タイ東北部から世界を見る

国際結婚、海外駐在、旅などを通じて感じたこと

一輪車

2007-07-27 | タイ
ある日、息子が、「一輪車が欲しい」と言い出しました。一輪車はバランス感覚を養うのに最適だと思い、バンコクで一輪車を探すことにしました。

ところが、どこを探しても見つかりません。自転車屋さん曰く、「売れ行きが悪く、採算割れするので数年前から取引をやめた」とのこと。

仕方がないので、次に日本に行ったときに購入して持ってくることにしました。日本の自転車屋で一輪車を買うときに、タイヤのチューブの空気挿入口の形状が日本と海外では違うことがあるので空気入れも持っていった方がいいとのアドバイスを受けました。同じように日本から海外に一輪車を持ち出す人がいるようです。アドバイスを受けているときに、確かに空気入れの先の形状が違っていることを思い出し、空気入れも購入し持っていくことにしました。
妻は、「そんなの大丈夫だから」と否定的でしたが、タイではわたしが自転車の空気を入れていたので、無視して購入しました。

タイに一輪車を持ち込む直前に、空気入れを持ってかなくてもタイヤのチューブをタイで交換すればよいことに気づきました。でも、せっかく購入したので、持ってきました。

それから、数日後にタイのローカル・テレビで、タイ北部のある県で一輪車教育をしている話を報道していました。一輪車は中古自転車を改造して作っているようです。1台500バーツくらいで製作できるそうです。

一輪車の珍しいタイで、息子は得意になって住宅街を走りまわっています。


豊かな社会 - タイの購買力

2007-07-26 | タイ
2007年7月17日のnewsclip の記事から

「タイの上級管理職、可処分所得は世界トップクラス」

【タイ】人事コンサルティング大手の米ヘイグループが47カ国・地域で実施した上級管理職の給与調査によると、相対的な購買力、生活コスト、税負担に基づく実質的な可処分所得が最も多かったのはサウジアラビアで年平均22万9325ドルだった。タイは人材不足で給与が上昇し、14万7547ドルで8位だった。
 2―4位は順に、アラブ首長国連邦(22万3939ドル)、香港(20万3947ドル)、ロシア(15万7348ドル)。日本(10万2604ドル)は27位、米国(10万4905ドル)は24位だった。
 アジアでは、シンガポール(14万2655ドル)が9位、中国14位(12万6281ドル)、マレーシア16位(12万6026ドル)、韓国32位(9万7867ドル)、インド36位(9万2750ドル)。
 フィンランド(7万4038ドル)、スウェーデン(7万5581ドル)、ノルウェー(7万7202ドル)、デンマーク(8万2697ドル)といった北欧諸国は物価が高く税負担が重いことからいずれも40位以下だった。
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タイの上流社会は世界的にも豊かな方になるのですね。以前からタイの上流社会の人たちの金持ちぶりは半端ではないと思っていましたが、統計的にも豊かな人々だと言えるようです。
子供の同級生の家族の中には、中学1年からシンガポールに留学させている家もあります。ちなみに、その家族は自動車を3台所有していて、合計約4千万円です。


ガソホール

2007-07-25 | タイ
7月24日のBangkok Post の記事に、
「自動車メーカー、販売者26社がガソホール(エタノール混合ガソリン)の促進のために、ガソリン供給口に貼るステッカーを配布する。この26社にはフェラーリを除く高級車メーカーも含んでいる。・・・」とありました。

以前から、ガソホール対応車にステッカーを準備するということは言われていたので、目新しいニュースではありませんが、とうとう実施するのかという感じです。さらに2009年までにエタノールを20%混合したガソホールに適応できる自動車の生産を各メーカーに要求しているようです。

エタノール混合ガソリンは世界的に注目を受けています。ブラジルなどでも積極的に導入しているようです。数ヶ月前には、アメリカで原料になるトウモロコシの価格が上昇したと報道されていました。

バイオ燃料は諸刃の剣であり、その良し悪しは議論の真最中にあります。石油資源に対する省エネとしては効果的な政策であることは疑問の余地はないと思います。しかしながら、原料となる作物の高騰、農作物の変換による需給バランスの崩れによる食料不足なども考えられます。世界中で食料が不足している今日の状況で食料輸出している国が転換作物を耕作することで世界中の食料事情がどうなるのかは、おそらく、だれも検証していないと思われます。タイやブラジルは国内の状況を考えたら効果的な政策かもしれません。このガソホール利用は、ブッシュ大統領あたりが促進を進めていたと言われています。アメリカの強引な手法により、またしても世界中が混乱する可能性もあります。

バイオ燃料は食糧問題を含めて本当に有効なのか、今後とも厳しく監視していく必要があるでしょう。

冒頭に書いたニュースで、”フェラーリを除く”という一言が印象的でした。先日、タイのガソリン・スタンドで店員が間違えて、フェラーリにガソホールを入れてしまい、フェラーリのエンジンが故障したとのニュースがありました。


トラを放し飼いにしている寺

2007-07-23 | タイ
数ヶ月前にTV5 (フランスのテレビ局)を何気に付けてみたら、小乗仏教の僧がトラを飼っている映像が流れていたので、フランス語はわかりませんが、すばらく、番組を見ていました。ところどころの単語を聞いているとカンチャナブリのお寺であることがわかりました。

映像とところどころで僧侶が話すタイ語から想像するとお寺周辺に生存するトラを保護してお寺で餌付けをしているようです。タイ北部の町、メー・サイから国境を越えてビルマ側に入るとトラの毛皮やトラから取った漢方薬などが普通に売られています。(最後に行ったのが、10数年前なので、現在の状況は知りません) トラを絶滅の危機から守るためにお寺で保護しているものと思われます。

猛獣であるトラを餌付けするのは映像で見ているだけでも手に汗を握ります。今まで、事故は一度もないのかと疑いたくなります。

先日、タイで取っている新聞に挟まっている旅行会社の折込広告にこの寺らしき所へのツアーが出ていました。こんなところまで連れて行くツアーがあるのかと関心さえしました。
広告をよく見ていると小さな字で、このツアーに参加するひとは「万が一事故にあっても旅行会社は一切責任がないという誓約書を書いてもらいます」という内容の記述がありました。これってどうなのでしょうか?


原子力発電所建設

2007-07-20 | タイ
7月16日に新潟で起きた地震の報道の一環で、原子力発電所からの放射能漏れで日本海の刺身が危ないかもしれないというようなテレビ・ニュースをタイのローカル番組でしていました。

現在、タイでは原子力発電所の建設計画があり、南部3県(ラノーン県など)が候補地としてあがっています。南部は地震があるので、今回の新潟の地震による柏崎原子力発電所の状況を見て候補地を変更することになるかもしれません。個人的には近くに原発は建設して欲しくないので、候補地が南部になったのを知り、ひそかに安心していました。今後の成り行きを見届ける必要が出てきました。(と言っても、参政権も無いわたしには何もできませんが)

ともあれ、安い業者を使うと後で取り返しがつかなくなる可能性もあるので、発電所の建設工事請負業者は日米仏あたりの実績のある会社から選んでほしいものです。

タイの酒税、タバコ税、エアコン税

2007-07-19 | タイ
ここ数ヶ月間、タバコ税が上がるというニュースを見て、喫煙者でないわたしは歓迎していました。タイでは基本的にエアコンのあるところは、禁煙ですが日本食料理屋の多くは警察に金を払うなどして、喫煙を許しているところが多いです。

日本食という味が微妙で繊細な料理を食べているときにも喫煙者は他人に気を使わない人が多いですから、個室でタバコをプカプカです。これでは、食事会などがあっても行く気が失せてきます。タバコ税を早く増税にして欲しいと願っていました。ところが、蓋を開けてみると酒税も増税になっています。

蒸留酒 50% → 90%
醸造酒 60% → 90%
タバコ 60% → 90%

ということは、この法律が適用されるとビール、ワインなどは約20%高くなります。ただでさえ、タイではワインなどは高いのに、これ以上、高くなってしまうと思うと憂鬱になってきます。他人のことを喜んでいたのも束の間、自分にも火の粉が降りかかって来てしまいました。

何でも、タバコが原因の病気に治療に対しての国の支出が税金分ではまかなえていないそうです。酒も同じ理由かもしれません。

ちなみに、この法案審議時に、エアコン購入時の税金も設けたようです。エアコンの方は、BTU あたり、0.3バーツの税金を課すようです。
わたしの家にあるエアコンで計算すると、

8,000BTU 3機、18,000BTUと24,000BTU を1機ずつなので、合計66,000BTU で税金だけで約20,000バーツ(約7万円)となります。この法律はエアコン病による支出対策でしょうか?それとも、省エネ対策のためでしょうか?後者なら、エアコンの設定温度管理を国がもっと指導して方が効果的だと思います。
タイ人のエアコンの使い方は異常です。寒くしすぎて、事務所などでは上着を着用している人が多くいます。

法律の施行後は、エアコン購入者は、エアコン税と使用量に応じて累進して上がる高額の電気代の板ばさみになります。


コ・マン諸島

2007-07-18 | タイ
タイのラヨーン県の東端にコ・マン・ナイ(内マン島)、コ・マン・クラーン(中マン島)、コ・マン・ノーク(外マン島)という島があります。

これらの島は、あまり知名度はありませんが、バンコクから手軽に行ける島のなかではダントツで綺麗な島だと思います。コ・マン諸島行きの船着場まで、バンコクから、1時間半~2時間くらいではないでしょうか。

船着場の脇に中世の面影を残す船が停留しています。地元の人に聞くと、映画「ナレースアン」の撮影に使われた船だそうです。

コ・マン・ナイには宿泊施設はなく、日帰りでしか行けません。島にはウミガメがいて、これがこの島のウリのようです。島は舗装道路が整備されています。Dow Chemical 社が舗装工事をしたようです。

コ・マン・ナイまでは船着場で交渉すれば小さな漁船ですぐに行くことができます。海は透明度もよく、船着場のすぐ横のところでシュノーケリングもできます。

コ・マン・クラーンとコ・マン・ノークはプライベート島のようで自由に上陸することが禁止されていて、魚船は行ってくれません。これらの島に行くには、前もって代理店で予約をしておかないとダメなようです。
タイ語のガイド・ブックによるとコ・マン・クラーンは自由にいけると書いてあったので、コ・マン・クラーンに行く予定でしたが、漁船も行ってくれないので、今年の3月に行ったときはあきらめました。

自由に行けるコ・マン・ナイの透明度から想像して、おそらく、コ・マン・クラーンやコ・マン・ノークは魅力的な島だと思います。雨期が明けたら、是非、行ってみたいと思っています。


ナレースアン

2007-07-17 | タイ
ナレースアンとはアユタヤ時代の王様の名前です。ビルマに占領されていた時代に兵を起こしビルマに打ち勝ちかった英雄です。今年の初めから、ナレースアンを主人公とした3部作の映画の上演が開始して、評判もかなりいいです。

タイの歴史モノのドラマや映画の鑑賞は外国人には難解です。まず、歴史的背景を知らなければならないこととドラマで話される言葉に知らない言葉が多く出てきて理解ができない場面が多く出てくるからです。これはタイ語だけに限ったことではないと思います。実際に主演の俳優さんも台詞を覚えるのに苦労したと言っていました。
例えば「大目付」とか「奉行」なんて言葉がタイ語で出てきたら、わたしのタイ語力ではお手上げです。

第1部と第2部のDVD が発売されたので、購入して観ました。理解度はともかく、美しい映像を見ているだけでも、十分に楽しめる作品です。

アユタヤ時代にビルマに敗戦した後、幼少のナレースアンはビルマに人質として送られました。歴史書などでは、後に姉と交換でナレースアンは返還されると一般的に伝えられているようですが、映画の中では、ナレースアンは逃げ帰ってきたことになっています。
この映画の監督も史実とは違うこともあるので、この映画をそのまま信じないようにとのメッセージがあります。
事前に歴史を調べてから観てもこのように多少の食い違いがあるので混乱しますが、アユタヤ時代のタイの様子を知るためにも是非とも観て欲しい映画です。


海に飲み込まれる寺

2007-07-16 | タイ
先日、タイのローカル・テレビを見ていたら、海に飲み込まれつつあるお寺を紹介していました。地球の温暖化が進み海水レベルがあがり、海の近くにあるこのお寺に行くために桟橋を通らなければならなくなりました。

お寺の本堂もドアの半分くらいの高さに床上げをしてあり、ドアの上半分が入り口となっています。

この地域では、30年前から比べて、約180,000ライ(約30,000Ha弱)が海中に沈んだと説明していました。言葉では理解しつつも、日本にいたら目の当たりにこんな光景を見ることがないので、地球温暖化に対する切迫感が出てこなかった気がしますが、この番組をみたら、あと数十年後には、自分が現在住んでいるところを含めて、かなりの地域が水面下に沈むという危機感が生まれてきました。

二酸化炭素排出量を制限するのに反対する大国のエゴには本当に腹立たしいです。悪いことと理解していながら、「先進国がやってきたことと同じことをして何が悪い」などと、よく言えたものだと思います。それなら、文化大革命時代に大量虐殺をしてきたのもアメリカでのインディアン虐殺の真似とでも言うのでしょうか?

オーヨー(タイの食品安全マーク)

2007-07-13 | タイ
7月10日のNHK のニュースで、食品や玩具、土鍋などの中国製品から有害な化学物質が検出されたというニュースを報道していました。

そのニュースの直前に帰宅をしたら、妻が開口一番に、「今日、オーヨー機関の汚職判決で死刑の判決が出た」と言ってきました。なんでも、3,000万バーツ(日本円で約1億円)で買収され、中国の有害食品にオーヨー・マークを付けていたようです。

それにしても、同じ日に違った国で似たようなニュースが出るものですね。妻も日本のニュースを見入っていました。

オーヨー・マークは、日本のJAS マークのようなもので、安全を確認した食品に付けられています。まだ6歳の娘もスーパーで菓子類を買うときにオーヨー・マークが付いていることを確認しています。

中国製の粉ミルクを飲んで乳児が死亡した事件後、香港あたりでは日本製の粉ミルクの輸入が伸びているという話や、中国産のリンゴなどは農薬の危険もあるから皮は絶対に剥いて食べるとか、子供たちに中国製食品は危ないと教育してあったので、娘は、オーヨー・マークのあるなしにかかわらず、中国製駄菓子は避けていました。わたしたち夫婦の教育は間違っていなかったようです。

それにしても、たかが1億円の金で危険な食品を安全と偽り、無差別大量殺人に等しい行為をするものでしょうか?また、売り手の方も賄賂を払って、危険な食品を売りさばくなど、人間としてあるまじき行為としか言い様がありません。

そういえば、日本でも同じような事件がありましたね。状況や立場は違いますが、タイでは死刑判決が出たようです。日本ではどんな判決になるのでしょか?