Buono!とルックス ～Make it True～

　自分が唯一持っているビジュアルバンドのCDはLUNASEAです。あっ、広い定義で言っていくと他にもビジュアル系に近いバンドを持っていますが、キリがないので挙げるのは止めておきます。　LUNASEAでは、この曲が好きです。

　BELIEVE / LUNASEA
http://www.youtube.com/watch?v=0Rto0aJordw&fmt=18

　ルックスと激しいサウンド。ビジュアル系の要素って、女性アイドルでもやれるのではないか？そう思っています。一つの形としては、hANGRY&ANGRYという事になるんだと思いますが、カッコイイけれどアイドルというのとは少し違う。石川さんも吉澤さんも「変装」といえるレベルのメイクだからです。
　カワイイ感じを残しつつ、綺麗なメイクと衣装で飾って、サウンドを激しい感じにする。今、それが一番出来そうなのがBuono!ではないでしょうか？
　Buono!は可愛さとサウンド面のロックっぽさを両立しているグループ。そんな彼女達の新曲のPVが発表されました。

[PV] Buono! - Bravo☆Bravo


　アイドルには色んな「売り」がある訳ですが、その中でも「ルックス」というものは商品価値として重要な要素です。そのルックスを売っていくために、髪型、メイク、衣装というものを工夫に工夫を重ねてファンに提供します。
　Buono!のPVは、この「髪型」や「メイク」というものを毎回趣向を凝らして変えています。それは、彼女達には所属元となるグループがあるため、その所属元の時とはイメージを変えていかなくてはいけないという事情もあるのでしょう。

　今回のPV、第一印象で愛理が℃-uteの愛理と違うなと気になりました。髪型やメイクもさる事ながら、表情が違うのです。なんというか、いい意味で肩の力が抜けた。いや、何か突き抜けたような悟りというか。
　Buono!だと、誰がセンター、誰がエースというのは、あまり重要ではない。エース級が三人集まっているようなものだし、パートも三人それぞれに見せ場がある。だから、自分の持っている力を精一杯発揮すればいい。いつもより大人っぽいメイクの愛理がそう言っているように見える。

　いつもと違う表情と言えば隣の嗣永桃子さんもそうです。ちょっと澄ました顔で、小指立てたままロックするももちは、Berryz工房の時みたく糖分添加率100％みたいな甘さ増量中なキャラはあまり見せず、ZYXの頃みたいなクールフェイスを見せてくれるのです。
　なぜももちはクールフェイスをチラチラ見せてくるのだろう？それは単に曲調とかの問題ではなく、アイドルというメイクをBuono!では濃く施す必要がなく、本来自分が持っている部分をさりげなく見せる事が出来る場と位置付けているから。そんな気がします。この場所では、力を込めてキャラクター作りをしなくても良いのだという気持ち。

　そんな二人を横目に、夏焼雅ちゃんはマイペースで普段の延長線上にあるようなスマイルでカメラを見つめています。私は、その目線を受けてノックアウトされつつ、雅ちゃんはどんな髪型でも、どんなメイクでも、それは雅ちゃんだなと思うのです。
　勿論、似合う髪型やメイクというのはあります。皆さんも、雅ちゃんはこのシングルの時のメイクが好き！などといったこだわりがある事でしょう。
　しかし、Buono!における雅ちゃんは、二人に比べると何か変えていかなきゃ度が小さい。多分、彼女の中にあるBuono!への想いというのは素顔に近いのだと思う。そう考えていくと、仮にどんなに派手なメイクをしようが、どんなに奇抜な髪型をしようが、Buono!の雅ちゃんは素顔に近いノーメイクみたいなものとして表現出来るのでは？そう感じるのです。

　アイドルでビジュアル系的な事をやるのなら、Buono!は最適な子達のひとつ。それをやる事によって、変わろうとする子、変わってみせる子、変わらない子、三者三様になる筈。その片鱗をチラっと見る事が出来るのが、今回の新曲ではないかと思いました。これは、もしかするとこれからの成長への予言動画なのかもしれません。