今月からguri先生とRyoko先生が雑誌紹介となったので、後期研修医3名が抄読会をさせていただくようになりました。
American Journal of Roentgenology vol. 188, No. 5, May 2007
Radiology:Vol.243:No.2-May 2007
からです。
・hiraiくんはRadiologyから
Sebastian T.らの Multi-Detecter Row CT of the Small Bowel: Peak Enhancement Temporal Window-Initial Experience を。
現在CT係のhiraiくん、最適な撮像条件を探求中です。
MDCTを用いて、正常小腸壁が最大の増強効果示すのは造影剤注入後50秒後または、大動脈のピークから15秒後とのことでした(370mgI/ml製剤を5ml.secで注入、凄いですね)。当院は4列CTですが、ほぼこの辺りの時間をねらって撮っています。
・syngoくんはRadiologyから
Munetaka M.らの Lung Carcinoma: Diffusion-weighted MR Imaging-Preliminary Evaluation with Apparent Diffusion Coefficient を。
ADC値を計測して、高分化腺癌が他の肺癌と比較して比較的高い値をとっていたという論文です。
preliminary evaluationなので、なんとも言えないですが、肺のMRI(特に拡散強調画像)の撮像・評価は難しいので現時点では臨床応用も難しいでしょうか?
・僕はAJRから
Michael M.らの A pattern Approach to the Abnormal Small Bowel: Obserbations at MDCT and CT Enterography を。
MDCTを用いて小腸の異常のパターン(増強効果、局在、腸管周囲の性状)からアプローチする鑑別法についての総説論文です。
さまざまな病期のクローン病、ループス腸炎、放射線腸炎、上腸間膜動脈血栓症を含む腸管虚血、血管性浮腫、小腸壁内血腫、悪性リンパ腫、憩室炎、神経内分泌腫瘍などのMDCT像が載っていました。
ティーチングファイルからの問題です。
20歳台男性『腹痛・発熱で緊急CTを』というオーダーです。
鑑別をお願いします。
追加記事はこちら
American Journal of Roentgenology vol. 188, No. 5, May 2007
Radiology:Vol.243:No.2-May 2007
からです。
・hiraiくんはRadiologyから
Sebastian T.らの Multi-Detecter Row CT of the Small Bowel: Peak Enhancement Temporal Window-Initial Experience を。
現在CT係のhiraiくん、最適な撮像条件を探求中です。
MDCTを用いて、正常小腸壁が最大の増強効果示すのは造影剤注入後50秒後または、大動脈のピークから15秒後とのことでした(370mgI/ml製剤を5ml.secで注入、凄いですね)。当院は4列CTですが、ほぼこの辺りの時間をねらって撮っています。
・syngoくんはRadiologyから
Munetaka M.らの Lung Carcinoma: Diffusion-weighted MR Imaging-Preliminary Evaluation with Apparent Diffusion Coefficient を。
ADC値を計測して、高分化腺癌が他の肺癌と比較して比較的高い値をとっていたという論文です。
preliminary evaluationなので、なんとも言えないですが、肺のMRI(特に拡散強調画像)の撮像・評価は難しいので現時点では臨床応用も難しいでしょうか?
・僕はAJRから
Michael M.らの A pattern Approach to the Abnormal Small Bowel: Obserbations at MDCT and CT Enterography を。
MDCTを用いて小腸の異常のパターン(増強効果、局在、腸管周囲の性状)からアプローチする鑑別法についての総説論文です。
さまざまな病期のクローン病、ループス腸炎、放射線腸炎、上腸間膜動脈血栓症を含む腸管虚血、血管性浮腫、小腸壁内血腫、悪性リンパ腫、憩室炎、神経内分泌腫瘍などのMDCT像が載っていました。
ティーチングファイルからの問題です。
20歳台男性『腹痛・発熱で緊急CTを』というオーダーです。
鑑別をお願いします。
追加記事はこちら
描出範囲内の上腸間膜動・静脈の造影効果は良好。
以上の所見と若年成人という情報から、やはりクローン病を第一に疑いたいです。脾腫もありそうですが、その原因は何なのでしょうか?自己免疫疾患の存在を示唆させる所見でもありますが、単なる炎症性疾患に伴う2次的反応でしょうか?
クローン病+その他の自己免疫疾患という答えだと面白そうですね。
この1枚のCT上は、病変部が結構、横行結腸から脾わん曲部までありそうで、範囲が広そうです(回盲部ではない場所を呈示している)。あと、緊急CTをとりたくなるほどの腹痛と発熱という、全身症状の重さも気になります。
昨日の発言を撤回し、私もUCを1番に考え、次にクローン病を鑑別にあげます。でも、クローン病とUCってそんなにCT所見で鑑別がつくものなのですか?炎症の範囲が全層性なのがクローンで、粘膜下層までが潰瘍性大腸炎。その病理学的所見を反映した画像所見を造影CTでみて鑑別しようということでしょうか?
罹患腸管の顔つきだけではなく、罹患部位や臨床情報もあわせて推察(妄想)すべきですよね。
なんとなく、UCとクローン病のCTでの鑑別は、きっちりとした造影タイミングでなければ、また、活動期でなければ難しいような気がします。
追加記事をアップしたので、ご覧下さい。
直接関係はありませんが、三品らによる「腸炎の救急CT診断」という記事が画像診断 Vol.27 No.7 880-893 2007にあります。豊富な画像が提示されています。