(福島原発事故から半年近くたっても、セシウムは京都五山の送り火に入れて燃やせば、分解して天に召されると思っていた、ロマンチストの池田信夫氏)
経済産業省は、原子力発電所の使用済み核燃料を再利用せずに地下深く埋設する「直接処分」の研究費を、来年度予算に初めて要求する方向で検討に入ったそうです。
内閣府原子力委員会が2012年7月、来年度予算の編成方針として「直接処分を可能にしておく必要性は明らか」と言及し、技術開発や制度整備 の早期着手を関連省庁に促したことを受けての検討だそうですが、今頃、初めて予算化なんておかしいでしょう?
これまで、政府は、原子力ムラの核燃サイクル神話に乗っかって、使用済み核燃料をすべて再処理して使う政策を掲げていましたから、それと矛盾する直接処分の技術開発は行っていなかったんですね。
核燃サイクルとは、原発で使用した核燃料をすべて再処理し、プルトニウムやウランを取り出して再利用する「全量再処理」ができるっていうアイデアなんですが、青森県六カ所村の再処理工場はトラブルなどで本格稼働が遅れており、プルトニウムは全く再処理をできないで貯まりっぱなしなんです。
では、地下に埋めるって、狭くて、断層だらけの地震国の日本に、10万年も管理が必要な使用済み核燃料を保管するような場所があるわけありません。
(もんじゅのように使い物にならない高速増殖炉が前提になっている点でも破綻している核燃サイクル。つまり、ゴミ捨て場のない原発自体が最初から成り立たないシステムなのだ)
そこで、経済評論家で先輩BLOGOSブロガーの池田信夫氏に登場してもらいましょう。私もBLOGOSに参加するまでは存じ上げなかったのですが、ノビ―などという愛称まである、ネットでとっても愛されている有名なアルファブロガーだそうです。また、後輩の面倒見もよく、私もBLOGOS転載記事を何度も「このバカ」とツイートで紹介していただきました。
また、元独立行政法人経済産業研究所上席研究員ということで、経産省の強い味方で、福島原発事故以降も原発推進の旗を降ろさず孤軍奮闘中です。
最近は、橋下大阪市長にツイッターでしつこくしつこく何か月も「提言」を続け、大飯原発再稼働を橋下市長がいきなり容認したのは「君子豹変で立派だ」と絶賛しました。そして、2012年8月13日には、
「ICRP勧告が国の基準になっているのは原子力施設の労働者だけで、住民については「参考レベル」です。ICRPは地域ごとに基準を設定することを推奨しています。 RT 1mSv/年は「被曝限度」ではないhttp://ow.ly/cUyCa @t_ishin」
とツイートしたところ、橋下市長から
「このような立論は全く知りませんでした。専門家の皆さん、池田氏のICRP111号勧告を基にしたこの立論への反対論をお願いします。この立論が覆らなければ大きな政策変更が迫られます RT@ikedanob:1mSv/年は「被曝限度」ではない http://ow.ly/cUyCa 」
と言わせ、待ってましたとばかりの橋下市長に食いつかせましたから、念願の大阪府市特別顧問への道も開けるかもしれません(だいたい、そういうこと聞くために特別顧問に血税から高いお金使ってるんじゃないのか)。
さて、橋下市長も心服した池田信夫師は、従来から、独創的な核廃棄物処理を提言され、「この問題の解決は、技術的には容易である」と断言されています。しかも、提案された解決策は一つや二つではありません!
ニュー橋下ファミリーのレベルの高さがうかがい知れる数々の提言を見てみましょう。
1 日本海溝に捨てる
日本海溝は深さ1万メートルあるので、コンクリートで固めてドラム缶に入れて捨てるというアイデアです。しかも、大地震に向けて太平洋のプレートは日本列島の下に潜り込んで行っているので、プルトニウムはどっかに消える、とおっしゃっており、池田師は
「海上に捨てるのなら問題だが、コンクリートに詰めて1万mの海底に捨てることによる環境リスクも景観への影響もない」
と断言されています。
ちなみに、日本国内のプルトニウムはテポドン1万発分 海外に預けている分を合わせると4万5千発分ですが、それ、全部、海の底に沈めるというわけですね。どんなドラム缶でもそんな水圧のところまでもっていく前に破損するとか、破損したら海水に混じったプルトニウムの回収方法がないとか、ロンドン海洋条約違反だとか、細かい突込みは無用です。
「世界には人の立ち入らない砂漠や山地はいくらでもあり、有害な産業廃棄物も放射性物質だけではない」
から大丈夫だそうです。もう、発想のスケールが言論界のジンギスカンです。
国際法の問題だとか、無責任だとか、モンゴルの人が10万年も管理できるのかとか、そういう些末なことは無視しましょう。他の有害な産業廃棄物を他国に廃棄しているかというとしていないだとか、一言で有害な産業廃棄物と言っても、プルトニウムが「かつて人類が遭遇した物質のうちでも最高の毒性をもつ」と言われる地上最悪の猛毒であることは広く知られていますが、それも小さいことなので今は置きましょう。
「放射性廃棄物の最終処理が原発の泣き所だというのは、政治的には正しいが、技術的には正しくない。「宇宙エレベーター」による最終処理は、技術的には今でも可能。【アゴラ】宇宙エレベータ建設が日本の未来を切り開く:http://bit.ly/KJWKO7」
とおっしゃっています。
たぶん、放射性廃棄物だろうがなんだろうが、海に、砂漠に、宇宙に!と気宇壮大な師のことですから、本当は宇宙船に乗せてアルマゲドン的に宇宙に飛ばしたいのだと思いますが、打ち上げ失敗で地上に落ちたらディープインパクト的に人類絶滅だとぐっとこらえて、エレベーターで持ち上げて成層圏外へ捨てることを選ばれた深謀遠慮なのでしょう。
むかし、バベルの塔ってのを作ろうとして神の怒りに触れたって神話がありますが、そんなエレベーター作る金はどれくらいかかるんだとか、成層圏に突き出る超高層かつ細長い軌道エレベーターが万一作れても、途中でぽっきり折れたら二重に大惨事。。。などというつまらない突込みは無粋です。
機動戦士ガンダム00に出てきた軌道エレベーターが、技術的には、「今でも可能」なんだそうですから、師の発想の自由さはアニメなんて目じゃありません。
(安定感、安心感たっぷりの宇宙エレベーター。。。。いい加減にしろ 笑)
宇宙エレベーターなどは、池田師が主宰する、原発推進・新自由主義の言論プラットフォーム「アゴラ」のレベルの高さをもうかがい知れる、ほれぼれとする逸品です。この企画を持ち込んだ大手ゼネコンの大林組もさぞお喜びでしょう。
つうか、師によると、放射性物質は燃やすと分解するらしいので、そもそも核廃棄物処理に頭を悩ます必要はないのではないでしょうか、などと、つい突っ込みたくなる自分の器量の小ささに恥じ入るばかりです。
原発以外にも、消費税に逆進性はないとか、炭酸ガスに地球温暖化効果はないとか、官僚や財界が泣いて喜ぶ斬新な新説を次々に開陳なさってきたアルファ(線)ブロガーの池田信夫師。
まさに、橋下市長の特別顧問にふさわしい堂々たる風格の原発推進指南役だと思います。お二人で、末永くお幸せに。
影響力のあるブロガーをアルファブロガーと言うらしいです。だから、ノビ―はアルファ線ブロガー。
橋下・池田ペアは、まさに放射脳の面目躍如。
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経産省、核燃料の「直接処分」研究で来年度予算要求へ
経済産業省が来年度予算の概算要求で、原発の使用済み核燃料を地中に直接埋める「直接処分」の研究費を初めて盛り込む方向で検討していることが 14日、分かった。現在、政府のエネルギー・環境会議で議論している新たなエネルギー政策では、現行の「全量再処理」路線が見直される可能性が高く、直接 処分に必要な技術や環境影響などを研究する。要求額は今後詰める。
日本は現在、原発で使用した核燃料をすべて再処理し、プルトニウムやウランを取り出して再利用する「全量再処理」を採用している。ただ、青森県六カ所村の再処理工場はトラブルなどで本格稼働が遅れており、事実上、全量再処理をできずにいる。
さらに政府は福島第1原発事故を受け、中長期的な原発依存度の低減を標榜。2030(平成42)年時点の総発電量に占める原発比率について「0%」 「15%」「20~25%」の3つの選択肢を提示して議論を進めているが、原発0%が選ばれた場合、使用済み核燃料を再利用する必要がなくなり、すべて地 中に埋める直接処分となる。
15%や20~25%が選ばれた場合でも、これまでの全量再処理ではなく、「再処理と直接処分の併用があり得る」としており、いずれの選択肢でも直接処分の研究が必要となる見込みだ。
直接処分の導入を見据え、経産省はスウェーデンやフィンランドなど地中廃棄をしている海外の事例調査や、国内で地下に埋める場合の安全性の検証を行う。
1.日本海溝に沈めると、地震の際、アプレートの跳ね上がりで、一気に日本に戻ってきます。却下。火山の噴火で出てくる心配はしなくていいでしょう。
ただ沈めると、1000気圧の圧力で壊れた容器から出て、発生する熱によって、冷たい深海から上がってきて、魚を食べる民族が困ります。やっぱり却下。
2.モンゴルの草原って、草原というのは、植物が生えてる所なので、だれも立ち入らないわけではありません。却下。経済の専門家なら、いっそ、モンゴル政府にプルトニウムを無料進呈ぐらい言ってほしかったと思います。
3.宇宙エレベーター…完成するまでどうやって保管するかが問題。却下。月なら、ムーンベースアルファ1をつくれば、月ごとなくなってくれます。
池田氏は本気なのでしょうか?
すでに放射能浴びすぎて脳みそトロけてるんでしょうか?
時々拝見さまのご反論、ほんとに当を得ていますね。
淀川区長並みの品のない言い方をお許しくださいませ。
「お前ら、遊んどんのか、暇なんか。ええ加減にさらせ。」
なぜみなこんな論理をおかしいとも思わずスルーしてしまうんでしょうか。
それとも某H下氏のように、そのときそのときでウケることを言うと人気が出るからとか思っているのかな?
何か、誰かの思惑があって、こんなことをわざわざ書いているのか。情けないです。私はそう学はございませんが、これがおかしいことくらいわかります。
日本海溝、モンゴルの草原、宇宙エレベーター…
ううむ…
ツイッターだって、橋下市長の80万人にこそ及びませんが、10万人以上のフォロワーがいます。
その10万人のフォロワーが、冒頭のツイートを受け取ったはずなのに、評論家として致命傷にならないのが本当に不思議です。
寛容な国なんですね、うちって。
「地上最悪の猛毒」を日本海溝のそこに沈めて、モンゴルの草原に放置プレー。そして、とどめは宇宙にポーンと。
芸人としては最高レベルのボケをかましてくれています。「核のゴミを面白く処理するには」とか題した大喜利の解答としては池田センセイの解答は優れたものです。実現性?そんなものは問うてはならない。なぜなら、芸人としての最高レベルのネタなのだから。
ところで、池田センセイは本当に橋下市長のブレーンなのでしょうか。橋下氏のような悪い意味で歴史に名を残す人でも、池田センセイのような放射能芸人をブレーンにはしないでしょう。いくら独裁的でも反民主主義的でも権威主義的でも、池田センセイをブレーンにするほど橋下氏はバカではないでしょう。
ところで、池田センセイは放射能芸人としてだけではなく、新自由主義芸人もやっているので(これが一応彼の本業ですが)、消費税には逆進性が無いとボケます。これも彼の有名なネタですのでマジでツッコまないように。
因みに、この消費税には逆進性が無いというネタは、昔から新自由主義芸人の伝統芸で、難しい言葉で「ライフサイクル仮説」という有名なボケの一つです。「現在保有する資産+生涯所得=生涯消費」なのだから、消費税は公平だというボケです。これについてのマジなツッコミとしては、しんぶん赤旗の08年5月29日の「経済時評:消費税に”新説”逆進性ない?」がわかりやすいです(ネットでも見れるので検索あれ)。
宇宙を地球の廃棄物の捨て場所にするのはあり得ることだと妙に感心したことを覚えています。
もしかしたら池田氏もその映画を見ていたのではと。
先生のこの記事の書き方で、吹いたし笑えましたけど、ちょっと、さびしく、悲しくなってしまいます。
有名な人が、知らない難しそうな言葉や、自分には到底書けないような、上手な文章で言うことを「そうやそうや」ということは、簡単だし、楽なんですけれどね。それではいかんと思いますね。
モンゴルへの核のゴミの輸送方法
・韓国-北-中国経由の鉄路
・ロシアに頼む どこで渡すか問題、届けてくれるか心配
・中国に頼む 届けてくれるか心配
う~ん、池田さん、モンゴルに海はないと思うんですが。
・秘策 朝青龍に頼む。 何とかしてくれる。
実は橋下氏の脳内ブレイン(何のこっちゃ?)
クローン人間を捨てる映画って、あのブレードランナーのスタッフが作った映画でしょうか? 泣けました。あまりの落差に。宇宙船を飛ばすエネルギーがあったら、まず、廃品回収ですね。エイリアン3の流刑星も同じですが。
池田氏のブログ、みんなお笑いで見てると信じたい気持ちです。
紹介する時
「笑いすぎ注意」の表示を出さないと責任を問われる?「無料で腹筋が鍛えられる」と売り込む。
道頓堀プールとあわせて、悪い冗談であってくれますように。