金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

「老後2千万円問題」はもはや「4千万円問題」?

2024年05月13日 | ライフプランニングファイル
 スマートフォンには時々dmenueニュースが流れてきます。そんな中に「老後2000万円問題」もはや「4000千万円」と専門家が分析という記事がありました。
 その中でファイナンシャルプランナー山崎さんは「3.5%物価が上がる場合、(今の)2000万円も3.5%増やそうと考えるなら10年後は2800万円になる」と書いています。
 これは単純に複利終価の話です。利回り3.5%期間10年の複利終価は1.4106で、2000万円は10年後には2821万円になっています。資産を運用する場合は税金を考える必要がありますが、モノの値段は税金の控除なしにあがるから、今2000万円で買えるものは10年後には2821万円になっているという計算です。
 ちなみにいうと、20年後の複利終価は1.99倍で今日の2千万円は20年後には4千万円になっています。これは良いの悪いのという話ではなく、単なる複利利回りの計算の話です。日本では過去2,30年モノやサービスの値段はあがらないと考えてきましたが、これからは変わります。私はモノよりサービスの値段があがる可能性が高いと考えています。サービスの値段の原価は人件費です。今でも人手不足を感じますが、もう少しするともっと人手不足を感じるようになるでしょう。そうすると人手確保のために賃金がジリジリと上がり、ジリジリと上がった賃金が外食店の料金などを押し上げ、物価が上がっていきます。
 すべての物価が今後年率3.5%で上がり続けるとは思いませんが、シニア層が必要とするサービスについては、その位のペースで上がると考えて対策を講じるのが良いでしょう。物価上昇率が3.5%より低ければそれは儲けもの。
 温泉にでもいってのんびりすれば良いじゃありませんか?

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学びは学びを呼ぶ。これには理由があります。

2024年05月13日 | ライフプランニングファイル
 以前「支出が支出を呼ぶ。はっきりした理由がある場合もあるが、マーフィーの法則の場合もある。」と書きました。
 同じような文脈で考えると「学びは学びを呼びます」。そしてこちらは理由がはっきりしていると思います。実は今月下旬にネパールに小学校を建設支援してきたNPO団体で講演することになっていて、今月の初めから準備資料を作っています。
 準備資料というのは、ネパールの経済発展の現状や教育セクターの開発計画の成果に関するものです。最初に集めた資料に基づいて、話のストーリーはほぼ固まってきました。次の段階は、もっと聴き手の関心を高めるにはどうするか?という工夫の段階です。そのためにはネパールの話だけでは、インパクトが薄い。お隣の大国でネパールの兄貴分のインドではどうなんだ?という話も触れてみたい。インドに触れるなら中国にも触れておきたい、と調べることはどんどん広がります。
 見せ方にも知恵を絞ります。「複数のグラフを組み合わせてこんなグラフを作ると分かり易いな」と思うと、検索エンジンなどでエクセルのグラフの作り方にあたる場合もでてきます(昔はよくグラフを作っていたので覚えていましたが、今では忘れたことも多いですね(笑))。
 つまり何か知的な活動をしようと思って、学び始めると次から次と知りたいことがでてきて、新しいを学びを呼ぶのです。
 学ぶことが老化防止につながるという話はよく耳にします。
 江戸末期の儒学者佐藤一斎は「老にして学べば、則ち死して朽ちず」と言いました。
 だがアウトプットのない学びはどうも張り合いがありません。講演とか雑誌に記事を書くというのは、絶好のアウトプットの機会です。
 そんな機会は減ってきましたので、少ないチャンスを活かして、学びの起点としたいと思いました。
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