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フレディ・スペンサー ライディング基礎講座 -其の弐-

 さてさて参りましょうか、怒濤の午後編。

 …とその前に。
昨日の日記をご覧頂いた方から、
『スペンサーって誰よ?』との突っ込みを頂きまして。
そういえばそうですよね、
バイク好きの僕でさえ、世代的に1周り以上程前の話。
あんまりバイクを知らない方々には、
どんな人間なのか想像もつかない事と思います。

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 そこでざっと紹介させて頂きます。
フレディー・スペンサー氏は、
ロードレース世界GP(サーキットを走る最高峰のレース)で
1983年に史上最年少で500cc世界チャンピオンになり、
1985年には250ccと500ccに同時エントリーし、
共にチャンピオンになるというもの凄い結果を残した人物。
 この双方の記録は、未だに破られていません。
勝ったバイクは当然HONDA。
それもNSRとあって、個人的には気になるライダーでした。

 そのNSRですが、噂では彼にしか扱えない
”スペシャル”で”極端な”性格のマシンだとかで
今回の彼の講義では、
”そのマシンで如何にして勝てたのか”
という理由を垣間見た気がしました。

 決して派手でも超人的でも無謀でもなく、
正に”意識下に置かれた操作”を極限まで高める事で
恐ろしいまでの性能を有した極端な性格のマシンを
操っていたのだということ。凄い男です。

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 そんな彼の下、
昼食を摂りながらの短い昼休みが終わる頃。
午前中の講義では不覚にも、
降ろす暇がなく持ったままだった、
タンクバッグやらライディングジャケットやらを
バイクから外してロッカーに仕舞おうと
講堂に戻ると…

 …講義始まってました!
もう、真っ青になりながら荷物をロッカーに放り込み
教室の後ろからヒョコヒョコと席に着きました。
本当にごめんなさい…。

 ここから午後の講義が始まります。
主にコーナリングへのアプローチなどの内容。
ところが、午前中からの時間が押している影響で
ものの数十分で、ロードコース(もてぎフルコース)の
走行予約時間がやって来てしまいました。

 相変わらず熱の入ったフレディの講義も 
運営側のストップでやむなく中止。
フレディはかなり不機嫌そうに教室を後にしていました。
教壇側のドアを出ると、
運営スタッフの背中を『パーン』と叩いていました(笑
本当にちゃんと教えたかったんだなぁ…と、ここでも実感。

 講堂を出ると、集合してロードコースの説明。
ここで僕、鍵をなくした事に気づくんです。
先ほどの遅刻の影響で、どこに行ったかわからず
とりあえずロッカーに走るも行方不明。
青い顔をしながら、説明に途中参加しました。

 実際はその後の移動前に、
祈る思いで自分のバイクの所に走ると
リアシートを外すキーシリンダーに挿さっていました。
普段のバイク生活でもよくあるミスです。
ここで鍵が見つからなかったら相当なマヌケでした。

 そして2グループ30台づつに別れて移動。
第一パドック側のコントロールタワー付近は
前日の日本GPの撤収作業中なので使用できないとの事で
裏ストレート側の、【東コントロールタワー】前に移動します。
 程なく、国内仕様CBR1000RRらしからぬ
静かながらも全開な音でフレディが登場。
マシンは'08のトリコかな。ロスマンズっぽいツナギ姿です。

 続いては、お手本の実演を兼ねて
30Rのヘアピンをデモラン。
長い脚ゆえ膝をガリガリやりながらも、
車体のバンクは必要最小限のままで
【恐ろしく安定した挙動】で駆け抜けて行きます。
3回ぐらいやってくれたのかな、
なによりも危なげない、安定感が際だつ走りです。

 フレディがピットレーンに戻ってくると
いよいよ我々の走行時間の始まりです。

01_east_pit
 勢揃いする参加者のマシンと、

02_freddie
 先導のCBR1000RRに跨るフレディ。
なんですかこの…格好良すぎる後ろ姿は。
身震いするようなオーラが出ています。

 走行方法は、
30台づつに別れたグループで交代しつつ行われ
1チームは5台づつです。
各々にインストラクターの先導着き。
CBR1000RR、CBR600RR、CB1300SFなどが先導してくれます。

 事前受付の段階で既に、
【車種毎に相性のいい】組み合わせで組まれており、
僕たちのチームは
先導がCBR1000RR(黒銀)であり、続いて
CBR1000RR('08)→GSX-R1000?→CBR1000RR('04)→CBR1000RR('07)→CBR1000RR(僕)
となっていました。
 正直言ってこれは好都合でした。
殿を走らせて頂くことにより、後ろを気にせず好きに走れます。

 先の赤グループ30台の走行を見つつ、
自分たちの走行開始を待ちます。
ここで、運営側の方から集合の呼び出しがかかりました。
皆で『なんだろ?』などと思いながら集合。

 
 集合の理由は
【もてぎフルコースを、フレディの運転でタンデム】というもの。
ただ…倍率は実に6倍。
30人中5人しか当選しないものでした。
しかも、時間が押しており”実質は何人乗れるか解らない”との事。
『1人か…或いは2人か…無理なら諦めて』と主催者の弁。

 そんな状態ですから、凄く魅力的な企画であるにも係わらず
大して期待もせずに抽選を待っていました。
すると、

【2番目に僕の当選番号が読み上げられました】

 うおっ!!!!!!!!
派手なアクションまではしなかったものの、
これは本当にビックリしました。

 実は最初、よくある”タンデム権”なのかと
軽く考えていたのですが…
フレディの本来の目的は、
『自分の右手の動きをよく見せるため』
だったんです。
 それというのも、午前中の座学から始まり、
本日の全ての講義が”そこに集約されている”故。
この理由はまた後ほど。

 
 当選のワクワクも冷めやらぬまま
先に走行していた赤ゼッケンの30台が戻り
いよいよ僕たちの走行時間です。
10秒おきぐらいづつ、5台セットで出てゆきます。

 実はこの時が、僕のサーキット初走行。
お恥ずかしながらまだ走ったことがなかったんです。
先導車両も流石にプロ。
慣熟ということを熟知されておいででして
ダウンヒルストレートの終わりで180km/h程度、
130Rでも145km/h程度で済むぐらいに先導して下さいました。
これなら全く不安もなく走れます。
楽しすぎてあっという間に5周をこなし、ピットに戻りました。

 そうそう、走行中にフレディーに抜かれました。
全く気づいていなかった所を
”スパッ”と華麗に抜いていかれました(笑
気づかない僕もどうかと思いますが、
'08国内のCBRは本当に静かです。

03_passed_cbr_2
 オンボードカメラでブレています。
右に映っているCBRがフレディ。
『GPライダーに抜かれた!』などと、阿呆な感動(笑

 ピットに戻ると、
今度は入れ替わりで赤ゼッケンが出てゆきます。

 ここでメットを取ろうとすると…
主催者の方が
『先ほどの抽選にあたった方はメットはそのままで』との事。
これは否応なく期待が高まりますね。
程なく、タンデム用のCB1300が用意され
一人目の当選者の方が呼ばれました。
乗車前に説明を行い走り出します。

 この間、もうドキドキです。
数分後、我々が走った走行よりも圧倒的に早く
タンデムのフレディは戻ってきました。

 続いていよいよ僕の番です。
フレディが車体を安定させてくれるCB1300に
後ろから乗ります。
フレディの背中をこんなに間近に見られるだけでテンションUP。
こちらもバイク乗りゆえ、
軽く、それでいて邪魔にならない程度に
フレディの腰をグリップします。
ここで『手はタンクに置いてね』との事。
 バイク乗りなら解ると思いますが
ちゃんと操作するには必要な処置ですよね。
それ以外にも、”自分の操作を見せる為”もあるようでした。

 ピットレーンを走り出し、驚きのスムーズさで加速してゆきます。
ここでまたバカをやらかしまして。
【メットのシールドを閉めてなかった】んです。

 さりとて、走行中にタンクから手を放すわけにもゆかず
暫く我慢していたのですが、
なにせ速い。全く危なげないのに速いんです。恐ろしく。
メーターをチラっと見たら、
5速の時で6700rpm程度だったかな…
HONDAの公式車両なので、
180km/hリミッタは外してないでしょうから、
おそらく余裕で180km/hは出ていた筈です。

 そんな状態でシールド無しでは肝心の
【フレディの操作】が見えません。
仕方がないので、ホームストレートあたりで手を放し
シールドを下げました。

 そこで一安心、タンクに手を戻すと…
フレディに【ぺしっ】と右手を叩かれました。
続いて左手で、自身のスロットル操作を指し、
『ちゃんとみとけ』との合図。
ホントにアツく、真摯な先生です。

 そこからは右手を完全に凝視。
この僅か数分間、間違いなく断言できます。
僕のバイク人生に於いて代え難い学習となりました。
 敢えて言葉にすることはしませんが、
まさに神業、”そういう事”です。
しかしフレディは後に
『君達にも同じことが出来るんだ』と仰っていました。
僕もそう思います。いや、必ず成します。

 興奮冷めやらぬウチに、
先に乗った方や、後に乗って戻ってきた方、
乗れなかった方々とフレディの操作について話したりしていると、
昨日の日記に書いた、
某誌の大屋さんからお声掛け頂きました。
「いつも拝見しています」などとお伝えしつつ…
大屋さんから質問をされました。
曰く、取材も兼ねて”時間が取れれば”抽選外ではあるが
タンデムさせて貰える予定だとの事でしたが、
ちょっと厳しいタイミングだったので
僕に質問されたようでした。

 端的に申し上げて「凄かった」としか
言いようがない程ですが、可能な限りお伝えすると
同行のカメラマンさんがビデオカメラを構え
「録らせて頂いていいですか?」との事。
それも先ほどと同じ内容を話してくれとの事でした。
そして始まる、インタビュー撮影(笑

 カメラ慣れなんてしてるわけもありませんから
さぞかし僕の受け答えは妙だった事でしょう。
とはいえ、これまた貴重な経験でしたね。
本誌に有効活用して頂けたら幸いです。
 余談ですが、大屋さんは
雑誌で拝見するより数段イケメンでしたよ~(笑

 そうこうしているウチに、
二本目の走行時間がやって参りました。
先ほどのフレディの教えを脳裏に刻み込み、
最初の2周は”ブレーキング”の再現に全力を費やしました。
残りの3周ほどは、ギアを1~2段落とし
”スロットルワーク”の再現に努めます。
自分のオンボード動画をみると、
1本目と2本目の安定感の違いが顕著です。
本当に貴重な学習をさせて頂きました。
 朝一番の講義で、
『今日は速さを見に来たんじゃない』
と言っていましたが、そういう事だと理解しました。

04_passd_cb
 そうそう、2本目もフレディに抜かれました。
今度はタンデムしているCB1300に、です。
左前に走っているCB1300がフレディ。
相変わらずスイスイと鮮やかでした(笑

 速さは問題ではない、といいつつも
流石に2本目は1本目より20%程ペースアップ。
ウチの1000ccSS組みは、速めに先導してくれたらしく
前の組に追いついてはペースを落とすことがありました。
因みに後ろの組はミラーから見えない事が多い感じ。
ここでも殿の特権を活かし、色々な事を試させて頂きました。

 気持ちよい2本目もあっという間に終わり
ピットロードに戻るとなにやら慌ただしい雰囲気。
走行時間が10分程あるらしく、
我ら黒ゼッケンチームがもうちょっと走れる事になりました。
気持ちよくもう1周。本日最後の走行。

 走行後はまた集団にてASTPに戻ります。
講堂に戻り一息ついていると、
カジュアルな格好に着替えたフレディが再度入室。
生徒達に最後の質問タイムとなりました。
ここでも1時間程話してくださったのかな。

 本来は【ライディング基礎講座】だというに、
ともすると、フレディが珍しくて見に来た人や
単なるフレディファン(コスプレ趣味含む)、
自称レーサーの失礼なヤツまで大きく包み込むフレディは
本当に凄い男でした。
 流石に独自理論で挑発的な失礼な質問に対しては、
『僕はこのやり方で3度チャンピオン獲ったんだ』と
苦笑混じりに言っていましたが(笑

 最後の講義も終え、
一度フレディが退室したあと、
数分してからもう一度戻ってきてくれました。
今度こそ最後。
”フレディとのふれあいタイム”です。
皆、思い思いに準備してきたアイテムに
次々とサインを貰い、写真撮影をしてもらってゆきます。

 バイクのイラストやら色紙、
サインの為に買ったらしい新品ヘルメット、
ツナギから色々なものまで。
気さくにサインをしていってくれます。

 ところが僕、なんにも用意していなかったんですよね。
元々、サインなんかに頓着が無いのもあったのですが
本日一日ですっかりフレディのファンになってしまいました(笑
気が付くとサイン会の列に並んでいました。

 並びながら、サインして貰うものを考え…
唯一思いついたのが、

【フルフェイスメットのシールド】だったんです。

 当然さっきまで利用していたもの。
お世辞にも綺麗なものではなかったのですが
他にサインを頂くものが思い浮かびません。
いよいよ順番が回って来まして、
英語でシールドにサインをお願いすると…

 なんと、
【自分の袖でメットのシールドを拭いて】
サインをしてくれようとするんです。
もう『アワワワっなんという事を!』という世界ですよ。
実は、綺麗なシールドではないですが
直前にメガネ拭きで拭き上げてあったので
フレディの袖が汚れることは無かったのですが
こんなエピソードも、フレディの人格の現れですね。

 この大切なシールド。
僕の宝物になってしまいました。
サインを貰うときに、主催者の方が
「もうこのシールド使えなくなっちゃいますよ?」
と気遣ってくれましたが、
無論です。使うつもりもありません(笑

05_signature
 サイン入りメット。シールドかな。

 …とここで我に帰る。
シールドなんて当然1枚しか持っていないわけです。
『帰りどーすんだ?…まあいいか』
ですね。なんとかなります、きっと。

 最後にありがとうを伝え、握手をしてもらい。
写真も撮ってもらってから会場を後にしました。
駐車場では、主催スタッフの方にもお礼を述べ
数分雑談をさせて頂いた後帰路につきます。

 3時間少々を持って無事帰宅。
本日の走行距離は487.6km(講習含む)でした。

 シールドなしの帰りの高速は、
とても辛かったですが、そんなものが吹き飛ぶぐらい
本当に最高の体験でした。

 胸を張って、
 
  【バイク人生最高の思い出です!】

  そんな事を言えそうな気分です。

 本当にありがとう、フレディ!

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フレディ・スペンサー ライディング基礎講座 -其の壱-

 今回のタイトルは、
敢えて奇を衒わず正直に書きました。
今日の日記は、小出しにせず長文で参ります。
一気にお伝えしないと感動が伝わらないかと思いまして…。

 さて、事の始まりは、4月中旬。
MotoGP茂木ラウンドの公式ページをみるにつけ
『はぁ…今年も仕事で行けないんだよなぁ』
などと凹んで居たところ、
ページの一部に変わったリンクを発見。
なんの気なく、押してみると

 【フレディ・スペンサー ライディング基礎講座】

とありました。

 その後数日は、”どうせ仕事で行けない”などと
そんな事もすっかり忘れていたのですが、
今月度のシフトが出て、目を通すと4/27が休みになっていました。
『これはっ!』と何かが閃き、先述のページに戻ると
”募集定員60名 先着順”とあるではないですか。
サーキットに相応しいバイク装備も整っていないというのに
つい申し込みをしておりました。

 スクールの詳細は、
【伝説の名ライダー、フレディ・スペンサー氏にコーチを受けられ
  更にはサーキットで走行も出来る】
なる、とっても魅力的なものでした。
とはいえ、内容が内容ゆえ”先着60名”など
瞬時に定員オーバーなのは想像に難くなく、半分諦めていました。
なにせ、スペンサー氏といえば世界中のライダーの憧れ。
そんな彼に教えてもらえるなどとは、正に夢の世界のお話。

 ところが、翌日。
スクール事務局から一通のメールが送られてきました。
【貴方の申し込みを受理致しました、詳細は追って郵送します】ってね。
一瞬我が目を疑いました、ですがすぐに我に返ります。
 
 返事が来たのは”4/22”。スクール当日は”4/27”。
当日までに”取れる休みは1日だけ”だったのです。
ここでもう迷ってはいられません。
その貴重な一日に、バイクの再点検をし、
レーシングブーツを買いに行きました。<先日の日記>

 その後、悶々とした仕事の日々も、
最高にエキサイティングな予定の前にはあっという間に過ぎ。
遂に4/27当日となります。
当然ながら前日まで仕事、帰宅したのは23:00頃。
翌朝の荷物だけ用意して早めに床に就きます。
…まぁ、ドキドキしてなかなか寝付けなかったんですけれど。

 いつの間にか翌朝。
目覚ましは5:45にセットしてありましたがその直前で起床。
眠気を振り払いながらシャワーだけ浴び、
髪も乾かぬまま完全装備を身に纏いました。
【皮ツナギ・レーシングブーツ・プロテクター入りグローブ
  フルフェイスメット・メッシュジャケット】といった所。

 6:30には出発。
途中首都高の渋滞に巻き込まれたりしながら8:20過ぎには、
茨城の美野里PAに居ました。

01_sa
フトいのは仕様です。お恥ずかしい。

 因みに、時間制限は9:30~10:00までに受付完了。
如何に茨城北部に到達しているとはいえ、
目的地のツインリンクもてぎにはまだまだ距離があります。
時間的な不安もありつつも、ちょっと飛ばし気味に出発。
 北関東自動車道の友部ICを降り40kmほどでしょうか、
ツインリンクもてぎに入ったのが9:25頃でした。
なんとかセーフです。

 開場前だというのに、
会場のASTP(アクティブセーフティートレーニングパーク)駐車場には
既に数十台のバイクが到着していました。
中にはトランポ組みもちらほらと。
僕の直前に走っていた方は、お連れの女性を見学に連れてきていました。

 大量のバイクの横にCBRを停め、
受付の建物に入ると、申し込み票と料金を受付に提出します。
屋外に出て、CBRの所に戻ると…
数人の方に声をかけられました。
「Rothmansすごいですね」って。
なにせ、フレディ・スペンサー氏は【Rothmansカラー】で走っていた方。
参加メンバーにロスマンズカラーに思い入れが無いヒトは居ないかと(笑
ちょっと恥ずかしいながらも、悪い気はしません。
「缶スプレーで塗りました」と伝えると皆さん驚いてくれました。

 当然ではありますが、皆さんの装備は僕とほぼ同じのフル装備。
バイクこそ色々な種類があるものの、ちゃんとした格好で来て良かったです。
珍しいバイクは、RIZZLAカラーのR1000だったかな。
それこそハーレーから、ZRX、NSR系の2st勢、NS400(勿論ロスマンズ)、
スクーター参加禁止なのにHONDA的に例外なのか、DN-01まで居ます。

 軽く雑談をしていると開始時間の10:00になり、
係員さんから建物内の教室に入るようにとの指示。
教室に入ると、まずは本日のスケジュール説明です。
20分程の説明のあとは…いよいよ登場です。
遂にフレディが歓声と共に会場入りしてきました。
 
 フレディの最初の挨拶に続き、
まずは座学。ここで彼の情熱の高さが伺える展開に。
実際の講義内容は、僕がお伝えするのも妙なのでカンタンに。
本当にカンタンに表現すると…

【常に余裕を持って、意識のもとにバイクを制御する】

という内容。今回は基礎講座です。
当然のように当たり前ですが、意識の外に置かれそうな事を
実に丁寧に講義してくださいました。
ただ、彼曰く

「僕はGPレースの時も常に70~80%で走っていた。」

 との事で、彼の凄さが伺えるというものです。
終始、何度も強調されていたのが

「意志の下に操作をするように」

 でしたね。当たり前のようですが実際出来ていないものです。
それを繰り返すことによって、"muscles memory"が出来上がり
常に余裕を持って全ての挙動に対処できるようになる。
そういう事だそう。
「周囲のライダーにも伝えてくれ」と言うので今回書いておきます。

 熱のある講義が続き、ここだけで予定時間を1時間程度超過。
講座終盤のロードコースのフルコース走行は
前後の予約の関係もあり、その時間しか取れないため
進行役の方から講義にストップが入る始末でした。

 講義のストップ後は屋外に出て、安全講習の広場で
バイクを操る時の基本的なポジションと操作方法、
準備体操と記念撮影を行いました。
ロスマンズカラーのツナギに着替えたフレディは
屋外の講義でも力は抜きません。

 その証拠に、当初は主催者側で60人纏めて講義の予定だったのが
「60人の定員を半分づつに分けてくれ」とのリクエストがあり、
「30人づつでないと、僕の伝えたいことは伝わらないんだ」と引かなかったそう。
その言葉に偽りがないぐらい、操作説明でさえ丁寧でした。

 そうそう、その途中の話なのですが…
僕がバイク置き場にタンクバックを置きに走ると、
フレディが歩いてきて僕に向かい、

「Oh! Good! o-eight?]

と笑顔で仰るんですよね。
僕、まさかフレディが近づいてきて僕に話しかけるとは
夢にも思わず…
もう舞い上がってしまいまして…

 ”言っている意味”が、完全にわかりませんでした。
これ、今回最大の不覚なんです。
そのあともフレディは、意味不明な顔をしている僕に
「o-eight? two thousand eight?」
と聞き直してくれたのですが、相変わらず頭は真っ白。
彼は残念そうな顔をして去っていきました…。

 フレディに自分のRothmansCBRを褒められるなんて
これほど光栄な事はないのに…。
近づいて来てくれたんですから、
一緒に写真をとれたかもしれないのに。
本当に自分のマヌケ具合に悔しいやら悲しいやら…。

02_nsr500_2
 写真は、全員集合で記念撮影時のフレディ。
僕は写真を撮っている為、肝心のバイクが写っていませんが
HONDAのコレクションホールから引っ張り出してきた
NSR500に跨っています。(NS500に見えましたが、係の方がNSRとの事)
この模様は、複数社来ていた雑誌の取材班が撮影されていて
来月以降に掲載されるんじゃないかな。

 そんなのち、準備運動も終わり今度は
”南コース”に移動となります。
この時点で、既に午前は終わり掛け予定を随分とオーバーしています。

 南コースでは、まずは先導のインストラクターの後ろについて
スラロームやらラインが引かれた周回コースを走ります。
まぁこの辺はなんの問題もありませんね。
ですが…、たまたま並んだ
前走者の方がちょっとバイクが苦手らしく、
ずっとウィンカーは点けっぱなし、
スラロームでは詰まるし、コーナーも不安定でした。
スクールなので”それでいい”んですが、
僕以降の方々にはちょっと悪い気がしました。

 慣熟も終わると、
聞き慣れた音が聞こえてきました。
なんと、フレディが'08 CBR1000RR国内 に乗って登場。
タイヤを暫く暖めたあと、僕たちの前でデモ走行。
”良いブレーキング””悪いブレーキング”を見せてくれました。

 その後は、フレディ自らが全てのメンバーの
ブレーキングを見てくれることに。
要領は”急制動”なのですが、
”確実に止まること”が目的ではなく
先述の”意識下にコントロールを置いてブレーキング”です。
80km/h程度に速度を上げ、2つのカラーコーンを目安に
1つ目でブレーキ開始、2つ目で停止となります。

 程なく僕の順番がやって来ます。
CBRなので2速の低めの回転で80km/h。
フレディの目の前でフルブレーキを行うと…
2つ目のコーンのちょっと前で停止してしまいました。

 全員褒められていたのかもしれませんが
第一声が「いいね!素晴らしい」でした。
続いて「でもちょっと強いかもね。でも良かったよ!」
との事。嬉しかったですね。
普段からブレーキングは基本的に自分の制御下にあり
交差点を含め、色々な局面で意のままに止まる事を
意識して(半ば遊びで)走っている効果があったようです。

 そうそう、丁度ブレーキングのアドバイスが終わった後
続いて周回路に入ろうとしたのですが…
【ヤングマシン】というバイク雑誌で有名な
大屋さんというライターさんの後ろにつきました。
乗っていたのは'08かな…赤銀のCBR600RR。
タイヤは見事に青焼けしていて、タダ者じゃない感じ。
僕の真ん中減り街乗りタイヤとは大違いです。

 速度も低いコースだった為、
僕自身はフロント荷重を抜き気味にしてフロントを滑らせたり、
フレディの講義通りトレールブレーキをしながら安定させたり、
そんな感じで後ろを走って拝見させて頂きました。
他の参加者の方と少し雰囲気の違う走りでしたね。
レースでもされているのかなぁ。
 この大屋さん、
午後の部でちょっとお話をさせて頂く機会もあったりしました。
それはまた後ほど。

 因みに、南コースでの走行練習ですが
前述の教室での座学が長引いた影響もあり、
予定したメニューを全てこなす前に、
午後に備えてASTPに戻ることになってしまいました。
2度目のブレーキングは更に完璧に出来たと思うんだけどなぁ…。
ですが、チャンスってこんなものですよね。
一度で決めてこそ優秀なライダーです。
二度目を待っていたら取り返しがつかないわけで。
これが今回学んだ事の一つかもしれません。
【常に意識を持て】そういう事ですね。

 サーキット内の道路を列をなして戻り
講堂に戻ると昼食タイムです。

03_member
参加者のバイク一覧。60台とはいえ沢山ありますね。

04_lunch
 お茶とカツ弁当が配布され、
教室で暫しの休憩をとりました。

と、ここまでで随分と日記が長くなってしまいましたね。
最初は今日の日記だけで書くつもりでしたが、
午後の部は更に、
更にドラマチックでエキサイティングな展開が待っています。
午前中の比ではありません。凄かった…

 でも明日も仕事ゆえ、
今日はここまでにさせて頂きます。
ああもう3:00だ…寝ないと。

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目がぁ!!!

 ただいま戻りまして候。(22:00頃)

 目がね、凄く痛いんです。
霞む…というか。

 理由は明快
シールド無しで高速道路を200km近く走ったんです。

 本当に、本当に、本当に。
最高の一日でした。バイク人生最高の日かもしれません。

 目が痛い理由も、最高な理由も
明日からの4連勤の間に日記にする予定です。
ひとまず目を休めてきますね。

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明日はツインリンクもてぎ

 ふふん。(意味不明
土日が仕事でMotoGPなんて観られなかったのはおろか、
昼飯喰ったのはいつもどおり19:00頃。
トイレ休憩すらない始末でした~

 だ が。

 明日は早朝から茂木に繰り出します。
敢えて何とは申し上げませんが、
無事に帰ってきたら日記で報告させて頂きます!

 多分、バイク人生で最大の思い出になる予感。

 ふふふ…ふふふふフ。

 問題は6:30に出発できるかどうかだなぁ。

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いつになってもめでたい

 今日はウチの母の誕生日。
土日ではありますが、僕も母も仕事でありまして。

 ちょっと早めですが、先日焼肉喰いに行ったり
誕生日後には違うカタチでの送りもの企画があったり
そんな事もあるのですが…

 折角の誕生日なので小物をプレゼント。
とはいえコンビニで見かけて
衝動買いしただけのものです(苦笑

Kappa

 
 ウチにかれこれ20年程いる、
小学6年生の時に母へのクリスマスプレゼントとして
お小遣いで買ったカッパさんと一緒にサイズ対比。
…椅子の方が比較は解りやすいかもしれませんね。

 でっけーでしょ、このチョコ。
むかし、巨大なガムとかポッキーなんかを
観光地で見かけましたが、
この手のインパクトのある商品は素敵ですね。

 誕生日前日は遅番、当日は早番らしいので
ちょっと疲れ気味だったようで
チョコを渡せてよかったかな~などと思っております。

 さてさて。

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