夜と霧

迷える子羊
ーこの場を借りて自分の考え方を確立したいと思っていますー

国益を言うけちくさい私たち。

2011-11-22 18:53:23 | Weblog
TPPや農業問題を言う時に必ず出てくるのがこの言葉である。
TPPと国益は何の関係もない。これだけ工業が発達したら、関税を免除してもらったって、日本の輸出が増えるとは思えない。仮に増えたとしても、ごく僅かで雇用に影響するとは思えない。従って、国益とは何の関係もない。
勿論一部の企業が潤う可能性は否定しない。しかし、実際の日本の輸出競争力を損なっているのは相手国の関税と言うよりもむしろ通貨であろう。円高である。トヨタは苦しい。しかし、ユニクロは潤っている。どちらが、雇用にプラスに働いているか。けちのトヨタよりユニクロかも知れない。
さて農業問題である。私たちは、様々な農産物を輸入している。穀物自給率は20%程度である。日本産の牛肉と言っても、その餌は米国産である。鶏もそうである。アメリカのものを食っている。人間からしてそのきらいがある。
しかし、ここで道義的な問題が生じる。飢えの問題である。私たちが、自分たちで作らず輸入に頼る時、稼いだ外貨で食糧を買いあさり食べ散らかす時、発展途上の国に飢える人が増えてきたと言う皮肉である。この、地球上の飢えを廃絶するという日本人の仁義に立ち返るならば、私たちの食糧を私たちで何とかしてみるのが第一であろう。
私たちは先祖代々この狭い国土をだましだまし使ってきた。そこの私たち祖先の任侠があった。
私たちの農業問題は決してアフリカの人々が飢えることと同義であってはいけない。この視点で、やはり農業を何とかしないと行けない。農家の、大規模農家の経営ではない農業という産業の問題がある。ことはTPPなどという卑近な野田首相の遊びではない。むしろ放縦なコストパフォーマンスのみを求める食料の様々な輸入を規制すべきかも知れない。