徐仙日乗

日記、随筆

徐仙日乗 読書 巨人の素顔-双葉山と力道山 石井代蔵

2018-01-19 18:02:27 | 日記
徐仙日乗 読書 巨人の素顔-双葉山と力道山 石井代蔵 講談社文庫
読了 読書メーターと重複

どちらの巨人も子供時分には知らない人はいない程の著名人というか英雄。相撲取りは実働期間が短いため世間の世代交代より速い印象があるが、両者の活躍期間が例の敗戦を挟んで双葉山は引退、力道山が頭角を現すってのは歴史の妙を見るようだ。力道山の全盛期にも間に合っていない、その後のテレビで見た記憶があるのみ。双葉山は時津風理事長として相撲界を代表していた。双葉山編の目玉は戦後の璽宇騒動。引退同然とはいえ現役横綱の双葉山が新興宗教に帰依して、教祖を守るために、捜査に入った警官隊と大立ち回りをしたらしい。これ大本教とダブったり「邪宗門」を思い出したりした。戦後の混乱期とは言え凄い。強い力士が現れると所属部屋が潤う。立浪部屋の後援会に二代目山口組組長とか近衛文麿!が名を連ねるのはまさしく「国技」としておこう。力道山編は珍しい「相撲側」からの歯に衣着せぬ記述が目立つ。プロレスファンとしても色々と補完できた。こちらで印象深いのは「本人が出演した伝記映画」が作られたってこと。力道山の誕生が殆ど奇跡的な時代の仇花だったってことが分かる。こんなバカな企画が通ったエネルギーに満ちた戦後としておこう。題名は「怒濤の男」。現代ではこんな存在有り得ない!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿