渋いっ!僕らのTokyo Jazz Cruising♪~今夜も出航!~

Live cafe & bar 池袋Apple Jump(アップルジャンプ)店主の日誌

丸の内のOLさんは、賢い!~丸の内の巻・後編~

2008年02月15日 | ジャズ・ライブ
停泊地)丸の内コットンクラブ(08.2/4) 後編
メインアーティスト)類家心平(tp),ハクエイ・キム(p)

(前回からのつづき)
さらにビックリしたのは、まだ夕方6時だというのに既に100人ぐらいが入っている!まあ、6時半開演なので、この時間に半分ぐらい埋まっていても全然おかしくはないんだけど、そもそも平日にこんなに早くスタートするような設定をして、果たして人が集まるのかな、という疑問は吹き飛んでしまいましたね。
しかも日頃のクラブではありえない、若い女性が8割ぐらいを占めています。パッと見たところ、この付近で働いてるいわゆる“丸の内のOLさん”という感じですね。これって色めがねなのかな、皆さんすごく賢そうに見えます。“今日はジャズのライブがあるから、5時すぎには仕事切り上げなきゃ!”ということで、もたもた、ずるずる残業モードになっている男性社員を尻目に、目にも留まらぬ高速スピードで仕事を処理してきたのかな。
これだけ女性が多いと、ちょっと圧倒されてしまいます。逆に言うと、日頃は女性のお客さんの方が同じような思いをしているのでしょうか。

さて、今日は夕食も兼ねていたので、さっきからフード・メニューを何度も見ているんだけど、適当なものが見当たらない!ホールの御ねえさんからは、フルコースを進められたけど、ひとりでむしゃむしゃとコースを食べるテンションはありません。もちろんそんな予算も・・・。そうだ、ブルーノートもフレンチだけど本日のパスタというのを食べたのを思い出して、思い切って御ねえさんに聞いてみました。
「すいません!普通のスパゲッティとかピザとかは、ありませんか?」
“あ~あ、場違いなおっさんが訳のわからないこと言ってきた。うちは純喫茶じゃないんだから。”というような表情は一切みせずに、一生懸命メニューを見始めました。やっぱりありません。ということで、ガージェリー・ビールとチーズの盛り合わせをオーダーすることに。
まあ、終わりも早いので帰りに駅地下でラーメンでも食べるかという感じですね。

で、落ち着いてまわりを見渡すと、メイン・ディッシュを頼んでいる人はほとんどいない!向かいの一人できた女性は、ピクルスとビール。隣の2人組みの女性はソフトドリンクのみ。しかも、2ステージ終わるまで一切追加なし。見てると結構、こういった感じが多くて皆さんなかなか渋い。ひょっとすると、世界一厳しい消費者かもしれませんね。このお嬢さん方を、通常料金の編成の日に来てもらうには、そうとうハードルが高そうです。
ん~、ガンバレ、コットンクラブ!

さあ、今までで一番前振りが長くなってしまいましたが、本日この豪華なステージに登場したのが、何れも期待の若手ミュージシャン。
トランペッターの類家 心平(るいけ しんぺい)さんは、以前、「urb(アーブ)」という新しい感覚のジャム系ジャズバンドのメンバーでした。なので今日はピアノとのデュエットでどんな感じになるのか楽しみでした。
今日はマイクなしで生音で演奏してましたが、サブトーンが効いたとても気持ち良い音でソウルフルに歌い上げていました。
特にユーゴの渋いトランペッター「ダスコ・ゴイコヴィッチ」の「オールド・フィッシャーマンズ・ドーター」は、本日の一番の出来。今度リーダーバンドで聞いてみたいですね。アンコールの「アローン、アローン、アローン」は、日野皓正の若い頃の十八番で、哀愁を帯びた美しいバラード。ずいぶん前にヒノテル本人の演奏を聞いたときを思い出して、嬉しかったですね。まさか今日この曲を聞けるとは思いませんでした!

ピアノのハクエイ・キムさんは、2005年にCD「Open The Green Door」が発売した時、かなり話題になったので気になっていたピアニストの一人ですね。
斬新なアレンジでスタンダードやオリジナルをエネルギッシュに弾く感じかなと思っていましたが、今日はデュエットだからなのか、ちょっと抑え吟味でピアノをリリカルに響かそうとしているように感じました。

全体的な感想としては、日頃のコアなジャズファンが集う普段のライブハウスではなく、今回のようなライトユーザーが大半を占めるショーケースライブのような場合は、同じジャズにしてももう少しポップな選曲の方が良かったと思いますね。慣れない人にとっては、この2時間トランペットとピアノのデュエットというのは、そうでなくても結構テンション張ります。
何れにしても、今度2人のそれぞれのホームグランドで改めてライブを観たいですね。

今これを打っている時点では、既に終了してますが、この「A Touch of Jazz」という、チャージ1050円の企画は、この後、河合代介、金子雄太とジャズ・オルガンの名手のライブが続き、なかなかお買い得ですね。この豪華な雰囲気を楽しむだけでも価値有りますよ。(但し、何しろ本格フレンチなのでそれなりの出費は覚悟しなくてはいけません。逆に、ちょっと割高ですが、ゆったりしたボックス席なんかもあって、本命との勝負デートとかにはGoodかもしれませんね!)

会計を済まして外に出ると、まだ9時台なので高層ビルの至る所で明かりが点いています。船に戻る途中、なんか急に沿線のスモール・クラブが懐かしくなってきましたね。(分不相応な行動をしたからかな?)
・・・ドルフィーのマスターが、お皿を洗いながら伊藤君子さんの歌にうっとりしている、、、
J.J.cafeでは、テナーの竹内直さんが、ネックだけゴールドに染め替えたいきさつを熱心に教えてくれましたね、、、そしてプラッサオンゼのカリンさんとお母さん、、
それから・・・
(ん~なんか最終回っぽくなってしまいました。)

そうですね!やっぱり最初の宣言どおり、沿線のスモールクラブへの航海に戻りましょう!

(追記)
今回の記事とは離れますが、すごく嬉しい報告をひとつ追記します。
年末の吉野ミユキさんのライブを紹介した記事がきっかけで、1/28「六本木サテンドール」のライブでは、吉野さんの書き下ろしアレンジで、豪華三管編成による「バークレイ広場のナイチンゲール」を披露して頂きました。今回、リードはトロンボーンでというアイデアでしたが、しびれました!三好亜貴子さんのトロンボーンもよく歌っていてうっとり夢見心地でした。吉野さん、有難うございました。
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2 コメント

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掟破り? (tani)
2008-02-18 12:24:29
とうとう掟破りですか(^o^)/

祝!コットンクラブ 処女航海

女性が多い中におやじ一人だと、結構気にしますよね。

「なに!あのオヤジ」なんて見られているようで・・・

シブイさんなら、問題ないでしょうけど。

食事、しなくてもOKなんですね。
なかなか、軽食だけっていうのも出来ないんですよね。私は(T_T)

気が小さいんですよ。

先月はダッシュ!

もう何箇所くらい、寄港したんですか?
ベスト3を発表してください。

では、飲みすぎにご注意を( ^^) _旦~~
返信する
私も気が小さいです。 (shibui gordon)
2008-02-19 15:56:14
taniさん)

>女性が多い中におやじ一人だと、結構気にしますよね
明治学院大のフランス文学科を受験した時を思い出しました。わぁ、この状態で4年過ごすのは、ありえない!という感じでした。

>気が小さいんですよ。
私もです。この状況でドリンク一杯で3時間半ねばるのは、相当根性が要ります。

>ベスト3を発表してください。
そろそろ何か方法を考えます。
返信する

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