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アロマテラピーに使われる精油になるフルーツはすべて柑橘系果実です。しかもすべて果皮から圧搾法によって抽出されます。
1.まず、検定2級の出題範囲にも入っている最も身近な精油はオレンジとレモンでしょう。誰にでも馴染みのある香りなので初心者にも大変使いやすい香りです。
オレンジとレモン、聖クレモンの鐘がなる
マザーグースの唄ですが、教室に来た生徒さん達にオレンジとレモンのどちらが好きかたずねると、オレンジを選ぶ人はイランイランとかローズとかサンダルウッドなどのリラックス系の香りを好む傾向にあります。逆にレモンを選んだ人はペパーミントやローズマリーやジュニパーなどのリフレッシュ系の香りを好みます。
レモン Cutrus limonは意識を高揚させ理解力や集中力を高め、気分をリフレッシュさせる代表的な香りです。フランス人医師ジャン・バルネの研究によると空気中の髄膜炎菌やチフス菌など殺菌する作用があると述べています。また、プリニウスの『博物誌』によるとレモンを解毒剤として使用したという記録があります。そのほか免疫力を高めたり胆石を溶かす力があるといわれています。
オレンジにはオレンジ・スイート Citrus sinensisと オレンジ・ビター Citrus aurantium の2種類があります。俗にスイートはジュースになるオレンジ、ビターはマーマレードになるオレンジなどと言っています。
オレンジ・スイートは中国原産で学名のsinensisは<中国の>という意味になります。現在はアメリカのオレンジが有名で殊にバレンシアオレンジはブランドになっています。心を落ち着かせ明るい気分にしてくれす香りです。消化促進効果とともに水分のうっ帯除去や腸の蠕動運動を促進してくれます。レモンほどではありませんが殺菌力も備わり風邪の予防にも使われます。
オレンジ・ビターは日本ではダイダイと呼ばれる酸味の強い果実です。アロマテラピーに馴染みのある人には学名を見たらネロリと同じだとずぐ気づくはずです。ビター・オレンジの花がネロリ、葉がプチグレンという香りも作用も異なる精油が摂れます。働きはオレンジ・スイートに大変似ていますが、胃腸調整や便秘のケアにはどちらかというとビターのほうが適しているかなと思われます。逆に安眠にはスイートでしょう。
2.次のステップには検定1級出題範囲のグレープフルーツとベルガモットあたりがいいでしょう。
グレープフルーツ Citrus paradisi は気持ちを明るくしてくれる爽やかな香りがします。体内脂肪を燃焼させ利尿を促進してくれる代表的なデトックス精油です。マッサージに用いるとむくみやセルライトの除去にも繋がります。ただし皮膚刺激が強いので濃度には充分注意が必要です。またデオドラント効果も期待できる夏には手元に置いておきたい精油です。
ベルガモット Citrus bergamia は紅茶のアールグレイの香りとして有名です。他のキトルス属の香りがどこか若々しいのに比べ、ベルガモットは落ち着いた大人の香りが漂います。原産国はイタリアでマンダリンとオレンジ・ビターの交配種といわれています。また一説ではオレンジ・ビターとレモンまたはライムの交配種とも言われます。
ベルガモットの最大の特徴は心を穏やかにして怒りやイライラを鎮めてくれます。同時に他のキトルス属と同じように消化促進や殺菌などの効果も併せ持ちます。そのほか口腔の治療やニキビなどにも効果があるようです。
ジニー・ローズの『エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375』によりますと、クレメンタイン(アルジェリア・マンダリン)Citrus clemantainという精油が載っていました。こちらもオレンジ・ビターとマンダリンの交配種だと言われていますがベルガモットとは別物みたいです。ジニーによると とても濃厚なシトラスの香りで、鮮やかでシャープであると同時にフォローラルな香調も持っている そうです。
3.続いてマンダリンやライムなどのその他外来種を辿ってみましょう。
マンダリン Citrus raticulata はタンジェリンや日本のウンシュウミカンと同じように皮がやわらかいかんきつ類です。他のキトルス属と比べ作用が穏やかなので子どものための精油ともいわれています。漢方では陳皮(ちんぴ)と呼ばれ健胃、発汗、咳止めなどに使用されます。
タンジェリン Citrus raticulata var. tangerine は学名から推測するとマンダリンの亜種のようです。ジニー・ローズはまったく同じものと述べています。作用もほとんどマンダリンと同じです。皮膚強壮作用があるため妊娠線の除去にも用いられています。
ライム Citrus aurantifolia は男性用香水の香りやコーラやジンジャーエールの香り付けに用いられています。ただ、私自身ライムといったらコーラよりもスプライトですかね。作用は他のかんきつ類と同じで消化促進や殺菌など。虫除けなどにも利用されるようです。この精油は皮膚刺激が大変強いため入浴やトリートメントには向かないでしょう。掃除や芳香浴でお楽しみください。
ジニー・ローズによりますとライムの近種に次の2つが上がっていました。
ペルシャ・ライム Citrus latifollia・・不眠や不安などの鎮静作用
スイート・ライム Citrus limetta・・消化管の痙攣を鎮める
それからライムの学名はCitrus medicaと書かれた本もあったように思います。そうすると次のものもライムの一種かもしれません。
セドラット Citrus medica var.vulgaris ・・胃の不調の緩和に
カファー・ライム Citrus hystrix ・・抗感染、解熱、肝臓のうっ帯、神経強壮、ホルモン様作用など
カファー・ライムは別名コムバーバとも言い、クローブのような香りがするそうです。
4.最後に和製精油をご紹介します。日本を代表される精油は・・
ユズ Citrus junos 気分を亢進し代謝を促し身体を暖め、疲労を回復してくれます。また肌への保湿効果も期待できます。
カボス Citrus sphserocaprpa もユズと作用はほとんど同じです。ユズよりはミルセンやピネン類が若干多いため集中力を高める作用が強いかもしれません。
スダチ Citrus sudachi もユズとほぼ同じような働きをします。まだあまり資料がないのですが、今後研究が進められると思われます。
キトルス属の香りと特徴づけるのはリモネンという成分。含有量の多い順に
オレンジ・スイート 96%
グレープフルーツ 95%
オレンジ・ビター 93%
スダチ 81.7%
ユズ 77.5%
カボス 77.1%
マンダリン 65~75%
レモン 60~68%
ライム 48~50%
このリモネンがウィルスやカビの殺菌に係わったり消化器系統の強壮に働きかけています。オレンジとグレープフルーツはほぼすべてリモネンです。なので香りも大変似ています。瓶の表記を隠して香りを当ててみてください。嗅ぎ分けるのはなかなか難しいですよ。
キトルス属の精油全体に言えることはひとつは光毒性。最も強いのはベルガモットです。一般にマンダリンやオレンジ・スイートは光毒性がないと言われいますが、キトルス属には基本的にあると思っていたほうが間違いないでしょう。
もう1つは皮膚刺激。お風呂などに入れると肌がぴりぴりしてきたりします。肌の弱い人は気をつけてください。皮の色がオレンジ色のものよりも黄色、黄色いものより緑色のもののほうが刺激が強い傾向にあるようです。
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1.まず、検定2級の出題範囲にも入っている最も身近な精油はオレンジとレモンでしょう。誰にでも馴染みのある香りなので初心者にも大変使いやすい香りです。
オレンジとレモン、聖クレモンの鐘がなる
マザーグースの唄ですが、教室に来た生徒さん達にオレンジとレモンのどちらが好きかたずねると、オレンジを選ぶ人はイランイランとかローズとかサンダルウッドなどのリラックス系の香りを好む傾向にあります。逆にレモンを選んだ人はペパーミントやローズマリーやジュニパーなどのリフレッシュ系の香りを好みます。
レモン Cutrus limonは意識を高揚させ理解力や集中力を高め、気分をリフレッシュさせる代表的な香りです。フランス人医師ジャン・バルネの研究によると空気中の髄膜炎菌やチフス菌など殺菌する作用があると述べています。また、プリニウスの『博物誌』によるとレモンを解毒剤として使用したという記録があります。そのほか免疫力を高めたり胆石を溶かす力があるといわれています。
オレンジにはオレンジ・スイート Citrus sinensisと オレンジ・ビター Citrus aurantium の2種類があります。俗にスイートはジュースになるオレンジ、ビターはマーマレードになるオレンジなどと言っています。
オレンジ・スイートは中国原産で学名のsinensisは<中国の>という意味になります。現在はアメリカのオレンジが有名で殊にバレンシアオレンジはブランドになっています。心を落ち着かせ明るい気分にしてくれす香りです。消化促進効果とともに水分のうっ帯除去や腸の蠕動運動を促進してくれます。レモンほどではありませんが殺菌力も備わり風邪の予防にも使われます。
オレンジ・ビターは日本ではダイダイと呼ばれる酸味の強い果実です。アロマテラピーに馴染みのある人には学名を見たらネロリと同じだとずぐ気づくはずです。ビター・オレンジの花がネロリ、葉がプチグレンという香りも作用も異なる精油が摂れます。働きはオレンジ・スイートに大変似ていますが、胃腸調整や便秘のケアにはどちらかというとビターのほうが適しているかなと思われます。逆に安眠にはスイートでしょう。
2.次のステップには検定1級出題範囲のグレープフルーツとベルガモットあたりがいいでしょう。
グレープフルーツ Citrus paradisi は気持ちを明るくしてくれる爽やかな香りがします。体内脂肪を燃焼させ利尿を促進してくれる代表的なデトックス精油です。マッサージに用いるとむくみやセルライトの除去にも繋がります。ただし皮膚刺激が強いので濃度には充分注意が必要です。またデオドラント効果も期待できる夏には手元に置いておきたい精油です。
ベルガモット Citrus bergamia は紅茶のアールグレイの香りとして有名です。他のキトルス属の香りがどこか若々しいのに比べ、ベルガモットは落ち着いた大人の香りが漂います。原産国はイタリアでマンダリンとオレンジ・ビターの交配種といわれています。また一説ではオレンジ・ビターとレモンまたはライムの交配種とも言われます。
ベルガモットの最大の特徴は心を穏やかにして怒りやイライラを鎮めてくれます。同時に他のキトルス属と同じように消化促進や殺菌などの効果も併せ持ちます。そのほか口腔の治療やニキビなどにも効果があるようです。
ジニー・ローズの『エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375』によりますと、クレメンタイン(アルジェリア・マンダリン)Citrus clemantainという精油が載っていました。こちらもオレンジ・ビターとマンダリンの交配種だと言われていますがベルガモットとは別物みたいです。ジニーによると とても濃厚なシトラスの香りで、鮮やかでシャープであると同時にフォローラルな香調も持っている そうです。
3.続いてマンダリンやライムなどのその他外来種を辿ってみましょう。
マンダリン Citrus raticulata はタンジェリンや日本のウンシュウミカンと同じように皮がやわらかいかんきつ類です。他のキトルス属と比べ作用が穏やかなので子どものための精油ともいわれています。漢方では陳皮(ちんぴ)と呼ばれ健胃、発汗、咳止めなどに使用されます。
タンジェリン Citrus raticulata var. tangerine は学名から推測するとマンダリンの亜種のようです。ジニー・ローズはまったく同じものと述べています。作用もほとんどマンダリンと同じです。皮膚強壮作用があるため妊娠線の除去にも用いられています。
ライム Citrus aurantifolia は男性用香水の香りやコーラやジンジャーエールの香り付けに用いられています。ただ、私自身ライムといったらコーラよりもスプライトですかね。作用は他のかんきつ類と同じで消化促進や殺菌など。虫除けなどにも利用されるようです。この精油は皮膚刺激が大変強いため入浴やトリートメントには向かないでしょう。掃除や芳香浴でお楽しみください。
ジニー・ローズによりますとライムの近種に次の2つが上がっていました。
ペルシャ・ライム Citrus latifollia・・不眠や不安などの鎮静作用
スイート・ライム Citrus limetta・・消化管の痙攣を鎮める
それからライムの学名はCitrus medicaと書かれた本もあったように思います。そうすると次のものもライムの一種かもしれません。
セドラット Citrus medica var.vulgaris ・・胃の不調の緩和に
カファー・ライム Citrus hystrix ・・抗感染、解熱、肝臓のうっ帯、神経強壮、ホルモン様作用など
カファー・ライムは別名コムバーバとも言い、クローブのような香りがするそうです。
4.最後に和製精油をご紹介します。日本を代表される精油は・・
ユズ Citrus junos 気分を亢進し代謝を促し身体を暖め、疲労を回復してくれます。また肌への保湿効果も期待できます。
カボス Citrus sphserocaprpa もユズと作用はほとんど同じです。ユズよりはミルセンやピネン類が若干多いため集中力を高める作用が強いかもしれません。
スダチ Citrus sudachi もユズとほぼ同じような働きをします。まだあまり資料がないのですが、今後研究が進められると思われます。
キトルス属の香りと特徴づけるのはリモネンという成分。含有量の多い順に
オレンジ・スイート 96%
グレープフルーツ 95%
オレンジ・ビター 93%
スダチ 81.7%
ユズ 77.5%
カボス 77.1%
マンダリン 65~75%
レモン 60~68%
ライム 48~50%
このリモネンがウィルスやカビの殺菌に係わったり消化器系統の強壮に働きかけています。オレンジとグレープフルーツはほぼすべてリモネンです。なので香りも大変似ています。瓶の表記を隠して香りを当ててみてください。嗅ぎ分けるのはなかなか難しいですよ。
キトルス属の精油全体に言えることはひとつは光毒性。最も強いのはベルガモットです。一般にマンダリンやオレンジ・スイートは光毒性がないと言われいますが、キトルス属には基本的にあると思っていたほうが間違いないでしょう。
もう1つは皮膚刺激。お風呂などに入れると肌がぴりぴりしてきたりします。肌の弱い人は気をつけてください。皮の色がオレンジ色のものよりも黄色、黄色いものより緑色のもののほうが刺激が強い傾向にあるようです。
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