どうしても眠れない男のお話。
△
オチが安直ですがまぁ発想面白いです。
「生活維持省」
幸福な社会を実現させている生活維持省のお仕事は?
○
力が入り過ぎている感じはしますがまぁよいのでは。
ブラッドベリ風?
「悲しむべきこと」
サンタクロースが訪れて金策を...。
△
う~ん。
「年賀の客」
お金を用立てた資産家はもともと...。
×
ちょっと力が入り過ぎて軽さがないかなぁ。
「ねらわれた星」
宇宙人が地球人を殺害するためにとった方法は果たして?
△
ちょっと安直すぎかなぁ、短い!
「冬の蝶」
電気生活は便利だが....。
△
これもちょっと力入れ過ぎな気がしました、ペットが猿というのも不自然な気がした。
「デラックスな金庫」
デラックスな金庫を持つ男のねらいは?
△
星作品らしい展開、ちょっと安直かなぁ。
「鏡」
鏡から出てきた悪魔を夫婦は....。
○~◎
出てくる夫婦の不気味さがいい。
「誘拐」
博士の息子を誘拐した犯人は...。
△
星作品らしい軽さと惨酷さはよく出ている。
「親善キッス」
宇宙人とキスをして喜ぶ地球人使節。
△
オチは見えるんですが、星作品らしい展開です。
「マネー・エイジ」
お金が大事な世の中
○
いい...ような気がする。
「雄大な計画」
ライバル会社のスパイをすることになった若者は...。
○
オチは見えますが軽妙な感じがいい。
「人類愛」
人類愛に燃える宇宙レスキュー。
△
ありがち...かな?
「ゆきとどいた生活」
なかなか起きない男が会社に行きますが...。
△
悪くない気もしますがちょっと安直かなぁ。
未来予想図的なものとしては○なんでしょう。
「闇の眼」
ある力をもつ男の子のお話。
○
これも力が入り過ぎていますが...まぁSFしています。
「気前のいい家」
泥棒に入られても気前のいい家、どうして?
△
星作品らしい展開、オチに頼り過ぎか?
「追い越し」
新車を運転するプレイボールが見たもの。
×
重いわりに安直なオチな気がする。
「妖精」
女性の前に現れた妖精の能力はライバルの...。
○
これまた星作品らしい展開、不思議な味わい。
「波状攻撃」
金繰りに困った男の前に現れて進めるものは。
○
オチは読めますが軽妙な展開がスマート。
「ある研究」
研究に熱中する男に妻は「そんなものより毛皮を」と...。
△
オチありきな話な気が...。
私は読めてしまいどうも乗れなかった。
「プレゼント」
核爆弾を使えるようになった地球人に宇宙人がある贈り物を...。
△
まぁありかとも。
「肩の上の秘書」
その時代の人間の肩にはロボットインコが...。
◎
皮肉な展開、結末がいい。
「被害」
泥棒が金庫を開けて...。
△
安直なオチかなぁ。
「なぞめいた女」
記憶喪失の女は実は...。
×
安直かなぁ。
「キツツキ計画」
犯罪目的で鍛えたキツツキが最初に...。
×
安直なオチ。
「診断」
妄想を持った青年が入院していて...。
×
オチのピントがずれている気がする。
「意気投合」
二千光年超えてきた宇宙船が到着し住民は大歓迎。
△
まぁこれもありかな。
「程度の問題」
任務を抱えて侵入したスパイエヌ氏。
△
寓話ですね。
「愛用の時計」
あるとき愛用の時計の時刻が狂い...。
△
まぁ星作品ですね。
「特許の品」
宇宙から来た設計図は特許の品だったが..。
△
星作品読み慣れているとオチは見える。
「おみやげ」
太古の地球に置いた宇宙人のおみやげは...。
△
これもオチは見える。
「欲望の城」
通勤バスで会った男は夢を語り....。
○
不気味な感じは買いかと。
「盗んだ書類」
エフ博士が発明した薬の書類を盗み出した泥棒は。
△
ありがち。
「よごれている本」
古本屋で売っていたよごれている本には...。
×
もう一工夫欲しい。
「白い記憶」
病院に運ばれてきた急患の男女は記憶喪失で...。
○
まぁ皮肉な感じが面白い。
「冬きたりなば」
ある惑星に売り込んだ品物の代金回収は..。
×
SFにはありがちなオチ
「なぞの青年」
いたるところで善行を行うなぞの青年の正体は...。
△
ありかと。
「最後の地球人」
世界の人口は減少をはじめ。
○
最後をもう少し工夫すれば◎かなぁ。
50編評価を書くのは疲れますが...星氏のショート・ショートいい...ですよ。
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代表的作品集(と思う)「ボッコちゃん」が大森のブックオフで105円で売っていたため購入。
昭和46年文庫初版 平成5年1月で60刷
すごいロングセラーですね。
私も小学生の時初読で何回読んだかわからない本です。
真鍋博氏の表紙絵・挿絵がいい....
内容(裏表紙記載)
スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな風刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーいでてこい」「殺し屋ですわよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「狙われた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編
この本と「ようこそ地球さん」の2冊が星氏の最初期のショート・ショート作品集ということになっているかと思います。
世間ではなぜか「ボッコちゃん」の方を代表的作品集に挙げているようですが私は「ようこそ地球さん」の方が上だと思っていました。
2007年に「ようこそ地球さん」は読み返しているので記憶はそこそこ確かだと思うのですが、今回「ボッコちゃん」を読み返してもやはり「ようこそ地球さん」の方が上だなぁとは感じました。
まぁ星氏のショート・ショート集はどれも出来のばらつきが少ないので1冊挙げろというのは難しいのかもしれませんね。
「ボッコちゃん」がひどく落ちるというわけではありません。
ただし「ようこそ地球さん」でも感じましたが今読むと作品のばらつきは結構あるように感じました。
オチだけでもたせている作品などは「ちょっときついか?」と感じました。
まぁ私が「ボッコちゃん」何回目かの読者であり、過去かなりの数の星作品を読んでいるので大体パターンが読めているというのもあるかもしれんません....。
(大体素直に読まないでオチを推測して読んでいる...)
50編と大変ですが....一応作品ごと評価してみました。
(多いので簡単に)
「悪魔」
ボートで会った悪魔とのお話。
×
ほぼ最初でオチが読めました安直かな。
「ボッコちゃん」
酒場の女性ロボットのお話。
×
有名ですが....、私は安直な作品な気がします。
もうひとひねり欲しい。
「おーい でてこい」
神社で見つかった穴の作品
◎
超有名作品でほぼ覚えていますが独特の味わいがあります。
再読しても新たな発見がありました、名作です。
「殺し屋ですのよ」
女性殺し屋のお話。
×
オチでもっている作品。
「来訪者」
宇宙から来た客は???
○
エスカレートしていく過程が見事。
「変な薬」
カゼになる薬のお話。
△
うーん微妙...。
「月の光」
老人と少女のお話。
×
情景描写効果を狙っているんでしょうがちょっと受け付けなかった。
「包囲」
駅のホームで押された男のお話
△
ミステリー、途中からオチが見えてしまった。
ブラウン風?
「ツキ計画」
宇宙開発のための「ツキ」
○
オチは見えますが発想が面白い。
「暑さ」
ある日交番に男が捕まえてくれと...。
○
これもオチは見えますが発想と不気味さがいい。
「約束」
子どもと宇宙人が交わした約束は?
○
オチは見えるが発想が面白い。
「猫と鼠」
25日にお金を受け取る男の運命は?
△
まぁミステリーなんだろうなぁ。
星作品にありがちな感じですがまぁありかと。
「不眠症」
どうしても眠れない男のお話。
△
オチが安直ですがまぁ発想面白いです。
「生活維持省」
幸福な社会を実現させている生活維持省のお仕事は?
○
力が入り過ぎている感じはしますがまぁよいのでは。
ブラッドベリ風?
「悲しむべきこと」
サンタクロースが訪れて金策を...。
△
う~ん。
「年賀の客」
お金を用立てた資産家はもともと...。
×
ちょっと力が入り過ぎて軽さがないかなぁ。
「ねらわれた星」
宇宙人が地球人を殺害するためにとった方法は果たして?
△
ちょっと安直すぎかなぁ、短い!
「冬の蝶」
電気生活は便利だが....。
△
これもちょっと力入れ過ぎな気がしました、ペットが猿というのも不自然な気がした。
「デラックスな金庫」
デラックスな金庫を持つ男のねらいは?
△
星作品らしい展開、ちょっと安直かなぁ。
「鏡」
鏡から出てきた悪魔を夫婦は....。
○~◎
出てくる夫婦の不気味さがいい。
「誘拐」
博士の息子を誘拐した犯人は...。
△
星作品らしい軽さと惨酷さはよく出ている。
「親善キッス」
宇宙人とキスをして喜ぶ地球人使節。
△
オチは見えるんですが、星作品らしい展開です。
「マネー・エイジ」
お金が大事な世の中
○
いい...ような気がする。
「雄大な計画」
ライバル会社のスパイをすることになった若者は...。
○
オチは見えますが軽妙な感じがいい。
「人類愛」
人類愛に燃える宇宙レスキュー。
△
ありがち...かな?
「ゆきとどいた生活」
なかなか起きない男が会社に行きますが...。
△
悪くない気もしますがちょっと安直かなぁ。
未来予想図的なものとしては○なんでしょう。
「闇の眼」
ある力をもつ男の子のお話。
○
これも力が入り過ぎていますが...まぁSFしています。
「気前のいい家」
泥棒に入られても気前のいい家、どうして?
△
星作品らしい展開、オチに頼り過ぎか?
「追い越し」
新車を運転するプレイボールが見たもの。
×
重いわりに安直なオチな気がする。
「妖精」
女性の前に現れた妖精の能力はライバルの...。
○
これまた星作品らしい展開、不思議な味わい。
「波状攻撃」
金繰りに困った男の前に現れて進めるものは。
○
オチは読めますが軽妙な展開がスマート。
「ある研究」
研究に熱中する男に妻は「そんなものより毛皮を」と...。
△
オチありきな話な気が...。
私は読めてしまいどうも乗れなかった。
「プレゼント」
核爆弾を使えるようになった地球人に宇宙人がある贈り物を...。
△
まぁありかとも。
「肩の上の秘書」
その時代の人間の肩にはロボットインコが...。
◎
皮肉な展開、結末がいい。
「被害」
泥棒が金庫を開けて...。
△
安直なオチかなぁ。
「なぞめいた女」
記憶喪失の女は実は...。
×
安直かなぁ。
「キツツキ計画」
犯罪目的で鍛えたキツツキが最初に...。
×
安直なオチ。
「診断」
妄想を持った青年が入院していて...。
×
オチのピントがずれている気がする。
「意気投合」
二千光年超えてきた宇宙船が到着し住民は大歓迎。
△
まぁこれもありかな。
「程度の問題」
任務を抱えて侵入したスパイエヌ氏。
△
寓話ですね。
「愛用の時計」
あるとき愛用の時計の時刻が狂い...。
△
まぁ星作品ですね。
「特許の品」
宇宙から来た設計図は特許の品だったが..。
△
星作品読み慣れているとオチは見える。
「おみやげ」
太古の地球に置いた宇宙人のおみやげは...。
△
これもオチは見える。
「欲望の城」
通勤バスで会った男は夢を語り....。
○
不気味な感じは買いかと。
「盗んだ書類」
エフ博士が発明した薬の書類を盗み出した泥棒は。
△
ありがち。
「よごれている本」
古本屋で売っていたよごれている本には...。
×
もう一工夫欲しい。
「白い記憶」
病院に運ばれてきた急患の男女は記憶喪失で...。
○
まぁ皮肉な感じが面白い。
「冬きたりなば」
ある惑星に売り込んだ品物の代金回収は..。
×
SFにはありがちなオチ
「なぞの青年」
いたるところで善行を行うなぞの青年の正体は...。
△
ありかと。
「最後の地球人」
世界の人口は減少をはじめ。
○
最後をもう少し工夫すれば◎かなぁ。
50編評価を書くのは疲れますが...星氏のショート・ショートいい...ですよ。
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