間違いなく僕の最初のロックンロール・ヒーローは彼。
そのチャック・ベリーが90歳で旅立ちました。
偉大なイノベーターであり、ロックンロール詩人であり、
彼以前以後では、ロックンロールの歴史は明らかに違った。
ブギウギピアノをギターに置き換えるというそのスタイルは、
先輩格にあたるT・ボーン・ウォーカー等からの影響もありましたが、
それをさらに痛快でポップにしたのが彼でした。
実際弾くと、それこそシンプルでティーンエイジャーでも弾けそうですが、
実は凄く奥深い世界なのです。
シンプルゆえ弾く事は容易くとも、それで聴衆を踊らせる事は彼にしか出来なかった。
僕もティーンエイジャーの頃、チャックのギターを研究したのですが、
そりゃー難しいんだ。
僕らは世代的に、ギターの早弾きとかが主流だった世代で、
3コードのロックンロールでもみんな早弾きしてたんだけど、
チャックのギターというのはそれとは別の次元なんだ。。
チャックのギターというのは、間違いなくSwingしてるんだ。
音符を埋める事が目的ではなく、揺れて踊る事が目的なんだ。
とにかく素晴らしいから、ぜひ皆さんにも経験して欲しいな。
またそのギターに付け加え、彼が見せたコミカルなダンス、
ダック・ウォークは彼の専売特許で、当時の世界中の若者達を熱狂させた。
自伝によると、子供の頃よくアヒルの歩き方を真似ると、
うちで家族の笑い声で絶えなかった、というのが始まりだったようです。
チャックのダックウォーク①
チャックのダックウォーク②
チャックのダックウォーク③
チャックのソングライターという才能も前例がないぐらい凄くて、
僕にとってはデューク・エリントンやボブ・ディランと並ぶぐらいなんだ。
車や学校、恋愛やロックンロールという
ティーンエイジャーに身近なキーワードを歌詞に盛り込み、
ブルースの枠に収まらないラテン音楽などのエッセンスを、
革新的なオリジナルスタイルで表現した偉大なアーティストなんだ。
21世紀になっても全くもって古びない音楽なのだ。
チャックはデビューは、映画にもなったあのチェス・レコードからなのですが、
自伝では憧れのマディ・ウォーターズに初めての廊下ですれ違った時、
その緊張ぶりが文字から伝わってきてね、すごくカワイイ一面も覗かせてました。
まさに文字が踊ってる感じだよ。
チャックは何度か来日もしてます。
僕ね、チャックの生写真持ってんだ❗️自慢だよ。
チャックと共演するジョン。
ジョンはこの時「ロックンロールに別名を与えるとすれば
チャック・ベリーだ」と言い放った。
ジョンの愛息子ジュリアンとJonny B Good!
いつ観てもオイラ泣けるのだ。
Chuck Berry & Julian Lennon - Johnny B Goode (1986)
ストーンズのキースとチャック。
最初の出会いでキースはチャックに殴られたって話があるのですが、
その後の二人の深い関係を見ると、ホント仲の良い兄弟みたいでしたね。
Hail! Hail! Rock 'n' Rollからもう一丁‼️
ここでのチャックのギターと歌は、ロックンロールの美学が全て詰まってる。
キースとQのジョーイ、スティーヴ・ジョーダンとピアノのジョニー・ジョンソン、
もう全てが完璧だっ‼️
ロックンロールは8ビートではなく、Swingだ❗️ってな素晴らしい見本だよ。
Back in the USA - Linda Ronstadt ~ Chuck Berry ~ Keith Richards
晩年のチャック。
何だか穏やかな優しいおじいちゃんに見えます。
やはり僕にとってキングはエルヴィスではなく、
あなたでした!
ヘイ!チャック!世界は悲しんでなんかいないよ!
だって今みんな君の音楽で踊ってるから!
永遠の最高なロックンロールをサンキュー‼️
明日のステージは君を思って歌うよ❗️