17日間に及んだパリオリンピックと甲子園の高校野球も終わって、寂しさを感じている間もなく、大谷さんが積み重ねたホームラン数と盗塁数が40-40に到達、あまりに瞬く間の出来事に時の移ろいの早さを感じます。
さて、このご報告もいよいよ最終回となりました。二ヶ月にも及んだことをお詫びしつつ、おぼろげになりつつある記憶の根っこを芋づる式に引っ張り出して、ゴールテープを切ることにいたします。もう暫くのお付き合いを宜しくお願いいたします。
ランチタイムで利用した雑居ビルの5階にあるレンタルルームのドアを固く閉めると、私たちは、ここから徒歩で60秒あまりの「消防博物館」へと向かいます。この博物館は、お江戸の頃から現在までの消防に関する古文書などの資料、あるいは、纏や防火衣・消防ポンプ・消防車・救急車・ヘリコプターなどの消防機器・車両などが展示されている東京都(東京消防庁)が所管する施設です。どちらかと言えば、子ども向けの展示が多いものですから、ほとんどが親子連れ、祖父祖母世代の我々にとっては、「孫」という名のアイテムが必要だったかも知れません。
B1から10Fまであるビルのうち、展示スペースに7フロアを使っていて、誰でも無料で観覧できます。丹念に観覧しようとするなら、数時間は必要な感じなのですが、「昼酒」ですっかり疲れてしまった私たちは、観覧もソコソコにして10Fのラウンジにあるベンチにヨッコラッショと腰掛けると、まるでサンリオのキャラクター「ぐでたま」のようになって疲れを癒やすのでした。
1時間ほど滞在して十分なチャージをした私たちは、B組のNくんとの約束の場所「KITTE丸の内」に向かうため、東京駅を目指します。丸ノ内線東京駅は、地下1階にありKITTEへは地下通路で繋がっています。この界隈を何十年も行き来しているFくんが、鞄から取り出したテレスコを高々と掲げて皆さんを先導します。人々が交錯する雑踏の中を行儀良く一列縦隊となった皆さんには、「トレイン-トレイン」(ブルーハーツ)の歌詞が頭の中を(たぶん)駆け巡っていたことでしょう。
B1から入館した私たちは、階段を上がって1Fの正面玄関でNくんを待つことにします。Mくんが、携帯片手にNくんをここに誘導する一方、私たちは、横断歩道の向こう側の東京駅方面からやって来る人の群れに目を凝らします。すると、Fくんが、見覚えのあるフォルムを発見、Nくんも私たちに気付いて足を速めます。そして、Fくんは、まるでメイちゃんのようにトトロに飛び付くのでした。
「KITTE」は、旧東京中央郵便局局舎の外観を残したままで整備した商業施設です。4Fには、旧東京中央郵便局の局長室が保存されていますが、かつては、郵便局での栄光を目指したFくんはご満悦です。エスカレーターを乗り継いだ最上階には、屋上庭園があって、東京駅の駅舎を右斜め上から一望することができます。しかし、丸の内ビジネス街の上空は、すでに厚い雲に覆われていて、コンクリートの床にはポツリポツリと水玉模様ができはじめています。ゆっくりと旅情に耽っている訳にはいきません。私たちは、「KITTE」だけに手早く記念写真のシャッターをきって、一目散に懇親会場へと向かうのでした。
私たちは、東京駅の北自由通路2Fの北町酒場に予約している居酒屋へと向かいます。最近の東京駅はそこら中で再開発がされていて地下でも地上でも迷路のよう、場所を知るはずのKさんも「この辺だったかなあ~?」と右往左往、一同は、しばし彷徨います。すると、Mくんが、取り出したスマホで場所の特定に成功、危うく「真夏の大冒険」になるところでしたが、無事懇親会場に到着することができたのでした。
懇親会場には、EJくんが合流する予定です。私たちが到着した時には、まだ来ていないようでしたので、H2くんとFくんが向かえに行くことになりました。当初の情報では、八重洲口から出てくるとのこと、改札を出てくる人々の塊に目を凝らしても中々見つけることができません。するとH2さんの携帯に「EJくんが着いた」との一報、やがて私たちは、二十数年ぶりに再会することになるのでした。
懇親会では、特例を含めれば参加者の誰もが年金世代、秘めていた思い出の堰も低くなったのでしょうか、あんな話やこんな話など想定外の会話が飛び交います。また、観光地で見かけるような「顔出しパネル」がお店の近くに置かれているのですが、年甲斐もなくチャレンジして写真をパチリなど、もうやりたい放題です。各自の名誉のため、懇親会の様子などの映像は、厳重に非公開とさせていただきましたが、呉々もご容赦ください。もちろん、その後一同は、来年もこの時期に再会することを約してお開き、それぞれ帰るべきところへと帰って行ったのでした。(全員無事に帰宅)
今回も色々ありましたが、無事に終了することができてホッとしています。
ご参加いただいた皆さま、開催準備にご協力いただいた皆さま、更には、このご報告にお付き合いをいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
(北酒場の顔出しパネル、誰がどこから顔を出したのか、ご想像くださいな)
皆さまとの再会を楽しみにしつつ、それではまた。