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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Sleepthief feat.Kristy Thirsk/ "Send Me an Angel"

2007-02-14 19:07:09 | music4
□ Sleepthief feat.Kristy Thirsk / "Send Me an Angel"

http://www.myspace.com/sleepthief (フル試聴)

Sleepthiefの新曲"Send Me An Angel"がmyspaceにて公開されました!マイナー調で物悲しくも雄大なストリングスとドープなビートが印象的で美しい佳曲。サースクの潤った幽玄な歌声が存分に堪能できます。今までで一番好きかも。

the Scorpionsの同名曲をKristy Thirskがカヴァーしたもので、ギターはBalligomingoで組んだVic Levakが弾いています。新アルバムに収録されるのも楽しみですが、単体でのリリースも望みます!


関連して、"the Dawnseeker"でフィーチャーされた
san.drineも近々ニューアルバムを出すということで期待です。

http://www.san-drine.com/
http://www.myspace.com/sandrineonline

ディープ・イルビエントなサウンドに乗せた、官能的なフレンチ・トリップホップで、その向きの方にはSleepthiefよりも受けるかもしれません。


そういえば今日2/14はヴァン・アレン帯の日ですね。

(Van Allen Velt) 引用:Space VLBI

※SVLBI・・・世界中の電波望遠鏡を駆動した3-4万kmの仮想望遠鏡による観測プロジェクト。

赤道上空を中心に、地球をドーナツ状にとりまく、高エネルギーの粒子が多量に存在している領域です。放射線帯ともいいます。

 高度2千~5千キロメートルを内帯、高度1万~2万キロメートルを外帯といいます。高エネルギー粒子はほとんど陽子と電子からなり、内帯には陽子、外帯には電子が多くなっています。

 1958年に、エクスプローラー1号(アメリカが打ち上げた最初の人工衛星)の観測結果から、アメリカのバンアレン博士が発見したので、この名前がつきました。

 宇宙空間の高エネルギー粒子が、地球の磁場に捕捉されたて出来たものと考えられています。このような放射線帯は、地球以外にも、木星や土星などに存在することが認められています。


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"Send Me an Angel"

Music :Rudolf Schenker
Lyrics:Klaus Meine

The wise man said just walk this way
To the dawn of the light
The wind will blow into your face
As the years pass you by
Hear this voice from deep inside
Its the call of your heart
Close your eyes and your will find
The passage out of the dark

Here I am
Will you send me an angel
Here I am
In the land of the morning star

The wise man said just find your place
In the eye of the storm
Seek the roses along the way
Just beware of the thorns

Here I am
Will you send me an angel
Here I am
In the land of the morning star

The wise man said just raise your hand
And reach out for the spell
Find the door to the promised land
Just believe in yourself
Hear this voice from deep inside
Its the call of your heart
Close your eyes and your will find
The way out of the dark

Here I am
Will you send me an angel
Here I am
In the land of the morning star
Here I am
Will you send me an angel
Here I am
In the land of the morning star

????????????????

賢者の伝え 夜明けの光射す方へ
ただ歩めと
吹き抜ける年月のように
風が頬を打とうとも
その深淵なる声に耳を傾けて
心があなたを呼び起こす
目を閉じれば見つけるでしょう
闇を引き裂くあの道を

わたしはここにいます
どうか天使を遣わせてください
ここは
暁の星出づる地


賢者の伝え 嵐の目の中で
居を構えよ
道なりに咲くバラを手繰り
ただ棘に触れてはならぬ

わたしはここにいます
どうか天使を遣わせてください
ここは
暁の星出づる地

賢者の伝え 手を翳して
その刻を掴みなさい
約束の地の扉に向かい
己を信ずれば
深淵の声を心に呼び覚ます
目を閉じれば見えるでしょう
闇を抜けるあの道が


わたしはここにいます
どうか天使を遣わせてください
ここは
暁の星出づる地
天使をわたしに
どうか....


Jan Švankmajer / "J.S.Bach:Fantasia g-moll"

2007-02-14 18:21:54 | art music
Gmoll1_1

□ Jan Švankmajer / "J.S.Bach: Fantasia g-moll"

http://stage6.divx.com/members/292995/videos/1114026

ヤン・シュバンクマイエルの1965年のモノクロ作品。
バッハの『ファンタジアとフーガ ト短調 BWV.542』に捧げた即興映像アート。音楽と視覚効果の共感覚的でシュールな演出が刺激的です。(バッハ時代の「幻想曲・ファンタジア」もまた、即興的作品を指して用いられることが多い)

錆びた鉄錠門、朽ち果てた廃墟の鉄砕、打ち捨てられた廃墟、ヒビ割れた石壁....オルガンの響きと喚起される触覚や空気感といった共感覚をトレースするように、これらのモノクロの粒子のテクスチャとフレームがダイナミックに投射されます。

石壁の線上のキズと旋律をシンクロさせたり、和音で『扉の開・閉』を表現してみせる鋭敏なセンス。極微時間で明滅しながらレイヤーが分裂、重なる映像。あたかも音が物質を浸食するように、ストップモーションで捉えられた石壁に穴が空き、杭が穿たれます。そこは正に「形而上の魔術的操作」によって顕現される世界であり、私が『家での静かな一週間』に次いで好きな映像作品です。

「壁に遮られた二つの窓枠」、石の詰まったポスト、消える瞬間の電球、壁に埋め込まれた水道や錠前など、もはやそこに在る意味を失った生活ガジェットの数々。かつてそこにあった生活者の不在と荒廃が、どこか本能的な閉塞感を呼び起こすようです。生の無常感とナンセンスさ。人が生きながらにして抱いている人間感覚への「アンチセンスな部分」を逆にアートへと出力することも可能である。負荷と共感のダイナミクス。私たちが生に求める意味(幻想・ファンタジア)はそこにある。

(※どうでも良い話ですが、私は廃墟が大好きで、その匂いや空気感を感じると頭の中が「ボォーーッ」と白く霞んで、気が遠のいてしまうことがあります。これが凄く快感。。。神社・仏閣でも似た感覚が味わえるので、よく足を運んだりしています。)



□ Tunes of the Day

□ Michael Murray / "Bach:Organ Works"

Fantasia and Fugue in G minor BWV.542


□ J.S.Bach / "Musikalisches Opfer BWV.1079."
(Academy of St Martin in the Fields / Marriner)

Ricercar 1 (a 3)
Canon a 4

1747年5月7日、息子のC・P・Eバッハとその家族に会う為に訪れたポツダムで、プロイセンのフリードリヒ大王(CPEバッハが宮廷楽士として努めていた)に献呈した即興曲を、ライプツィヒに帰ったのち作品として完成させたのが『音楽の捧げもの』で、ここで試行された「逆行カノン」、「反行カノン」、「螺旋・無限カノン」といった、しばしば現代の記号論や音響学においても言及される数々の難解な対位法技巧は、平行して書かれた『フーガの技法 BWV.1080』の中にも「多重フーガ」や「鏡像フーガ」といった発展を見せながら集約されています。(Canonには、ラテン語で『最上級』という意味もある)

1747年5月8日、フリードリヒ大王が再びバッハに与えた主題は、多声部のフーガにおいては近接模倣のストレッタを作り難い構造を持っていたため、即興時にはバッハ自身のテーマに基づいた6声部のフーガが演じられましたが、作品として完成させるにあたっては、王の主題を用いた『6声部のリチェルカーレ』として結実しました。

ここで紹介する"Ricercar1"(3声部のリチェルカーレ)は、バッハが実際に王の前で演奏したものと言われています。追従する5つの各カノンはぞれぞれ音の関係性を前後上下に反転したり、循環、上昇から原調へと回旋させるといった操作がなされています。また、次の「5つのカノン」のうち、Canon a 2、Canon a 4は『謎のカノン("riddle" or "Enigmatic" Canon)』と言われ、6番の指示句には「尋ねよ、さらば見出さん」(※マタイによる福音書7章7節「"Petite et dabitur vobis quaerite et invenietis pulsate et aperietur vobis."(求めよ、さらば与えられん、尋ねよ、さらば見出さん、叩けよ、さらば開かれん)」からの引用)とあり、その解釈は演奏者に委ねられます。続く『反行の拡大カノン』、『上方5度のカノン風フーガ』と、構造上の操作を更に展開しながら、最終楽曲「6声部のリチェルカーレ」によって作品全体が統合され、結晶化します。

余談ですが、バッハの最後の創作は一般に『フーガの技法』のコントラプンクトゥスXIV、"B-A-C-H"の主題に基づくフーガが現れて中断された部分で終曲を迎えた部分だとされていますが(実はバッハが以前に書き終えていたとされる見解が強い)、この突然の断絶の先に、ミロのヴィーナスにも共通する、永遠に途切れることなく生成を繰り返すリチェルカーレが響いているような幻想を抱いてしまいます。それは現代の音楽の内で脈動を続ける、彼の残したエスプリか、あるいはもっと形而上に記銘された統合概念か。「言語(音楽書法)は思考を規定する」。私たちが音楽に抱く共感覚とは、非存在にして自らを顕現する構造上の振る舞い(Behavior)、共振の中で作用するものだと思います。