美しい場所でしょう。和歌山県那智勝浦町の金山という集落の棚田です。県道が通っている所から、ちょっと北東に入ると、こんな綺麗な山里があるんです。県道から北東に・・と書きましたが、県道ができる前は、ここが「街道」でした。北東に向かうと、那智熊野大社に出るんです。昔は街道沿いにもっと家屋があったといいます。
私が感動する熊野の山村の美しさは、昔から変わらず手をかけ続けている人がいるからこそです。上の写真でも、すでに田植えしなくなった棚田もきれいに草がかられ、植木が植えられています。人が住み続け、その気候の中で、その地形や植生の中で調和してきた美しさです。
人が住み続けてきたからこそ、山村は美しい、その代表例だと思ってこの写真を撮りました。昨年の6月のことです。
先日の9/15に同じ場所から写した写真です。
台風12号の後、私は那智勝浦町にいました。
ここで発生した土石流は、金山、西山、その下の集落を飲み込んで金山谷川を流れ下り、那智川まで達し、塞き止められた那智川は流路を変え、洪水となって井関の集落を襲いました。
写真を並べると、土石流はただ押し流すのではなく、何メートル(何十メートル?)もの厚さで覆いかぶさるのだということがわかります。
詳しくはまた改めて続きを。
土石流の規模や位置は、Googleが提供している「台風12号災害情報」http://www.google.org/crisismap?crisis=japan_typhoonで詳しく見ることができます。