つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

めざせ中華統一

2008-03-13 06:14:54 | 木曜漫画劇場(白組)
さて、白組大攻勢な第954回は、

タイトル:キングダム(1巻~8巻:以下続刊)
著者:原泰久
出版社:集英社 ヤングジャンプコミックス(初版:'06)

であります。

扇:久々にメンソール吸ってるSENでーす。

鈴:久々にパソコン買ったら早速入院(=修理)になったLINNで~す(T_T)

扇:買った途端に入院か……。
ん? お前、どうやってこの記事書いてるんだ?

鈴:いままでのパソコンは健康体じゃっ!
入院したのは先々週買ったばっかのヤツだ。
つーか、めっさ最短やぞ。初めて電源入れた翌日に病院行き決定だったからな。
AMD好きでわざわざAthlonにしてやったのに……これで2度目や……。

扇:アーマゲドン好きで、わざわざトライアスロンにしたのか。
つくづくお前さんも、イバラの道が好きだねぇ……茶道の割には。

鈴:Advanced Micro Deviceをどー略したらアーマゲドンになるんだよっ!
でも、Athlonをトライアスロンはボケとしてなんかいまいちやぞ(素)
それにしても、茨の道とはなかなか言えんがのぅ。大昔とは違って、シェアはすでに20%を超えているからな、AMD。
……そういや、前にりるさんとこで見つけたあれはやったぞ。

扇:既に、世界の20%を支配したか……恐るべしハルマゲドン。
で、よーわからんパソコン関係の話は置いといて、遂に君も『ザ恋愛インタビュアー』に手を出してしまったか、ハッハッハ。
結果はどうだった? ちなみに私の結果はこれだ

鈴:はっはっは、っててめぇが先に見つけてやったんだろ!
だが、私のほうはこんな結果になったがな。

扇:私が先に見つけた? そんな昔のことは覚えていない。
ところで、総合的なイメージの第一位に、いかにも君らしいのが来てるね。
束縛(プレイ)が激しそう、とは……茶道の面目躍如といったところだな。

鈴:昔って先週がそんなに昔なんかいっ!
しかし、極めて怪しげな単語を付け加えんなっ!!
ったく、誰がそんな厳しいことをするかい。
それにしても、そっちの「おじいちゃんみたい」って総合的なイメージの1位、かなり納得したくなるんだが(笑)

扇:誰が楽隠居だ、誰がっ!
いや、確かにね、三十億年後ぐらいには、縁側で茶すするほのぼの生活送っててもいいかな~とか思ったりもするが、現時点ではパスだ。
つーか、一位がそれで二位が『生命力が強い』ってどうよ?
私は柳みたいな身体じゃないが、かと言ってマッチョダンディでもないぞ!

鈴:30億……そこまで生きるつもりか?
しかし、そっちの総合はなんか矛盾したのばっかやな。
じいさんみたいで生命力が強く、すぐキレるのに女性に優しくて余裕があるってどういうヤツやねん(笑)
こっちはそう矛盾した感じはないんだがなぁ。

扇:なに、地球が消滅するまで生きてるわけじゃないさ。
確かに……俺の結果をそのままキャラクターにしたら、多重人格者みたいになってしまうな。
その意味では、お前さんの結果には矛盾がないね。束縛が激しそうで、年下狙いで、恋愛下手で、元気がなくて、なよなよしてて……と、特に相反する結果はない。
実際の人物とまったく逆という些細な問題はあるが。(笑)

鈴:実際と逆ってのは些細なのか?
しかし、まぢで逆ってのは確かやなぁ。
5位の「なよなよしている」って、いままで一度たりとも言われたことがない。
つーか、自分では単にマイペースなだけなんだが、たいていのヤツに「貫禄がある」「堂々としている」と言われることは多々あるがな(爆)

扇:極めて些細な問題だ。
ちなみに、マイペースって言い方はソフト過ぎるな。もっとハードコアに尊大と書きたまえ。
話は変わって、『こんな人がお似合い』では、まったくもってフツーな結果が出たね。
私の場合、嗜好は「ノーマル」で、性格は「少しやんちゃで人なつこい人」だからなぁ。

鈴:……。
てめぇ、いいとこしか言ってねぇな。
性格のダントツ1位ぶっちぎりの振り回すような少しおかしい人ってのを抜かしてんじゃねぇかよっ!
しかし……正直、そこのノーマルなひと、ってのは……。
私のとこにもひとつくらいノーマルなヤツを入れろ~!(爆)

扇:システムの故障だ、本当は二位が正しい。
君の診断結果はなぁ……嗜好が「ドSの人」で、性格が「従順でおとなしい人」だもんなぁ。
実在したとしたら――素直に、「凄い人」って言うしかないよね。

鈴:すごい以前にそんなヤツおらんわいっ!!
それに、勝手にイメージの悪いヤツばっか引っ張ってくんなよ!
私の好みは「ドMのひと」で「従順でおとなしいひと」だ……って何言わす!!

扇:えー、LINN君が真性の茶道であることが判明したところで(この台詞もかなり定番化してきたな……)、そろそろ真面目な話に移りましょう。
今、一番熱い中国歴史漫画と言えば!

鈴:つか、そっちはそっちで2位、3位が「ややMのひと」と「ドMのひと」って出てる時点でひとのこと言えんぞ。
さておき、いま一番厚い中国歴史マンガかぁ。
やっぱ「三国志」(by 横山光輝)!!

扇:たわけ、とっくの昔に連載終了しとるわ。
それに、掲載誌はコミックトムではなく、ヤングジャンプだ。
もう一度言おう、今、最も熱い中国歴史漫画とは!

鈴:ヤンジャン……ヤンジャン……。
「封神演義」!(著者:藤崎竜)

扇:それも連載終了してる。
しかもそれ週間少年ジャンプだし、そもそも歴史漫画ぢゃねぇ!
いいや、素直に言ってしまおう――。

鈴:あ……。
そういや、これ、木劇だからいっちゃん頭にもうタイトルあるで?

扇:……。
秦が天下統一を果たす前の中国を舞台にした、本格歴史漫画です。
一兵卒から将軍まで登り詰める(予定の)主人公・信を中心に、後の始皇帝である政や将軍達の生き様をダイナミックに描きます。

鈴:なんだ、三点リーダか……せっかく久々に「!Σ( ̄□ ̄;)」が見れると思ったのに(笑)
さておき、なんか8巻まで出てる割にストーリー紹介が短いけど、実際これだけですんじゃうんだよなぁ。
じゃぁ、キャラ紹介……の前に定番(定型?)のCM~。


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微妙にですが、新規作家増えてます。
初回からの総目録、作家一覧、どちらも継続更新中。
数は少ないですが、つれづれ号外専用の目録もあったりします。
ちなみに、姉妹サイト『閃鈴電脳遊戯館』は……すいません、更新止まってます。(爆)

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扇:では、主人公の信。
戦国の七雄の一国・秦に住む孤児で、剣一つで身を立てていくことを夢見る血気盛んな少年。
相棒の漂と共に天下最強の大将軍になるため修行に明け暮れていたが、漂が政の影武者に選ばれたことで事態は急変、否応なしに王宮内の陰謀に巻き込まれていく。
とんでもない身体能力で数多くの敵を退けるいかにも少年漫画的な主人公だが、政との出会いで、剣だけですべてを乗り切ることは出来ないことも学んでいく、この先の成長が楽しみな子である。
ちなみに、一巻冒頭のシーンからすると、その正体は後の秦の将軍・李信のようだ。

鈴:確かに楽しみっちゃぁ楽しみだが……信、おまえ年齢の割に強すぎ……。
では、その相棒であった漂(ひょう)。
信と同様、孤児で剣の腕もほぼ互角。つーかWikiにあるが、「1253戦334勝332敗587引き分け+2戦分(勝敗不明)」ってなんだ、そりゃ、って言うこちらも子供な割に強さは反則。
ただし、政の影武者に選ばれてしまったのが不運。
刺客に襲われ、最期は信の前で力尽き、信に自分の夢も託して没する。
なんか、最初は主役っぽいのにあっさり殺されてしまったかわいそうな子だぁね。

扇:強過ぎっつーか……信は空飛べるからな、マヂで。
漂は、出番少ない割には上手いこと描かれてたよな。生き残ってたら、知勇を備えた凄い将軍になってた――と思えるぐらいに。

では、副主人公である政。
地位こそ秦王だが、その基盤はまだ脆弱で、死と隣り合わせの人生を送っている薄幸の少年。
漂の死の原因となったことから、当初は信に憎まれていたが、紆余曲折の末、互いに並んで中華の先を見据える仲となる。
悪知恵が働く上に腕も立ち、部下に下駄を預ける度量も持つスーパーキャラだが、変なとこで意地を張る子供っぽい面もある。(笑)

鈴:漂のほうが確実に頭はよかったな。
つか、生き残ってりゃ確実に信よりもいい将軍になってるって。
じゃぁ次は、河了貂(かりょうてん)。
もとは山民族の末裔だが、ある村でほとんど使いっ走りをさせられていたが、信と出会うことによって、使いっ走り人生から脱却。
……脱却したのはいいのだが、単に使いっ走りからおまけキャラになっただけという、ある意味、目立つところもなく、むしろ漂よりも生きてるぶん、かわいそうかもしれない(笑)
ただし、いちおうヒロインっぽいんだけどなぁ……。
8巻まで来て、その片鱗が1ナノメートル以下ってのはどうかと思う。

扇:立ち位置がモロに『どろろ』だからなぁ……河了貂。
ま、本誌ではそろそろ独自に動き始めたみたいだぞ、歴史上の誰になるのかはまだ不明だが。

では、政の脇を固める数少ない部下、ってことで昌文君と壁。
前者は元武人で、現在は文官として政を補佐する人物。
漂を召し抱え、影武者に起用するなど、政の身を守るため色々と献策を行うが、某スーパー将軍(笑)の介入により、王を危険に晒すという失態を演じる。
ガチガチの現実主義者に見えるが、漂の死にはそれなりに責任を感じていたらしく、下僕の身分である信に謝罪するという男気も見せた。結構味のあるオジサン。

で、その副官の壁。
政側の若手武官ナンバーワンで、後に千人将となる。
生まれはかなり良いようだが、元々偏見の少ない性格だったのか、信相手にも尊大な態度を取ることなく普通に付き合ってくれる気さくな人。
エリートのお坊ちゃんらしく体力面に難があったり、人の暗黒面にうとい等、少々頼りない所もあるが、 ここぞという場面では意地も見せたりするなかなか魅力的な人物。つーか、こういう上司って一人は欲しいよね。

鈴:独自か……少しはマシになってきつつある、というところか、河了貂。
で、昌文君と壁かぁ。
昌文君はまぁ、いまのところ、単なる忠義者って感じだなぁ。
壁は……いいひとだね、単純に。上司にひとり欲しいってのはわかるなぁ。

では、秦にいて立ち回りうまく、武力知力ともにいまのところ最強の王騎将軍
見た目とか喋り方はどー考えてもオ○マなのだが、とにかくいいところで出てきては圧倒的な強さを見せつけ、対魏戦でも呼ばれてないのに出てきてはこれまたいいところを持っていったり、信を教育したりと、たぶん脇キャラのひとりのはずなのに、むしろ信並みに目立っている素晴らしいひと。
つか、とりあえず8巻まで読んだけど、このひと出るだけでかなり空気変わるし(笑)

扇:王騎将軍、キャラの立ち方半端じゃないからなァ。
何かにつけて意味深な台詞を吐いては、「ココココ、冗談ですよ。王騎冗談」って、あンたが言うと洒落にならねぇんだよっ!
気まぐれに場をかき回してるように見えて状況ほとんど掴んでるし、ひとたび動けば誰が邪魔しようと一瞬で粉砕するし、相手が王だろうが大臣だろうが言いたい放題だし……いや、もうなんつーか無敵。
副官もいい味出してるだけに、今の所、こいつに匹敵する役者はいないと言える。

鈴:まぁ、とりあえず、いねぇな。
見た目で言えば、匹敵すると言えるのが楊端和。
山民族の長で、最初は仮面被った得体の知れない、さらに敵になるか味方になるかすらわからない微妙な立ち位置にいたのだが……蓋を開けてみれば、このマンガ中、最大の美人でおそらく、武力だけ見れば王騎将軍ともタメ張れるくらいの実力を持った最強の女性キャラ。
つか、もう女性キャラはこのひとだけでいいです、ってくらいかっこいいです(笑)

扇:楊端和が活躍する四巻のおまけ漫画は異常に気合いが入っていた。(笑)
化け物揃いの山の民の中にあって、最強の座に君臨してるって……もうそれだけで格好良すぎです。

んじゃ、最後にその楊端和の剣と呼ばれるバジオウ。
山の民の隊長格で、双刀を獲物とする凄腕の剣士。
常にクールな姿勢を崩さない上、二カ国語も話せる知的な男だが、実は内に獣を飼っており、非常時にはそれを解放することもある。
信ととっても仲が良いのだが、並んで喋ってるシーンを見ると、どっちが文化人を気取る漢民族で、どっちが野蛮人扱いされる山の民なんだか解らなくなる。(笑)
しかし、幼少時とは言え、こいつに勝った楊端和って……。

鈴:いや、楊端和様、初手から化け物ですから(笑)
まぁでも、この化け物がこれほどの美人ってのはインパクトあって、おもしろいキャラの作り方してるわね。
しかし、けっこう青年マンガにしてはキャラそれぞれいいのが揃ってるし、脇のはずなのに、しっかりとしてるのが多いし、まぁ、ちと昔話に花を咲かせたのがいまいち気にいらんが、それ以外は少年マンガと青年マンガの中間くらいで、どっちにもOKって感じの話で、意外におもしろかったな。

扇:意外に、は余計だ。
お前さん、本当に青年漫画に興味示さないよなァ。
まぁ、それを考慮して、これとか『ヴィンランド・サガ』とか『チェーザレ』とか、他とはレベルが段違いな作品だけ勧めるようにはしてるけどね。
ちなみに、玉石混淆でいいなら読んで欲しい作品はまだまだあるぞ。

鈴:つか、そもそも最近は少年、少女、青年、成年ともにさして興味はないからな。
だが、レベルが段違いってのは確かだね。
相棒とはタイプは違うが、やはりおもしろいものはおもしろいからなぁ。
だが、どちらかと言うと、これより「ヴィンランド・サガ」のほうが気にはなるな(笑)
まぁ、そうは言っても巻数の違いもあるんだろうがな。
とは言え、中国物とか、歴史物云々と言うより、キャラのかっこよさはかなり際立ってるし、一部どーでもいい昔話はあれど、全体的なクオリティは高いので私の評価としてもオススメです。
ただ、500円以上の値段ですでに8巻=4000円以上というのは、いっぺんに揃えるのはちと躊躇するかもしれないけど、見合うだけのものはあると言っていいでしょう。
と言うわけで、前のヴィンランドに引き続き、青年マンガながらけっこうOKなものだったなぁ、と思いつつ、この辺で今回の木曜劇場はお開き! であります。
では、再見~

扇:あはははは……六巻まで大人買いしちゃいました、面白いからいいけどね。
つーか、王騎将軍が出てくるところ読み返すだけでも楽しいです。(爆)
さて、LINN君のお墨付きも出た本作、歴史物としてもバトル物としてもかなり面白いです、オススメ、と個人記事っぽい台詞を入れて今週はここまで。
また、来週この時間にお目にかかります。ごきげんよう