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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

リーマン・ショック前とは言っていないという安倍総理が、サミット議長会見でリーマン前後との比較を連発w

2016年06月02日 | #安倍晋三が諸悪の根源

 

 2016年5月26日の伊勢志摩サミットの世界経済についての会議で、安倍首相が世界経済の現状が

「リーマン・ショック前と状況が似ている」

と指摘した発言について、外国のメディアから一斉に批判され、参加していたドイツのメルケル首相やイギリスのキャメロン首相が

「私の意見とは違う」

などと言ったと報道される事態になりました。

 

 そこで、しくじったと安倍首相自身があわてて30日の自民党役員会で

「私が『リーマン前に似ている』との認識を示したとの報道があるが、全くの誤りだ。」

とホラッチョをかまし、世耕弘成官房副長官が安倍首相を庇おうとして、31日の記者会見で、

「私が記者へのブリーフで解説的に申し上げたものだ。首相は『似ている』と言っていない」

と恥の上塗りをした事件。

親分の罪をかぶる子分。世耕官房副長官が「首相のリーマンショック前発言、自分が解説的に言った」←大嘘

こうして見てみると、安倍首相が「背後霊」世耕の操り人形に見えてくるから不思議だ(笑)。

 

 

 安倍首相が27日にサミットを終えて、G7伊勢志摩サミット議長会見でこれでもかというくらいリーマン・ショック前夜だという話をしていますので、ご覧ください。

 世界に向けた公式会見の場で、これだけリーマン・ショック前後との類似性を語っておいて、よく似ているとは言っていないなどと言えたもんです。

 やはり、この内閣を既に3月に#ホラッチョ内閣と命名していた私の慧眼は凄い(自画自賛)。

安倍総理が南カリフォルニア大学で政治学、麻生副総理がスタンフォードって、ホラッチョ内閣かよ(笑)

『今世紀に入り、世界経済を牽引してきたのは、成長の活力あふれる新興国経済です。リーマンショックによる経済危機が世界を覆っていた時も、景気回復をリードしたのは、堅調な新興国の成長。いわば、世界経済の「機関車」でありました。しかし、その新興国経済が、この1年ほどで、急速に減速している現実があります。
 原油を始め、鉄などの素材、農産品も含めた商品価格が、1年余りで、5割以上、下落しました。これは、リーマンショック時の下落幅に匹敵し、資源国を始め、農業や素材産業に依存している新興国の経済に、大きな打撃を与えています。
 成長の糧である投資も、減少しています。昨年、新興国における投資の伸び率は、リーマンショックの時よりも低い水準にまで落ち込みました。新興国への資金流入がマイナスとなったのも、リーマンショック後、初めての出来事であります。
 さらに、中国における過剰設備や不良債権の拡大など、新興国では構造的な課題への「対応の遅れ」が指摘されており、状況の更なる悪化も懸念されています。
 こうした事情を背景に、世界経済の成長率は昨年、リーマンショック以来、最低を記録しました。今年の見通しも、どんどん下方修正されています。
 先進国経済は、ここ数年、慢性的な需要不足によって、デフレ圧力に苦しんできましたが、これに、新興国の経済の減速が重なったことで、世界的に需要が、大きく低迷しています。
 最も懸念されることは、世界経済の「収縮」であります。
 世界の貿易額は、2014年後半から下落に転じ、20%近く減少。リーマンショック以来の落ち込みです。中国の輸入額は、昨年14%減りましたが、今年に入っても、更に12%減少しており、世界的な需要の低迷が長期化するリスクをはらんでいます。』

 

 

うちからもリンクさせていただいているナベテル先生こと渡辺輝人弁護士のこのツイートがすべてを物語っているかも。

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動画が再生できない方はこちら(政府インターネットTV)

【安倍総理冒頭発言】
 まず冒頭、日本の総理大臣として、この度、世界中から、この伊勢志摩の地を訪れてくださった皆さんを、心から歓迎したいと思います。
 美しい入り江、豊かな自然、おいしい海の幸、山の幸。日本の「ふるさと」の魅力を、味わっていただけたのではないでしょうか。
 伊勢神宮の、荘厳で、凛とした空気に触れると、私は、いつも、背筋が伸びる思いがいたします。神宮は、五穀豊穣を祈り、平和を祈り、人々の幸せを祈りながら、2000年もの悠久の歴史を紡いできました。
 今日の平和と繁栄は、そうした人々の祈りの上に築かれたものであります。その神宮から、今年のG7サミットはスタートしました。
 「我々がここに集うこととなったのは、共通の信念と責任とを分かち合っているからである。」41年前、「オイルショック」という世界経済の危機を前に、先人たちは初めてフランスのランブイエ城に集まり、歴史的な政策協調に合意しました。
 今日の平和と繁栄は、そうした先人たちが「未来は変えられる」と信じ、共に立ち向かってきた結果であります。
 そして、今日の平和と繁栄を、私たちの子や孫の世代へと、しっかりと引き渡していく。そのためには、今を生きる私たちもまた、目の前の課題から逃げることなく、力を合わせて立ち向かっていかなければなりません。
 自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有するG7、これまで世界の平和と繁栄を牽引してきたG7には、その大きな責任があります。世界が直面する様々な課題に、協調して取り組む明確な意志を、G7の友人たちと共に、ここ伊勢志摩から世界へと発信することができました。
 最大のテーマは、世界経済でありました。
 株式市場の下落により、世界では、この1年足らずの間に1500兆円を超える資産が失われました。足元では幾分か回復し、小康状態を保っていますが、不透明さは依然残っており、世界的に市場が動揺しています。
 それは何故か。最大のリスクは、新興国経済に「陰り」が見え始めていることです。
 今世紀に入り、世界経済を牽引してきたのは、成長の活力あふれる新興国経済です。リーマンショックによる経済危機が世界を覆っていた時も、景気回復をリードしたのは、堅調な新興国の成長。いわば、世界経済の「機関車」でありました。しかし、その新興国経済が、この1年ほどで、急速に減速している現実があります。
 原油を始め、鉄などの素材、農産品も含めた商品価格が、1年余りで、5割以上、下落しました。これは、リーマンショック時の下落幅に匹敵し、資源国を始め、農業や素材産業に依存している新興国の経済に、大きな打撃を与えています。
 成長の糧である投資も、減少しています。昨年、新興国における投資の伸び率は、リーマンショックの時よりも低い水準にまで落ち込みました。新興国への資金流入がマイナスとなったのも、リーマンショック後、初めての出来事であります。
 さらに、中国における過剰設備や不良債権の拡大など、新興国では構造的な課題への「対応の遅れ」が指摘されており、状況の更なる悪化も懸念されています。
 こうした事情を背景に、世界経済の成長率は昨年、リーマンショック以来、最低を記録しました。今年の見通しも、どんどん下方修正されています。
 先進国経済は、ここ数年、慢性的な需要不足によって、デフレ圧力に苦しんできましたが、これに、新興国の経済の減速が重なったことで、世界的に需要が、大きく低迷しています。
 最も懸念されることは、世界経済の「収縮」であります。
 世界の貿易額は、2014年後半から下落に転じ、20%近く減少。リーマンショック以来の落ち込みです。中国の輸入額は、昨年14%減りましたが、今年に入っても、更に12%減少しており、世界的な需要の低迷が長期化するリスクをはらんでいます。
 現状をただ「悲観」していても、問題は解決しません。私が議長として、今回のサミットで、最も時間を割いて経済問題を議論したのは、「悲観」するためではありません。
 しかし、私たちは、今そこにある「リスク」を客観的に正しく認識しなければならない。リスクの認識を共有しなければ、共に力を合わせて問題を解決することはできません。
 ここで、もし対応を誤れば、世界経済が、通常の景気循環を超えて「危機」に陥る、大きなリスクに直面している。私たちG7は、その認識を共有し、強い危機感を共有しました。
 そして、新興国経済に弱さが見られる今こそ、G7がその責任を果たさなければならない。G7で協調して、金融政策、財政政策、そして構造政策を進め、「三本の矢」を放っていく。そのことを合意いたしました。アベノミクスを世界で展開してまいります。
 TPPや日EU・EPAにより、自由で、公正な経済圏を世界に広げていく。女性を始め誰もが活躍できる環境づくりや、公衆衛生の危機への対応を含む国際保健の前進は、世界の持続的な成長の基盤となるものです。新興国の成長を支え、世界の需要を底上げするために、共通の「原則」の下に、質の高いインフラ投資を活性化することも必要です。こうしたG7のコミットメントを「伊勢志摩経済イニシアティブ」として取りまとめました。
 当然、日本も議長国として、今回のG7合意に従い、率先して世界経済の成長に貢献する。世界経済が「危機」に陥るリスクに立ち向かうため、あらゆる政策を総動員して、アベノミクスのエンジンを、もう一度、最大限にふかしていく決意であります。日本として何を為すべきか、消費税率引上げの是非も含めて検討し、夏の参議院選挙の前に明らかにしたいと考えています。
 世界の平和と安定を守る。このこともまた、普遍的な価値を共有する、私たちG7の大きな役割であります。
 暴力的過激主義は、全ての人類に対する挑戦です。テロリストの逃げ場をなくし、テロ資金の流入を根絶する。新たな行動計画は、国際社会が連携してテロと闘うための大きな一歩であります。欧州へと大量に押し寄せる難民の問題についても、その根本原因を断ち切るため、グローバルな支援を強化することで合意しました。
 いかなる紛争も、武力の行使や威嚇ではなく、国際法に基づいて、平和的に外交的に解決すべきである。この原則を私たちG7は、しっかりと共有しています。
 世界のどこであろうとも、海洋の自由は保障されなければなりません。一方的な行動は許されず、司法手続を含む平和的な手段を追求すべきである。そして、その完全な履行を求めていくことで、私たちは一致いたしました。
 ウクライナにおける紛争もまた、国際法に基づく平和的・外交的な手段によってのみ解決される、と確信しています。G7として、全ての当事者に対し、ミンスク合意に基づいて情勢を平和的に解決するため、具体的な行動をとるよう求めます。
 ロシアには、国際社会のあらゆる課題に対し、建設的な役割を果たしてもらいたいと思います。シリア情勢などにおける平和と安定を達成するためにも、プーチン大統領との対話を維持していくことが重要であると考えます。
 北朝鮮による1月の核実験と、複数にわたる弾道ミサイルの発射を、私たちG7は最も強い表現で非難します。北朝鮮には、国連安保理決議の即時かつ完全な遵守、拉致問題を含む国際的な懸念に直ちに対処するよう強く求めます。
 「核兵器のない世界」を目指す。核不拡散と軍縮に向けたG7の強い決意を、私たちは改めて確認しました。
 「核兵器のない世界」の実現は、容易なことではありません。それでもなお、私たちは、手を携えて前に進んで行く強い意志を共有しています。
 私は、この後、アメリカのオバマ大統領と一緒に、被爆地・広島を訪問する予定です。
 被爆地に足を運び、犠牲となった全ての人々を追悼する。そして、被爆の実相を世界へと発信する。
 それは、「核兵器のない世界」の実現に向けた大きな力になると確信しています。あの悲惨な経験を、二度と繰り返してはならない。これが、今を生きる私たちの世代の大きな責任であります。
 私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちのために、より良い世界をつくりあげる。今回の伊勢志摩サミットは、その「決意」をG7のリーダーたちが確認し、明確な「行動」へと移していく、大きなきっかけとなる充実したサミットになったと考えております。
 最後となりましたが、今回のサミット開催に当たって、大変な御協力をいただいた、伊勢志摩の地元の皆さん、三重県の皆さんに、心から感謝を申し上げたいと思います。
 私からは、以上です。


【質疑応答】
(記者)

 テレビ東京の宮崎です。
 今回のサミットは8年ぶりにアジアでの開催となりました。南シナ海の情勢や北朝鮮など、アジアを巡る安全保障の環境の厳しさは、欧州各国にしっかりと伝えられたのでしょうか。
 そして、世界経済の議論では、リーマンショック前夜と現在を比較して説明をしておられましたが、各国とは、先ほど会見で総理は「収縮」という言葉も使われてましたが、危機というレベルにまで含めて、現状をどのように共有したのか、そしてリーマンショック級の事態に発展し得るとするリスクに対しては、どのくらいの財政出動の規模が必要で、また日本としてどのような具体策を講じていくのか、お聞かせいただきたいと思います

(安倍総理)
 今回の伊勢志摩サミットは洞爺湖サミットから8年ぶりに、日本で、そしてアジアで開催されるサミットであります。アジア情勢については、欧州は距離的に遠い。その関係で、現在のこの危機的な、様々な安全保障上の危機が増大しているということを感じていないのではないか、そんな思いを持っておられる方がたくさんいらっしゃると思いますが、今回は正にそのアジア、日本で開催をし、南シナ海情勢や北朝鮮などを巡り、アジアの安全保障環境が厳しくなっていることは、出席をされた欧州の首脳にも十分に伝わったと思います。
 南シナ海情勢に関して、私が、一昨年、シャングリラ会合で発表した「海における法の支配の三原則」、すなわち「国家が主張をするときには国際法に基づいて行うべきこと」、そして「自らの主張を通すために力や威嚇を用いないこと」「紛争解決は平和的手段を追求すべきこと」、その三原則で議論を進め、各国首脳も賛同し、G7の共通認識となりました。
 北朝鮮については、私から、本年1月の核実験やその後の度重なる弾道ミサイル発射を受けて厳しい状況について説明をいたしました。その上で、G7として、「核保有」は断じて容認できないことを確認し、安保理決議の厳格な履行確保を含め、緊密に連携していくことで一致いたしました。
 また、私から拉致問題についても提起をした結果、G7首脳からこの問題について懸念が表明され、コミュニケにも明確に盛り込まれました。
 世界経済についてでありますが、我々は、リーマンショックという危機を防ぐことができませんでした。世界経済を悲観しているわけではありませんが、 何よりもまず「リスク」についてしっかりと認識しなければ、正しい対応を取ることはできません。この点に関し、我々G7は、世界経済についてしっかりと議論を行い、大きな「リスク」に直面しているとの認識で一致をいたしました。
 そして、その「リスク」に立ち向かうため、あらゆる政策を総動員して世界の需要を底上げし、持続的な成長に向けてG7が連携して取り組んでいくという力強いメッセージを、「伊勢志摩経済イニシアティブ」という形で取りまとめることができました。

 今後、G7各国が、機動的な財政出動の実施や構造改革の果断な推進を協力して行っていかなければなりません。
 特に、世界の需要を底上げするため、質の高いインフラ投資の実践や、環境、エネルギー、デジタル・エコノミー、そして人材育成、教育、科学など、経済成長に資する分野で、官民の更なる投資を行っていく必要があります。
 日本としても、今回のG7合意を踏まえ、財政面での対応も含めてあらゆる政策を総動員し、アベノミクス「三本の矢」を更に強力に推進していく考えであります。

(記者)
 ブルームバーグ通信社のレイノルズです。
 経済成長を促進する上で何回か貿易の重要性についておっしゃられた。TPPが今の形で批准されることについてどれくらい自信を持っているか。日本の国会はいつ批准をすると期待しているのか。G7コミュニケの文言には、鉄鋼の過剰供給について入っており、特に中国のせいとされているが、これについてのコメントとG7の議論を伺いたい。

(安倍総理)
 各国ともTPPの早期発効を目指して、それぞれの国の国内手続を進めていくということについては、TPP首脳会談においてもしっかりと、それぞれの国の議論を進めていくということについて改めて一致をしたわけであります。
 TPPは、日本経済が中長期的に力強く成長していく基盤となるものであり、基本的価値を共有する国々が経済の絆を深め、その輪を広げていくという戦略的意義を持つものであります。

 このようなTPPの効果を一刻も早く実現するために、早期の国会承認を引き続き求めていきたいと思っております。そしてまた、国内的にも私がリーダーシップを発揮して、その機運を高めていきたいと考えています。

 そしてまた、今、中国の鉄鋼等の過剰供給についてお話がありました。この過剰供給は、国際的な価格下落を通じて企業収益の悪化や雇用不安など世界経済に大きな影響を与えています。中国政府は、過剰生産能力を削減すると表明していますが、我が国としては、その削減量が国際市場の状況に照らし不十分であること、市場を歪める政府支援という根本問題がある限り、削減の実効性がないことを懸念しています。
 この問題は、サミットでも議論されました。各国は、これらの認識や懸念を共有しています。そして、その解決に向けて、市場機能を強化し、市場を歪める支援措置を除去していくことの必要性、OECD等の場を活用し中国を含む他の主要生産国との対話を行っていくことで一致したことは、大きな成果であったと考えています。

(記者)
 時事通信の松本でございます。
 消費税増税に関してお伺いいたします。先ほど総理は、消費税増税について、夏の参院選前にその是非に関する判断を明らかにされると述べられました。総理としては、その決断について夏の参院選で国民の審判を仰ぐというお考えなのでしょうか。仮に消費税増税を先送りという決断を下された場合、野党などからはアベノミクスの破綻ではないかという指摘や批判も出ておりますが、先送りの決断をされた場合、衆院を解散して衆参同日選挙で国民の審判、真意を仰ぐというお考えはございますでしょうか。

(安倍総理)
 まず、野党のアベノミクスが失敗したではないかという理論でありますが、決してそんなことはありません。雇用は非常にいい水準になっています。有効求人倍率も過去でかなり高い水準で推移していると思います。我々はこのアベノミクスを進めてきて110万人雇用が増えました。その前の野党政権時代は10万人減っているわけであります。またこれは、一部の大都市だけではなくて、地方においてもそうですね。有効求人倍率1を超える、一人一人の就職者に対して一つの職種がある、仕事がある、というと1なんですが、それを超えると一応どこかに就職できるという状況でありますが、我々が政権をとる前は47の都道府県でたった八つの都道府県だけが、1を超えていましたが、今は46の都道府県で超えています。

 そして賃上げも今世紀に入って最も高い水準で、3年連続行われているわけでありますし、パートの時給も過去最高になっています。決してアベノミクスは失敗をしていない、そういうことは、まず最初にはっきりと申し上げておきたいと思います。
 その上で今、G7が世界経済について、現在大きな「リスク」に直面しているとの危機感を共有をしているわけであります。その上で、大きな危機に陥ることを回避するため、協力して対応することで国際的に合意をした、この事実は大変重いものであると考えています。
 議長国として、日本は率先して、世界経済の成長に貢献していく考えであり、あらゆる政策を総動員して、アベノミクスのエンジンをもう一度力強くふかしていかなければならないと決意をしています。
 あらゆる政策と申し上げている以上、当然、消費税の取扱いも検討しますが、現時点で結論を出しているわけではありません。G7の合意は、今日まとまったばかりであり、具体的な政策対応についてはもう少し時間をかけて検討したいと思います。
そのため、仮定の質問にはお答えできませんが、いずれにせよ、参議院選挙の前に明らかにしたいと思います。

(記者)
 ベトナムテレビのヴーと申しますが、G7は海洋安全保障を脅かす行為や、または現状変更の試みに強く反対している立場をとっていますが、もし現状の改善が見られない、または、もっと悪化するとしたら、一方的な行為を止めるためにどのような対応を行うのでしょうか。

(安倍総理)
 海洋の安全保障について、G7各国首脳の間で国際法の原則に基づく海洋秩序や、航行・上空飛行の自由の重要性、そして東シナ海や南シナ海での現状への懸念といった点について一致をいたしました。首脳宣言にもその旨盛り込むことで、G7としての断固たる姿勢を明確にしました。
 南シナ海情勢に関して先ほどお答えをしたように、私が一昨年、シャングリラ会合で発表した「海における法の支配の三原則」で議論をリードしまして、各国首脳も賛同をして、G7の共通認識となりました。
 また、フィリピンによる国連海洋法条約に基づく仲裁手続の結果が近々出る予定であり、法の支配の重要性の観点から、各国が明確に立場を示していくことが重要であります。
 そしてまた、この議論はG7だけではなくて、ベトナムの首相も参加をされたアウトリーチでも議論になりました。
 ありがとうございました。

 

 

「リーマン前」に批判相次ぐ

 
主要7カ国首脳会議の議長国としての記者会見を終え、会場を後にする安倍晋三首相=三重県志摩市で2016年5月27日午後2時33分、川平愛撮影 
 
 
 27日閉幕した主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で、安倍晋三首相が「世界経済はリーマン・ショック前に似ている」との景気認識をもとに財政政策などの強化を呼びかけたことに対し、批判的な論調で報じる海外メディアが相次いだ。景気認識の判断材料となった統計の扱いに疑問を投げかけ、首相の悲観論を「消費増税延期の口実」と見透かす識者の見方を交えて伝えている。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は「世界経済が着実に成長する中、安倍氏が説得力のない(リーマン・ショックが起きた)2008年との比較を持ち出したのは、安倍氏の増税延期計画を意味している」と指摘した。首相はサミット初日の26日、商品価格の下落や新興国経済の低調ぶりを示す統計などを示し、自らの景気認識に根拠を持たせようとした。

 しかし、年明けに急落した原油価格がやや持ち直すなど、金融市場の動揺は一服している。米国は追加利上げを探る段階だ。英国のキャメロン首相は26日の討議で「危機とは言えない」と反論。FTは英政府幹部の話として「キャメロン氏は安倍氏と同じ意見ではない」と指摘した。

 英BBCは27日付のコラムで「G7での安倍氏の使命は、一段の財政出動に賛成するよう各国首脳を説得することだったが、失敗した」と断じた。そのうえで「安倍氏はG7首脳を納得させられなかった。今度は(日本の)有権者が安倍氏に賛同するか見守ろう」と結んだ。

 仏ルモンド紙は「安倍氏は『深刻なリスク』の存在を訴え、悲観主義で驚かせた」と報じた。首相が、リーマン・ショックのような事態が起こらない限り消費税増税に踏み切ると繰り返し述べてきたことを説明し、「自国経済への不安を国民に訴える手段にG7を利用した」との専門家の分析を紹介した。首相が提唱した財政出動での協調については、「メンバー国全ての同意は得られなかった」と総括した。

 米経済メディアCNBCは「増税延期計画の一環」「あまりに芝居がかっている」などとする市場関係者らのコメントを伝えた。

 一方、中国国営新華社通信は「巨額の財政赤字を抱える日本が、他国に財政出動を求める資格があるのか?」と皮肉った。首相が新興国経済の減速を世界経済のリスクに挙げたことへの反発とみられ、「日本の巨額債務は巨大なリスクで、世界経済をかく乱しかねない」とも指摘した。【清水憲司、宮川裕章、井出晋平】

 

 

世耕氏「安倍首相は発言していない」

 
記者会見する世耕弘成官房副長官=首相官邸で2016年5月31日、山本晋撮影
 
 
 世耕弘成官房副長官は5月31日の記者会見で、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)での安倍晋三首相の発言について、「『リーマン・ショック前に似ている』とは発言していない。私が少し言葉足らずだった」と釈明した。世耕氏は26日の世界経済に関する議論の後、記者団に「首相は『リーマン前の状況に似ている』と申し上げ、各国首脳と認識は一致している」と説明した。

 首相はサミットで、各種の経済指標がリーマン・ショック時と同様に悪化していることを示すペーパーを使い、経済の「下方リスク」を強調。財政出動の必要性に了解を取り付け、首脳宣言に盛り込んだ。

 ただ、海外メディアはこの説明を「世界経済が着実に成長する中、説得力のない比較」(英紙フィナンシャル・タイムズ)などと批判的に報じた。自民党内にも「あの説明では理解されない」(閣僚経験者)と異論が広がっており、火消しが必要と判断したようだ。

 首相自身も30日の自民党役員会で「私が『リーマン前に似ている』との認識を示したとの報道があるが、全くの誤りだ。中国など新興国経済を巡る指標で、リーマン以来の落ち込みがあるとの趣旨だ」と語った。【田中裕之】

 
 

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20 コメント

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ホラッチョホラッチョ~ (茶碗を洗う人)
2016-06-02 12:30:47
ホラッチョ内閣!
もっとえげつない名前つけたってもええんちゃいますのん、なんて思ったりもしますが、実はちょっとかわゆい響きが万人受けして日本全国津々浦々、子どもからお年寄りまで口ずさめる。
いや、世界じゅうに広がり、浸透していく、「ホラショ~ン」(仏)、「ホラチョ-ネ」(伊)、「呆・乱・痴」(中国)とか、昔のタモリさんのネタみたいですが。そういう意味でもなかなかに絶妙な命名だったですね。

ところで、ここ最近、アマリにもひどい、うそからうそへの無軌道ぶりに、さすがに自分の周りも変わってきた。「もう893以下やな」。「いや、893さんはまだ筋を通さはる、この人ら指が何本あっても足らんやろ」などと、会話がはずんでました。
返信する
さいこぱす? (ラッキー)
2016-06-02 16:50:59
安倍晋三の「あれは嘘だ」一覧 まとめ
↑↑
ググれ

安倍晋三という政治家は嘘をつくのが仕事なんでしょうか?

安倍:『TPPは米韓FTAよりマシと言ったな、あれは嘘だ。自民党6条件は守るといったな、それも嘘だ』

安倍:『竹島の日式典を開催すると約束したな、あれは嘘だ』

安倍:『朝鮮総連幹部再入国禁止!と言ったな、あれは嘘だ』

安倍:『TPPに参加しないと約束したな、あれは嘘だ』

安倍:『竹島提訴すると約束したな、あれは嘘だ』

安倍:『生活必需品は消費増税の対象外と約束したな、あれは嘘だ』

安倍:『尖閣に公務員置くと約束したな、あれは嘘だ』

安倍:『老人の医療費2割自己負担と約束したな、あれは嘘だ』
以下略
返信する
Unknown (ぶらんき)
2016-06-02 17:27:53
安倍は痴呆になってるんじゃないか?
自分がリーマンリーマンとつい最近連発してたろうが
返信する
世界はちゃんと見てますね…。 (リベラ・メ(本物の))
2016-06-02 17:36:21
世界はちゃんと見てますね…。あんまり「リーマン、リーマン」と連呼するものだから、一頃流行った「ポマード、ポマード」を思い出します(ray様、ネタが懐かし過ぎてすみません)。茶碗を洗う人様、ホラッチヨ音頭みたいで面白過ぎます(笑)。―それにしても、私が何度ポチポチしても、加算は1回分にしかならないなんて…。
返信する
我田引水のお坊ちゃま。 (とら猫イーチ)
2016-06-02 19:27:03
 伊勢志摩サミットで、一国の宰相として致命的な過ちを犯したのは確かだ、と思われます。

 政治の観点から観られる方々よりも、経済・金融の観点から観られる方々が鋭いようです。
近藤駿介氏がその典型でしょう。

 「27日に閉幕した伊勢志摩サミットでは、経済政策において実質的に何の合意も得られなかった。「リーマン・ショック級の危機」に陥りそうなのは日本だけであり、G7各国の共通認識にするのには無理がある。「白いものも黒だ」という詭弁は国内では通用しても、国際社会で通用する訳はない。(『近藤駿介~金融市場を通して見える世界』近藤駿介)

(中略)

 任期切れが迫るオバマ大統領と、「経済最優先」を掲げながら成果をあげられないにも関わらず長期政権を目論む安倍総理の思惑が一致したことが格調高い「広島演説」を生んだのだとしたら、まさに瓢箪から駒。

 オバマ大統領の格調高い「広島演説」によって、経済的成果がなかった伊勢志摩サミットの記憶を消し去ることに成功した安倍総理は、「消費増税先送り」を表明する意向を固めたようだ。」

 経済音痴の安倍首相は、原因と結果を取り違えている、と辛辣に指摘されるのは、余りにも当然ですが、これでは、例えお祭りのサミットでも、他国の宰相が安倍首相と同等に観られるのを嫌われるでしょう。

 「安倍総理は「世界の商品価格」「新興国・途上国の経済指標の伸び率」「新興国への資金流入」「各国の成長率予測の推移」という4つのデータを「26日の主要国首脳会議で唐突に示した」(27日付日経電子版)と報じられている。

 「世界の商品価格」の2014年後の下落率がリーマン・ショック後と同じ約55%に達したことや、2015年に入り「新興国への資金流入」がリーマン・ショック以来の流出になったことを示したようだが、「経済音痴安倍」の面目躍如といった内容。

 それは、原因と結果を混同しているところ。「世界の商品価格の下落」も「新興国からの資金流出」も、リーマン・ショックの「結果」起きたもので、リーマン・ショックを引き起した「原因」ではない。」

アベノミクス失敗の原因を「リーマン級危機」に責任転嫁した安倍総理=近藤駿介
2016年5月29日 Money Voice
http://www.mag2.com/p/money/13460


返信する
  (AS)
2016-06-02 20:12:44
……健忘症?
返信する
Unknown (愛国者)
2016-06-02 22:32:21
日本のトップがこんなホラ吹きなんて恥ずかしいですね
早く政権交代して欲しいですね
返信する
Unknown (Unknown)
2016-06-02 23:55:39
写真見てるとちっちゃな世耕さんが
鉄人動かすリモコンみたいなのを
持って立ってるように見えます
それかあべっちが失言したら即座に電流流す機械とか
いずれにせよあべっちの影に
すっぽりかくれてかわいいですね
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愉快なコメントありがとうございます (ray miyatake)
2016-06-03 02:24:53
そして、当ブログではコメントの際に固定の素敵なハンドルネームのご使用をお願いしていますので、次回からよろしくお願いいたしますm(__)m

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地震と同じで予測不能 (別視点)
2016-06-03 12:30:37
ショックが来る前は皆否定するでしょう。否定しなくなったらその日がショックになりますから。
サブプライムがクラッシュしたのはわかっていたけれど、一般の人やその辺の”経済評論家”でリーマンショックがいつ来るかわかってた人いませんよね。
(NHKが「個人破産ーアメリカ経済がおかしい」という衝撃的な番組を放映したのは2003年です)

今起きそうなのはリーマンショックのような金融危機でなく新興国などの実体経済のクラッシュみたいですが、どんな形でいつ来るのかなんてさっぱりわかりません。
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