~前回の続きです~
「NATURE IS GOOD!」
よっすぃ~、れいながメインな曲。モーニング娘。のシングル曲では、二人が掛け合い歌う曲は珍しく、それ故にシングルのカップリング曲というより、アルバム曲のような趣きがある。これはポジティブな意味で捉えてください。
アルバム曲的な遊びの精神が感じられるだけに、イントロからカントリーロック調だったり、サビでハモったり、客席の掛け声を入れやすくしてあったりと、CDでも、現場でも、とにかく楽しい曲を目指している事が感じられます。
サビの手を前と横に振る振り付けは、会場みんなでやってくださいと言わんばかりの低難易度で、実際に現場での一体感がスバラシイ。
煽り上手な二人をメインに抜擢している事からも、コンサートで盛り上がる曲を目指して作られたに違いない。何より、演者がすごく楽しんでいる。メンバーが楽しんでいれば客席も楽しくなる好例。
「愛と太陽に包まれて」
モーニング娘。は大人数グループだからか、明るめだが抑揚を抑えた曲というのは少ない。そういうタイプの曲は、明るくても地味に受け取られ、コンサート映えも今ひとつになるからだろうか?
映像の通り、この曲はコンサートではなくハワイツアーで披露されている。しかも、全員ではなく亀ソロ。
一見、扱いが悪いように思われそうなこの曲の立場。しかし、曲に合わせた最高のシチュエーションではないですか。ハワイの太陽、ツアーに参加しているファン達の熱い視線。まさに、愛と太陽に包まれている。
そんな幸せなシチュエーションで歌う事を任された亀ちゃんは、日頃シングルでは他メンバーに比べて干され気味。歌声が良いメンバーは前より後ろでスパイスとして重宝されるのがモーニング娘。の伝統(?)だけれど、このハワイでの選曲は、日頃のステージでの奮闘へのご褒美。そんな風に思えて、なんだか観ているこちらまで笑顔になるのです。
「踊れ!モーニングカレー!」
2006秋のモーニング娘。ツアーは、この曲のタイトルが付けられた。ツアー名にストレートに曲タイトルを使う事はモーニング娘。には珍しい。しかも、カップリング曲。
そのツアー中に、モーニング娘。に嬉しいニュースが入ってきた。シングル「歩いてる」がモーニング娘。にとって三年半ぶりのシングルチャート1位に輝いたのだ。
発売週に売上的に強力なアーティストがいない。これは1位を獲るチャンスと、ファンがネットで呼びかけ一体感を築いた結果だった。当時のモーニング娘。は握手会をしていないから、今とは意味の違う大人買いの結集の数字。
房総でロケをしたPVでは、メンバーが砂浜を歩いてるだけで一体感が滲み出ていた。人気が下降線を辿る一方だと思われていたモーニング娘。の起死回生の1位。
同時期に、ミラクルと言われていた久住小春ちゃんがアニメヒロインでブレイクし始め、モーニング娘。が再び上向きになっていくムードに包まれ始める。
そんな時期に相応しい明るく楽しいナンバーとして、この曲が1位シングルのカップリングに収まっている事は頼もしく、力強い存在感を放っています。
「サヨナラのかわりに」
テレビ東京「おはスタ」の企画ソング。小学生の卒業への想いを綴った手紙を読むコーナーのテーマに使われました。映像は、そのおはスタにゲスト出演した時のもの。
モーニング娘。もリーダー吉澤ひとみ卒業が決まっている中、様々な想いを乗せながら歌い上げています。その姿は、あまりにオーソドックスであり、いわゆるモーニング娘。らしさとは遠くもあります。
でも、予想とかの枠をはみ出る事がモーニング娘。スタイルであるならば、オーソドックスを歌う意外性もまたモーニング娘。スタイル。
このあと、新リーダーがすぐに脱退しますが、そういう意外性も後で振り返るとモーニング娘。らしいなと思ってしまうのが、モーニング娘。スタイル。
「Hand made CITY」
ロッキンモーニング娘。参上。この曲がステージ披露された2007秋ツアーは、全体的にアップテンポな曲が多く、当時ブログ記事にも、ロックな雰囲気のステージに田中れいなが輝いていると書いた。客席への煽りと言えばれいな。ちょいとヤンキーな雰囲気もこういう時は大いに武器になる。
そんなれいなだが、マイクを使って叫んで煽る担当ではない。そういう役目は声が低いメンバーが相応しい。そこで、マイク向け担当は愛ちゃんガキさんになる。
ガキさんはアドレナリンの上昇がわかりやすいメンバーで、テンションの変化がストレート。この曲では思いっきり飛ばしているのがよくわかる。その無防備なほどのハイテンションは、こうして映像で観ていると気恥ずかしさを感じてしまうほど。
映像だけで判断されてしまうと、モーニング娘。って何でこんなに力んでいるの?と思われてしまいそうなのだが、これは、ヲタって何であんなにコンサートでハイテンションなの?という質問と同じ性質のもの。コンサートはドラッグなのだという事を理解していないとわかりにくいし、説明しても本質は伝わらないだろう。
でも、それは寂しい事じゃない。少なくとも客席側の人間は孤独ではないのです。ステージにも客席と同じようなモーニング娘。ジャンキーが居る。新垣里沙、元ハロプロFC会員。
モーニング娘。ファン代表が、自らの場所を探し当て、作り出した事を、この曲で実感出来たら、今度は観る方のターン。一緒に弾けてハイテンション。
「3,2,1 Breakin' OUT!」
モーニング娘。のPVは今ひとつ面白くない。そんな声に応えるかのごとく、ならば皆さんが作ってみてくださいと「PVコンテスト」を行なったのがこの曲。
結果、面白いPVがたくさん寄せられ、スタッフの皆さんも大いに刺激になったに違いない。
そのコンテストの入選作品に、光井愛佳ちゃんをメインに作ったPVがありました。これは新しい発想。グループ物は大人数のコンビネーションなどが見せ場ではあるけれど、グループというものは、いくつもの個性の集合体でもある。曲に合わせたメンバー個人の抜擢があっても面白いかもしれない。
今はあまり目立っていない八期メンバーを敢えて集中的に写すPV。シングルのタイトル曲でやるのはあまりに冒険なら、カップリングでやってみてはどうだろうか。
そういう事が出来るのもカップリングの面白さ。そういう冒険心を、これからもモーニング娘。に期待していきたいです。
三回に亘ってお送りしてきたモーニング娘。カップリング曲を語る企画。今回で終わりです。カップリング曲に良い曲が多いモーニング娘。を堪能していただけましたでしょうか? 今月の終わりには、カップリングコレクション発売記念イベントも行われます。
http://www.helloproject.com/event/0910022040_event_musume.html
「NATURE IS GOOD!」
よっすぃ~、れいながメインな曲。モーニング娘。のシングル曲では、二人が掛け合い歌う曲は珍しく、それ故にシングルのカップリング曲というより、アルバム曲のような趣きがある。これはポジティブな意味で捉えてください。
アルバム曲的な遊びの精神が感じられるだけに、イントロからカントリーロック調だったり、サビでハモったり、客席の掛け声を入れやすくしてあったりと、CDでも、現場でも、とにかく楽しい曲を目指している事が感じられます。
サビの手を前と横に振る振り付けは、会場みんなでやってくださいと言わんばかりの低難易度で、実際に現場での一体感がスバラシイ。
煽り上手な二人をメインに抜擢している事からも、コンサートで盛り上がる曲を目指して作られたに違いない。何より、演者がすごく楽しんでいる。メンバーが楽しんでいれば客席も楽しくなる好例。
「愛と太陽に包まれて」
モーニング娘。は大人数グループだからか、明るめだが抑揚を抑えた曲というのは少ない。そういうタイプの曲は、明るくても地味に受け取られ、コンサート映えも今ひとつになるからだろうか?
映像の通り、この曲はコンサートではなくハワイツアーで披露されている。しかも、全員ではなく亀ソロ。
一見、扱いが悪いように思われそうなこの曲の立場。しかし、曲に合わせた最高のシチュエーションではないですか。ハワイの太陽、ツアーに参加しているファン達の熱い視線。まさに、愛と太陽に包まれている。
そんな幸せなシチュエーションで歌う事を任された亀ちゃんは、日頃シングルでは他メンバーに比べて干され気味。歌声が良いメンバーは前より後ろでスパイスとして重宝されるのがモーニング娘。の伝統(?)だけれど、このハワイでの選曲は、日頃のステージでの奮闘へのご褒美。そんな風に思えて、なんだか観ているこちらまで笑顔になるのです。
「踊れ!モーニングカレー!」
2006秋のモーニング娘。ツアーは、この曲のタイトルが付けられた。ツアー名にストレートに曲タイトルを使う事はモーニング娘。には珍しい。しかも、カップリング曲。
そのツアー中に、モーニング娘。に嬉しいニュースが入ってきた。シングル「歩いてる」がモーニング娘。にとって三年半ぶりのシングルチャート1位に輝いたのだ。
発売週に売上的に強力なアーティストがいない。これは1位を獲るチャンスと、ファンがネットで呼びかけ一体感を築いた結果だった。当時のモーニング娘。は握手会をしていないから、今とは意味の違う大人買いの結集の数字。
房総でロケをしたPVでは、メンバーが砂浜を歩いてるだけで一体感が滲み出ていた。人気が下降線を辿る一方だと思われていたモーニング娘。の起死回生の1位。
同時期に、ミラクルと言われていた久住小春ちゃんがアニメヒロインでブレイクし始め、モーニング娘。が再び上向きになっていくムードに包まれ始める。
そんな時期に相応しい明るく楽しいナンバーとして、この曲が1位シングルのカップリングに収まっている事は頼もしく、力強い存在感を放っています。
「サヨナラのかわりに」
テレビ東京「おはスタ」の企画ソング。小学生の卒業への想いを綴った手紙を読むコーナーのテーマに使われました。映像は、そのおはスタにゲスト出演した時のもの。
モーニング娘。もリーダー吉澤ひとみ卒業が決まっている中、様々な想いを乗せながら歌い上げています。その姿は、あまりにオーソドックスであり、いわゆるモーニング娘。らしさとは遠くもあります。
でも、予想とかの枠をはみ出る事がモーニング娘。スタイルであるならば、オーソドックスを歌う意外性もまたモーニング娘。スタイル。
このあと、新リーダーがすぐに脱退しますが、そういう意外性も後で振り返るとモーニング娘。らしいなと思ってしまうのが、モーニング娘。スタイル。
「Hand made CITY」
ロッキンモーニング娘。参上。この曲がステージ披露された2007秋ツアーは、全体的にアップテンポな曲が多く、当時ブログ記事にも、ロックな雰囲気のステージに田中れいなが輝いていると書いた。客席への煽りと言えばれいな。ちょいとヤンキーな雰囲気もこういう時は大いに武器になる。
そんなれいなだが、マイクを使って叫んで煽る担当ではない。そういう役目は声が低いメンバーが相応しい。そこで、マイク向け担当は愛ちゃんガキさんになる。
ガキさんはアドレナリンの上昇がわかりやすいメンバーで、テンションの変化がストレート。この曲では思いっきり飛ばしているのがよくわかる。その無防備なほどのハイテンションは、こうして映像で観ていると気恥ずかしさを感じてしまうほど。
映像だけで判断されてしまうと、モーニング娘。って何でこんなに力んでいるの?と思われてしまいそうなのだが、これは、ヲタって何であんなにコンサートでハイテンションなの?という質問と同じ性質のもの。コンサートはドラッグなのだという事を理解していないとわかりにくいし、説明しても本質は伝わらないだろう。
でも、それは寂しい事じゃない。少なくとも客席側の人間は孤独ではないのです。ステージにも客席と同じようなモーニング娘。ジャンキーが居る。新垣里沙、元ハロプロFC会員。
モーニング娘。ファン代表が、自らの場所を探し当て、作り出した事を、この曲で実感出来たら、今度は観る方のターン。一緒に弾けてハイテンション。
「3,2,1 Breakin' OUT!」
モーニング娘。のPVは今ひとつ面白くない。そんな声に応えるかのごとく、ならば皆さんが作ってみてくださいと「PVコンテスト」を行なったのがこの曲。
結果、面白いPVがたくさん寄せられ、スタッフの皆さんも大いに刺激になったに違いない。
そのコンテストの入選作品に、光井愛佳ちゃんをメインに作ったPVがありました。これは新しい発想。グループ物は大人数のコンビネーションなどが見せ場ではあるけれど、グループというものは、いくつもの個性の集合体でもある。曲に合わせたメンバー個人の抜擢があっても面白いかもしれない。
今はあまり目立っていない八期メンバーを敢えて集中的に写すPV。シングルのタイトル曲でやるのはあまりに冒険なら、カップリングでやってみてはどうだろうか。
そういう事が出来るのもカップリングの面白さ。そういう冒険心を、これからもモーニング娘。に期待していきたいです。
三回に亘ってお送りしてきたモーニング娘。カップリング曲を語る企画。今回で終わりです。カップリング曲に良い曲が多いモーニング娘。を堪能していただけましたでしょうか? 今月の終わりには、カップリングコレクション発売記念イベントも行われます。
http://www.helloproject.com/event/0910022040_event_musume.html
何故か後半につれて盛り上げ系の曲がC/Wになるようになってきましたね。
これがよくファンがC/Wの方が神曲。という理由なのでしょうか。
その中でも"愛と太陽に包まれて"は曲調がゆったりで個人的には大好きな曲なのですが それと合わせてカメの癒しボイスを合わせるとはスタッフさんナイス過ぎます(爆
盛り上げにイマイチかける曲かもしれませんが こういった曲を適度にライブにも取り入れて欲しいです。
シリーズ楽しませて頂きました。お疲れ様です。
自分も通学列車は好きです。メロディが綺麗だなぁというのもあるんですが、つんくPの展開の仕方が上手いなーとか思ってます(Aメロで醸し出てる緊張感とか…)。それと当時は中澤さんのソロパートが凄く印象的でしたね~。
自分が他にも好きなカップリングは「A MEMORY OF SUMMER '98」と「涙にはしたくない」ですね。後者は多分A面よりも聴き込みました…笑 メンバーのソロパートが分かりやすくて何か好きだったんです。フェイクの畳み掛けも面白いですね。今聴くと道重さんの歌声の変化が凄いなぁとか思ったり。
聴いた事の無いカップリングもかなりあるのでCD買ってみようかなぁと思っている今日この頃です。でも結果的には「借りる」に落ち着きそうかも…笑
>Jasmine029さん
コンサートでの盛り上がり曲をカップリングで用意するという手法が、つんくPは好きなようですね。ベリのアレとか、℃-uteのアレもカップリングですね。
カップリングというものは作り手が色々やりたい事をノビノビやっている印象があります。そういう中でも「愛と太陽に包まれて」は、まさにカップリングならではのマッタリソングですね。こういう風にこれからも色々な曲を聴いていきたいです。特集、楽しんでいただきありがとうございました。
>タートルさん
「通学列車」、初めて聴いた時に音がイイネこの曲と、なんだか掘り出し物を見つけたような気分になりました。モーニング娘。はアルバムにカップリング曲が大抵収録されませんから、シングルを聴いて大発見という感じになりますね。良い曲に当たるとシンプルがお買い得に感じたものです。パート割に新鮮味があるのも見逃せません。
これからもカップリングで色々発見させてほしいと期待しています。特集楽しんでいただきありがとうございました。