スタジオ1022

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土方久功さんの絵本

2009年11月06日 | お気に入り
子供の絵本で出会う、素敵な作家の作品ってありますよね。
私が子供たちと毎晩絵本を読む中で、大好きになった作家が
土方久功(ひじかた ひさかつ)さん(1900-1977)の作品です。

出会いは保育園で、福音館の「こどものとも」で配本されました。
「ぶたぶたくんのおかいもの」この絵本には衝撃を受けました(笑)

ぶたぶたくんのおかいもの
(こどものとも絵本)
土方 久功

福音館書店

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ストーリーはユーモラスで可愛く、絵はなんとも印象的なのです。
「かおつきパン」って、アンパンマンのパンみたいなのではなく、
もっとリアルな南国のお面みたいなのが、「小さい子供のお買い物話」
の中に突如出てくるのですが、それが全然不自然でないのです。
作家にとってはあくまでナチュラルな感じというか、さりげなくて
ウケは狙っていないのです。子供も、読み進んでも、違和感なく
「かおつきパン」を受け入れます。
このフシギな世界に、親の私が釘付けになり、機会があればもっとこの
作家のことを知りたい、絵本が欲しいと思うようになりアンテナを
たてるようになりました。

そしてまた出会ったのは、この本。

おによりつよいおれまーい
サトワヌ島民話
(こどものとも世界昔ばなしの旅)

土方 久功
福音館書店


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このストーリーもまた最高でした。おれまーいも超人的でありながら
人間味があり、「やにゅう」という鬼は結構グロテスクな風貌ですが
子供は全然怖いとも思わない、むしろ可笑しいと感じる温かさがあります。
土方さんは、サトワヌ島で原住民と長く暮らしておられ、造詣が深く、
こうした日本から遠く離れた異文化をさりげなく子供たちに身近に感じさせる
ように楽しいお話を残してくださったのかもしれないですね。
私にとって土方さんは、子供を持たなければ出会えなかったのでは、
と思う作家、彫刻家です。絵本を通した幸せな出会いでした。

彼に関することを、これまた私の好きな池澤夏樹さんが書いておられたので
紹介しておきます。

幸福な人生(土方久功展)

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