白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

Roots of Kawaii

2016-10-01 | 画廊の様子
この少女、🎶風立ちぬ、今は秋♪♪♪と松田聖子さんの歌声に誘われてあそこの街角から
走り出て来たみたいだわ。

大きな瞳がきらきら輝やいている。まっすぐにこちらを見つめている。
内藤ルネの描く少女は「可愛い」。そしてすこやか。
師・中原淳一の少女は美しくやさしい。

いま、少女たちは「可愛い!」と、この一言を自由自在に勝手に?連発して
「可愛い」を楽しんでいます。
そして今や日本のKawaiiは世界に大いに発信されています。
「可愛い」ってなにかしら?どんなこと?

ルネの「可愛い」の価値観はどこにあるのでしょうか。
ルネはこんな言葉を残しています。
「夢をいつも、いつまでも忘れないで……」
師・中原のロマンチックで華麗、気品に満ちた少女たちの世界を憧れと驚きの目で
見つめつづけました。
ルネは「14~15歳の少女から70を越した少女まで、いつまでも心にみずみずしさを
残した女性のために」と身も心もはつらつとした少女たち、輝く瞳と夢あふれる彼女たちの
世界を「可愛い」花や人形、天使、小さな動物たち、フアンシーなグッズで飾りました。

かの清少納言も「なにも何も小さきものはみなうつくし(かわいい)。」と語ります。
赤ん坊の小さな指の仕草や、ひよこのちょこちょこ走るさま、蓮の浮き葉、瑠璃色の
小壺、男の子の本を読み上げる声……身近な暮らしのなかにたくさんの可愛いを拾い集めています。

   今日の一枚の絵  内藤ルネ (1932~2007) 「少女」  アートデリ
                  1950年代 デビュー  イラストレーター、デザイナー、人形作家
         

身の回りの「可愛い」を見つけることって幸せをふくらませることにつながっていくのですね。 s・y      






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