君の友達

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モリタツヤサン4

2017年06月15日 | 日記

雨


世の中、「共謀罪」が成立したと騒いでいるようです。


「共謀罪 or テロ等準備罪?」は、「組織犯罪処罰法」に含まれていて、この「組織犯罪処罰法」が入った、「組織犯罪対策3法」は、

1999年に一連の「オウム真理教事件」の影響を受けて、制定されました。


オウム真理教の事件は、もう既遂されてしまったので、準備罪には当たりませんが、もしこの「共謀罪 or テロ等準備罪」があったら、

一連のオウム教事件、未然に防げたのか・・・?

未然に防ぐためには情報が必要ですが、あの頃は携帯電話もありませんでしたし、今ほど防犯カメラも充実していませんでした。


テロ準備罪の構成要件に、「下見に行く」というのが入っているそうですが、

地下鉄サリン事件の実行犯が未然にメトロに乗ったことが、それが下見かどうかなんてわかりません。

事件が起こって始めてあの時のあれが下見だったんだ~、なんてことになりそうです。

野党の方が言うように、私がメトロに乗っただけで、「それは下見に違いない」と、逮捕、検挙されちゃうんでしょうか。


1つ、森さんがおっしゃっていることに、この時、組織犯罪処罰法が制定された時に、

初めて、ある限られた条件下で、個人の情報を国家、(この時は警察)が見ても良いという条文が入ったそうです。

今はもうほとんどの情報、スノーデンによると、全世界の Facebook、Twitter、メール、電話、カードの使用状況、各所のカメラ、の情報は、

内容だけではなく、メタデータ、つまり送信者、受信者の個人情報までがわかるようになっているそうですし、

遠隔操作でパソコン、スマホのGPS、電話、盗聴機能が作動できるそうです。

もうあきらめるしかありません。


私がもしこのブログで、

「明日、〇〇の場所で、〇時〇分、爆発物を仕掛けます。」

なんて書いたりすると、数時間後には警察が乗り込んでくるでしょう。

また、文の中にISがどうのとか、ユダヤ人がどうのとか書いたりすると、ずっと目を付けられることになるのでしょう。

(以前書いたような気がする(◎_◎;))

スノーデンによると、アメリカと情報協定を結んでいる国、(カナダ、イギリス、オーストリア、ニュージーランドだったかな。日本は入っていません)

以外の国には、相手の国の許可も何もなく、電子情報を野放しに取っているとか。

アメリカ市民に対しては自国の個人情報保護法が適応されますが、国外に関しては野放し状態で、日本の情報は取り放題とっているという話です。

もう、そういうものとして、PCもスマホも使うしかないですね。


オウム真理教の事件、松本サリン、地下鉄サリン、坂本弁護士一家・・・たくさんありますが、

あの時は朝から晩までテレビはオウム一色でした。

当時私もかなりテレビにかじりついてみてましたけど、江川紹子さんや有田芳生さんなんかが出ずっぱりで、コメントされてました。

私も始めて、テレビの生中継でリアルタイムの殺人を見て、びっくりしました。村田秀夫さんでしたっけ。

世の中に、こんなに悪い宗教組織が存在していたなんて、信じられませんでした。

今でもそうですが、車に乗っている麻原の顔が映し出された写真、あまり良い気持ちはしないです。

今では江川さん等コメンテーターがどういう分析をしていたのか、忘れてしまいましたが、

テレビでは

「これでもか、これでもか」

と、オウム真理教の報道をしていました。


同じ時、森達也さんはオウム真理教の内部、と言っても限られた範囲ではあるでしょうが、

施設の中を広報の荒木浩さん、その時は前任の上祐史浩さんが逮捕された後だったので、

荒木さんを中心に、ドキュメンタリー「A」のためにオウム真理教の信者さんの素顔を撮影されていました。

書籍はもう何年も前に読んだので、正確なことは忘れてしまいましたが、その時の森さんの感想は、

「オウムの信者たちは、素直で人懐っこく、初めは警戒しているが、何回も合わないうちにすぐに胸襟を開いてくれる、

世間で起きている、事の重大さ、自分たちが置かれている立場の危うさなどまるで感じていないようだった、

世間を恨むのでなく、麻原を恨むのでなく、修行?を淡々と続けていた」、というようなことだったと思います。

森さん自身はオウムの味方をするつもりは全くなく、「実際はどうなの?」という動機で撮っていたそうですが、

この「A」、「A2」で、森さんも大変な目に合われたみたいで、

「オウムをもっと悪者にしろ!」というディレクターの圧力の下、

テレビ局との契約がすべて解約され、放映するあてもなく撮影されていました。


結局この「A」、日本よりも海外で評価が高く、先にミュンヘンで賞を取り、話題を呼んで、ミュンヘンでの映画館では毎回満席だったみたいで、

放映後のインタビューで、ドイツ人の記者から

「これが日本の現実とはほとんど信じられない、FAKEだ」という反応。

日本の恥をさらした気持ちになって落ち込んでいたところ、あるドイツ人のおばあさんが近寄ってこられ、

「ドイツ人も同じよ。きっと他の国の人たちだって皆同じ。同じだから過去に何回も戦争が起きたし、これからも起きるのよ。」

と、抱擁されたそうです。


日本では反対に、「オウムの回し者」的避難や中傷の嵐。

というか、批判されるのであれば、映画も話題になったでしょうが、メディアからは中途半端な無視状態。

数か所の映画館も閑古鳥。ひどいのは映画館の放映スケジュールさえ、空欄にされました。

ただ、森さんの作品、発表されるごとに批判にさらされるので、覚悟の上、というのはあるでしょう。

批判をこわがっていて、ドキュメンタリーは撮れない部分もあるし、

はっきり言って、森さんのお顔、麻原に優ると劣らずふてぶてしいです。強い、強い。


こんなことを書いている私も、ふと、オウム真理教の味方をしていると世間から見られるのではないか、と心配になってきますけど、

ここのところは激しく森さんに共感し、わたしが報道番組を見ない理由の一つでもありますが、

「思考停止」状態に陥ってはいけない。

「思考停止」状態というのは「決めつける」ことです。

ある意味、私たちはオウム真理教と同じことをやっています。

「相手を悪だと決めつけて、叩きのめす」です。

やってはいけないです。

 

「A3」に載っていた話ですが、麻原の3女「松本麗華さん・アーチャリー」も、小学校、中学校の入学を拒否され、

ようやく一般入試で受かった和光大学も入学拒否。

もう一年頑張って、文教大に入学されましたが、卒業後も就職先でアーチャリーという事がばれて、解雇になるなど、苦労されています。

昨年だったか、自分の半生を描いた本を出版されましたが、悲しかったのは

「この本が私の名刺の代わりです。自分のことをすべてありのままに書きましたから、これを読んで、私のことをうけいれてもらうしかない。」 

と、おっしゃっていたことです。


もし、どこかでこの方とお会いすることがあれば、私は謝りたいです。

「こんな世の中でごめんなさい。あなたはちっとも悪くないのにね。」

 

マスコミが報道しない、(隠している?)心温まることがあります。

松本サリン事件で、まずは冤罪でつかまり、奥さんがサリンの中毒で寝たきりになってしまった、泣き面に蜂状態だった河野義行さん。

今は麻原もオウムも恨まず、反対にひかりの輪の上祐さんや、松本サリン事件で実行犯だった元信者さんとも親しく交わって、

自身が冤罪の被害者だったこともあってか、死刑には反対されているようです。

マスコミに対しても批判をしているので、河野さんの言動はあまり表面的な話題に上がらないですが、

いつまでも被害者意識で「麻原を死刑にしろ!」と叫んだ方がマスコミ向きで、たくさんテレビに出れるのかもしれないし、

世間の同情も買えるのかもしれませんね。(かなり皮肉)。

 

上記の河野さんの話は、先週読んだ森達也さんと藤井誠二さんの対談、「死刑のある国ニッポン」

に載っていた話です。

ね♡、話がだんだんと死刑の存廃論に近づいてきましたでしょ。(^^♪

あまり、タイトルを「死刑存廃論」なんてするのも気が引けるので、このまま「モリタツヤサン」で、明日からも行きます。