WILD JIMMY SPRUILL STORY

2015年04月27日 | 日記

 

ワイルドギターといえば豪腕ミッキー・ベイカー。

ニューヨークの一流セッションマンだ。

しかーし、もう1人ニューヨークで数々のセッションをこなし

、そのわがままなギターを掻き鳴らしてきた男を忘れてはならぬぞ!

それがこのジミー・スプルーイルだ。

遂に海を越えて届きましたよー

この2015年、まさかのスプルーイルのコンパイル盤!

ボビー・ロビンソンのFIREやFURYを中心にセレクトされてますが、

ニューヨークの他のレーベルの作品もたくさん収録されてて、

よっ!待ってました!と叫びたくなるような、充実したお得盤。

ベイカーとスプルーイルは同じワイルドギターをウリにしてるわけですが、

二人はギターも風貌も異なり、

ベイカーが高級車乗り回すマフィアなら、

スプルーイルは差し詰め集りのチンピラってとこか?失礼。

スプルーイルはハウンド・ドッグ・テイラーに近い感じで

俄然チンピラな感じだ。

ベイカー風貌はほんとマフィアのボスっぱい(笑)

 

 

なのでレコード会社は結果を恐れて、

二人を一緒に起用しなかったのは安易に想像がつく。

お互いスタジオですれ違ったりして、

おめーには負けねーよ!とか、弱っちいギター弾きやがって!

なんて火花を散らしたのかな?

なんか興奮しちゃうな(笑)


スプルーイルはベイカーほど流麗なギターは弾かない(弾けない?)けど、

お騒がせ度に関しては一歩も引けを取らない。

つか後進のロックギターに与えたの影響はベイカーより

スプルーイルの方が大きいのかもしれません。

もしかしたら、ジミヘンなんかもスプルーイルのギターに触発されたかもしれないし、

ザ・バンドのロビー・ロバートソンは

初期のジョン・ハモンドのセッションでスプルーイルと共演してるから、

相当感化されたに違いない。

 

またそのハモンドのセッションにはビリー・バトラーも参加してるわけで。。。

なんか凄過ぎ

という事は、ビリー・バトラーのその頃の弟分だった

コーネル・デュプリーがスタジオ見学で来てたかもしんないし・・・

あ~想像ばかりが膨らみます。

やっぱりベイカーは呼ばれてませんけどね(笑)

ロニー・ホーキンスやディラン期のロビー・ロバートソンは

かなりスプルーイルに近いんです。

スプルーイルにヒューバート・サムリンを足した感じなんだ。

ロビーはホーキンスのバンド時代、ニューヨークに滞在してたから、

もしかしたらスプルーイルとも仲良かったかもしれん。

スタジオ以外、クラブで一緒に演奏したりね。。いいなぁ。。

いやいやほんとにスプルーイルさんロックしてて、 

ガレージ・ロックファンからパブ・ロックファンまで

虜にする魔力を充分に持っています!

さて収録曲の方ですが、

まぁーなんと言っても有名どころ、

ウィルバート・ハリソンの「KANSAS CITY」でしょうか。

 

 

この曲はビートルズを始め、たくさんの人にカバーされているので、

聴いたことのある方も多いのでは。

僕もこのギターでスプルーイルを知ったくち。

このKANSAS CITYはアンサーソング多くてですね、

他にもGOODBYE KANSAS SITY、KANSAS CITY MARCHってのがあります。

因にこのアルバムにすべて収録されています。

まぁー完全に当時ありがちな二匹目のドジョウ狙い!

先のハリソンのKANSAS CITYの大ヒットに便乗したわけです。

はい。

 

しかしこの人のギターセンスはやっぱ変っ!

ヘン ヘン ヘン!

異様に動きの多いヴィブラートにしつこいチョーキング、

モワァンとかベロンとか、キャッキャッキャとか。

言葉で言い表せない奇妙なホット・リックのオンパレード!

ふざけ過ぎでス・テ・キ

こんなん聴かされたらロビーもね。。

まぁ~・・あーなるわな(笑)

特にHARD GRINDという曲。

タイトルまんまじゃん!っとツッコミたくなるほどの企み具合。

で、ロビーまんまじゃん!と更にツッコミが続くわけです。

ギターの音もパキパキのコキコキ、ヘナヘナな感じでまたいんだ!

時折見せる、明らかにビリー・バトラーから拝借した

フレーズでお洒落に決めたりと、やろうと思えば出来る子です。ニン。

そっそ、我らがボス、キング・カーティス親分もあっちゃこっちゃで

サックスをブイブイ吹いてて、もーゴキゲン!

気分はNEW YORK!!

  

 

で、スピルーイルさんはギターも妙で。。。

レス・ポール師匠のモデルで有名な、

Gibson Les Paul Recordingを切り落としたものを使用してます

なんちゅー奴(笑)

なにをどう考えたらこうなんねん!

レスポールは重いからか?

ボ・ディドリーより目立ちたかったから?

あ~たぁさぁ~・・・

最近ならこんなシェイプのギターもあるけどさぁ~

斬新といやー斬新だけどさぁ~、

絶対弾きずれぇ~よぉぉ。

そうとうの変わりもんだよ、スップルーイルさん。

でも、これよく見たらヴォリュームのツマミや

ピックアップ・セレクターの位置が変(笑)

ブリッジの真下にあるじゃん!

つーことは特注?

ぎゃははは!!アホじゃん!

明らかに目的は軽さと目立ちたがりじゃん!

やっぱすげぇースップルーイル!

このワイルドさは、もう思考がそうなってるんやね。

お見それしやした。。。

以前LP時代に編集されたのと比べても、広範囲にコンパイルされてるし、

なんといっても曲が激多の2枚組!

さぁーギタリスト諸君!

◯◯スケールがどうたら、最新エフェクターで奇抜にどうたらと

言うその前に!

このジミー・スプルーイルを聴いてくれ!

まるで納税からうまく逃れたような爽快感が味わえますぞ!

しかしまぁービル・エヴァンスの次にスプルーイルなんてさ、

なんか高級フランス料理の後に、

復帰前の甘いだけのアメリカのチクロケーキ食わされた感じだよね~

わはは!同じニューヨークの同じ時代の音とは思えんわい。

オレってこんな奴なんだぁ~ ほんと残念でしょーがない

が、これもあれもニューヨーク!

だって人種、音楽のるつぼなのだからぁ。。

お後がかしこ!

そして I LOVE NEWYORK!!

 

 

 

 

 


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