oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

植物や動物は、実はしたたか?

2006-09-01 | 見方・視点
このブログにしては大きな反響があった、マイケル・ポーラン教授の動物観。教授の最新作『The Omnivore’s Dilemma(雑食者のジレンマ)』は中々人気があるようで、大学の図書館ではもちろん貸し出し中。他の大学の図書館から取り寄せようとして申し込んでも、2回続けて予約がキャンセルされました(つまり、貸し出された)。そんな事をしているうちに、この週末には旅行に出発。なるべく早く読みたいので借りることをあきらめ、大学の本屋で昨日25%引きで購入しました。「旅行は荷物少なめで行くぞ、ウォー!」と思っていたけれど、400ページ以上あるハードカバーの本を携帯することが決定・・・。

『The Omnivore’s Dilemma』はもちろん内容が評価されているようですが、マイケル・ポーラン教授の前著『欲望の植物誌』がベストセラー&批評家からも絶賛されたので、この新作に注目が集まっていたようです。ちなみに、『欲望の植物誌』は以下のような本らしいです。(←自分で読んでから紹介しろよ)

人間は植物を自分たちの都合のいいように「進化」させてきた。果実には甘さを求め、花には美しさを求め、麻薬には陶酔を求め、主食には容易な管理を求めて きた。人間の欲望が植物改良へと駆り立ててきたのは間違いないが、それを植物の視点から描いたのが本書だ。植物が人間を操って自らを進化させてきた、とい う視点で描かれている点は面白い。リンゴ、チューリップ、マリファナ、ジャガイモと、4種類の植物に関連するエピソードを通して、人間が植物に操られてい る様を描く。

(日経バイオビジネス 2004/02/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

『欲望の植物誌』のほか、『ガーデニングに心満つる日』という本も日本語版が出ているようなので、興味のある方はどうぞ。ポーラン教授は今でこそ大学でジャーナリズムを教える大学教授ですが、元々は環境ジャーナリスト。著書もアカデミックでお堅い文章ではなく、雑誌記事のような感じで読みやすいです。

植物や動物というと、人間との力関係が一方通行だと思いがちだけれど(「人間は植物を自分たちの都合のいいように『進化』させてきた」)、実は両側通行なのですね。植物や動物も客体ではなく、主体としてみる必要がありそうです。以前わたしは、「ペットが可愛いのは、頭が悪くて人間が支配できるから」と言ったけれど、動物も植物も実はかなりしたたかなのかも。人間が植物や動物を操っているならば、人間も植物や動物に操られている!?人間が動物にちょっかいを出しているだけだと思ってそうな作家の坂東眞砂子さんに、ポーラン教授の本をぜひ読んでほしい!?

(写真は久々登場、下宿先の飼い猫、Mr. Marty Dinks。愛称はDinky。表で日向ぼっこをしている最中です。わたしは実はDinkyに操られているのか!?何となくそんな気がしないこともない・・・)

人気blogランキングへ

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ボージー)
2006-09-01 09:19:04
The Omnivore’s Dilemma ちょっと調べてみましたがなるほど良さそうな本ですね。

確かに我々をとりまく「環境」と呼んでいるものの殆どが植物であり、その量と種類は膨大。これが我々に対して何らかの力を持たないわけはないのかもしれません。

とりあえず中古ででていた日本語訳の「ガーデニングに心満つる日」は発注しました。まずはそちらから読んでみます。
返信する
 (しんのすけ)
2006-09-02 11:15:03
本読んで何かおもしろい発見があったらお知らせください。わたしもThe Omnivore’s Dilemmaと『欲望の植物誌』は読みます。旅行に出るのでちょびちょびになりますが・・・。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。