さしこうスタッフブログ

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唯今極楽

2006年10月16日 | 私のこだわり

今日お話する作家さんは、私の憧れの人・・・私の目指す女性像・・・と言っても

過言ではない超素敵な刺し子作家の米戸浄子さんです。

岡山市在住でお歳は70ウン歳・・・なのに先生はいつもパワフルで明るくて

生活することを心から楽しんでいる、そんなかっこいいおばちゃまなのです。

先生との出会いは、うちの店に来店されたのが、きっかけです。でも私はその時、

お会いできなかったのですが、先生の話だけは聞いていました。

それから初めて私の勤務する津山店においでいただいて、

J104388 すぐに先生だとわかりました。

だって全身刺し子のパンツと上着・・・

しかもあんな刺し子は見たことありませんでした。

大変手の込んだオリジナリティーあふれた図柄・・・。

「失礼ですが、米戸さんですか・」と声をかけた時に見せた笑顔・・・。

もう一度で好きになりました。なんだか初めて会ったとは思えないほど息統合・・・

と言うよりも先生の器の大きさでしようか。・・・それから親しくさせて頂いています。

 

でも残念ながら、先生の作品は「さしこう」には、ございません。唯一あるのは、

先生の書かれた「書」。失礼ながらトイレの中に飾ってある『体の中の病毒や

心のくもりも大便小便で御取払い下さい』と『唯今極楽』のタペストリ-のみです。

 

実は先生の娘さんは37歳でお亡くなりになりました。

病床の中にあっても最後の最後まで「生きていることの喜び」と、「生かされている

事の感謝」、を忘れていませんでした。その上、病院のベットの中にいながらも、

生活することを楽しんだ・・・。 そんな人生を送られた素晴らしい娘さんでした。

また、そんな風な価値感を教えた御両親も素晴らしいですね。

先生は、辛く苦しい人生経験をされながら、いや、だからこそ人に優しく、

人のために喜ぶ事を楽しんでされる・・・。そうした器の大きい方なのです。

 

5年前、私も悩み苦しんだ時に先生から1枚のコースタ-を頂きました。

そこには『唯今極』の文字が書かれていました。

こんなに辛い時に、なぜこの言葉なのか・・・? と思いました。

しかし、『でも、生きているじゃないか』と云う答えが、自分の中で返ってきたのです。

そうか、こんなに苦しくても物事受け取り方なのか・・・心の持ち方なのか・・・と

唯今極楽・・・どんな時もそう思って感謝しよう・・・そう云って下さったのかなと

思うと涙が出てきてしかたありませんでした。

それ以来、私は落ち込むと先生に手紙を書いたり、会いに行ってパワ-を

頂いています。   でも不思議ですが、心が萎えているときに不意に遊びに

来られたりするのです。 ほんとうに不思議な方なのです。

因みに12月23日から来年1月14日まで先生の作品展を津山店にて開催します。

作家来店日があれば是非起こし下さい。会われたらきっとファンになりますよ。

  

追伸・・娘さんの書いた「100パーセントの幸せ」(道広光子作・自主出版)の本は、

生きている事の意味を考えさせられる本です。

                           お福さん

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