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【レア鳥居】日本では、ここだけのトーラナと宗忠鳥居@あだしの念仏寺(京都市右京区嵯峨鳥居本化野)

2022-08-26 | 鳥居見聞録
京都へ来てどうしても見たかったのが、今回紹介するあだしの念仏寺境内の仏舎利塔前にあるトーラナでした。
サンスクリット語でトーラナとは「インドのストゥーバ(仏舎利をおさめた仏塔)の前にある門のこと」で、鳥居の起源のひとつではないかと言われています。ただしこれは確かに「似ている」だけであって特に文献などで言及されているものでは無く鳥居研究の第一人者の根岸でさえ、有力候補のひとつとだけ言っているだけであって、鳥居の起源については、諸説あるにせよ未だハッキリとは、分かっていないのが現実です。

インドなどで見られる本場のものと比較すれば、装飾は必要最低限ではありますがここ日本では、やはり場違いに感じてしまいます。
由来を要約すると、インドのサーンチーのある僧侶とこちらの住職に親交があって、兼ねてよりの悲願だった現地のストゥーパ (仏舎利塔)とトラーナの同等のものをこちらに建立したのだそうです。
更に「塔門(トラーナ)と欄楯(らんじゅん 俗界の地と区別するために設けられた玉垣 のこと)は後世の鳥居と玉垣の濫觴(らんしょう 物の始まり)である」とも述べている事からここでは、トーラナは鳥居の起源として考えているようです。

もう一基、ここには正当宗忠鳥居が一基あります。

天満宮の前にある宗忠鳥居
以前、当ブログで京都市左京区吉田に鎮座する宗忠神社の宗忠鳥居に言及したおり、地図上で吉田山との位置関係を見ているとほぼ東西に対等している形となります。

宗忠神社の黒住教の教義は太陽崇拝を最も重要な神事としているのに対し、かつては死者を弔う葬送の地だった念仏寺。
太陽が没する西の地に宗忠鳥居を置いたのも、あながち偶然では無いかも知れません。最も邪智し過ぎかも知れませんが(^^;
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