民主党政治の「神髄」たるニュースやね。
紳士服のはるやま、下請に負担10億円押し付け(読売 2012年1月25日20時19分)
紳士服販売大手の「はるやま商事」(岡山市)が、スーツなど自社ブランド商品の製造を委託する下請け業者計153社に対し、返品や支払い減額計約10億9280万円相当を負担させたとして、公正取引委員会は25日、下請法違反(下請け代金の減額禁止など)で再発防止などを勧告した。
公取委によると、同社は2009年12月~11年9月の間、売れ行きが悪く在庫となった約10億3332万円分の季節商品などを業者に引き取らせたり、支払うべき代金から約5948万円を減額したりした。同社は返品したうち、昨年7月までに約8億4763万円分を引き取ったという。
同社は「勧告を真摯(しんし)に受け止め、意識の向上に努める」としている。(ここまで)
なぜこれが民主党政治の神髄なのか。それは、民主党を支持している集団に、「連合」やら「日教組」やら「自治労」やらと、とにかく労働組合が多いからである。その労働組合も、このニュースで「しわよせ」が来ている「下請け」を含めていればまだしも、「連合」やら「日教組」やら「自治労」やらは、大企業正社員や公務員からなる労働組合で、「下請け」を含めた労働組合はほとんど入っていない。
したがって、民主党が、「国民の生活を第一に」などというスローガンを掲げているのは単なる幻想に過ぎない。「大企業労働組合と、公務員労働組合の既得権益を守ります」としか言っていないと思ってかまわない。少なくとも「行動」の面ではそうである。朝霞の公務員宿舎の建設中止というのも、公務員集団の既得権益全体から見ればスズメの涙程度のものに過ぎないのだ。
例えば、民主党支持者の「天敵」の一人である竹中平蔵が何を言っているかというと、
・「正社員になったら、定年まで実質的に首を切れないという制度を改めろ!そういう制度があるから、能力もないのにたまたま正社員になってしまえばクビにならないと安心してサボるんだ!」
ということである。この主張に対しては、佐高信をはじめとする「民主党シンパ」はぐうの音も出ない。それが事実だからだ。
デフレ経済も、結局は定期昇給がある「正社員ムラ(笑)」の人々にとっては、購買力が上がるのだから万々歳なわけである。その陰で、下請けやフリーランス、派遣社員などにどんどん「しわ寄せ」が行き、ちょっとしたドロップアウトで自殺まで考えなければならなくなる。
ここで注意してほしいのは、子どもの頃から努力してきたから正社員や公務員になれた人ばかりではないということだ。佐賀県の例を挙げるまでもなく、例えば教員になるのに「コネ採用」が公立学校教員レベルにまで根深く広がっていたことも記憶に新しい。さらに本質に近いところで言うと、正社員や公務員という地位自体が問題なのではなく、その地位に「安住」してしまうシステムが問題なのである。正社員や公務員でも、継続的に努力を続ける必要があるようなシステムに変えなさいよ、というメッセージを、例えば橋下大阪市長はうまく一般大衆に訴えかけているから、ネトサヨやリアルサヨクが必死に「ハシズム」というレッテル貼りをしても、全く効果がないのである。少しは気づけよバカサヨどもは(苦笑)。
「新自由主義」だの、「ハシズム」だの、ネトサヨが必死にレッテル貼りをすればするほど、
「ああ、ネトサヨが支持している(笑)民主党は、結局『既得権益ムラ』を守ることしかしないのだな」
というメッセージを一般大衆に送り続けることになる。ウソだと思うのなら、竹中平蔵や橋下徹を叩いている発言をよーく見てみると良い。結局は「民主党がいいでしょ?」という結論に収まっているから(笑)。
・・・それにしても、民主党支持者は、憎たらしい天敵にレッテルを貼ることしかできないわけだ。菅直人もいそしんでいた、70年安保から何一つ進歩していない。日本における「革新勢力」を、「進歩主義」と言いたいのなら、少しは説得力のある「日本の成長戦略」を語ってみろよ民主党と支持者どもよ。民主党が政権を取ってから、何一つ「進歩」などしていないではないか。
昨日の国会演説を聞いても、野田はただ「自民党も増税と言っている!」と繰り返すだけだし、古川経済財政相は「イノベーション」を繰り返すだけだ。いくら「イノベーション」とやらを繰り返しても、その失敗を下請けや派遣、フリーランスにしわ寄せをするようなシステムにメスを入れない限り、民主党支持者はジリ貧になるだけだろう。
自民党政権時代は、首相の執務日には必ず行っていた「ぶら下がり取材」を拒み続ける菅直人や野田某、第2記者クラブからの取材しか受けない小沢一郎たちの方が、よっぽど「ファシスト」だと思うがなあ。私の感覚、おかしいかね??