スケッチしとこ

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#怖い話6 社長が怯えたおひな様

2015-02-23 22:39:33 | 怖話

怖い話その6

苦手な方は次の日のココをクリック

(翌日のマヤのお守りキャンドルの絵をお楽しみください)

 

職場で何気に語った夢の話が

社長の耳に入りえらいことになった話。

 

では、始まります。

 

当時働いてた事務所に、支店を作ることになった。

 

支店といっても、

元々は倉庫として使っていた建物で

2階はフロアがあり

そこそこ片づけると事務所として使うことができる。

 

1階は倉庫と言っても

資材置き場だったり

使えなくなったガラクタ、ようするにゴミや

取り敢えずのモノを置いていた場所だ。

 

その支店

 

現場の従業員数名しか立ち寄らない所だったので

電話を引いたり、書類ファイルの棚を設置したり

準備のため、しばらく私が通うことになった。

 

最初に着いた時に、

1階の倉庫のシャッターを開けて中を見ると

5人ぐらいの残像が視えた。

 

残像というと、

明るい所から、暗い場所を見ると

色んな形が黒く影となって角膜に残ってるような感じね。

 

 ハッキリとは視えない。

 

地縛霊かなぁ・・

 

なんてぼんやり思って、2階への階段を上ると

 

上りきった正面に大きな姿見がある。

 

 

「この鏡がイヤナノダ・・」

 

と、何かの声が脳に入り込んだ。

 

特に悪さをするような気配もないので

目を合わせないように(気づいてないフリを)した。

 

2階の事務所の窓に、

ナニかの跡が付いている。

 

不思議に思って、その窓に近づき

下を見ると、

 

鳩の干からびたモノが

隣の倉庫の屋根に転がっていた。

 

 

しばらく通い、支店の準備が終わって

数日後。

 

 

夢を見た。

 

どこの家かわからない

畳の和室にいると、

子供たちが「お客さんが来たよ」と呼びに来た。

 

3人の女の子たちは

いったいどこの子だろう・・と思いながら

 

一緒に玄関へ行く。

 

- 誰が来たのかな?

と、

両脇にいる人を見ると

 

 

子供かと思ったが、

男女が私の両脇に立っている。

 

目線が同じ高さになっていて

 

 

 

顔が、

 

 

どろりと溶けていた。

 

 

翌日

 

そんな夢の話を職場でしていると、

 

離れた場所で聞いていた社長が、

 

ガタガタと震えている。

 

言っちゃなんだが、

熱血体育会系の社長なので

 

正直、驚いた。 (その場にいた全員がだ)

 

 

社長 「さ・・・3人いたのだな。

 

それは、

 

『三人官女』じゃなかったか」

 

 

私 「はい?」

 

えー、何言ってんの社長

と顔に出ていたと思うけど、

 

いつもの赤い顔を

蒼くしてこう続けた。

 

社長 「5人いたのは、

 

『5人囃(ばやし)』だ・・それは」

 

 

おいおい大丈夫か?

社員みんな、怪訝な様子。

 

 

 

(後日談)

 

社長は娘さんの『ひな人形』を

あの倉庫にゴミや資材と一緒に投げやっていたらしい。

 

何年もだ。

 

社員の一人が、おひな様を探しだして

念のため顔を見たそうだが

 

特に何もなかったらしい。

 

おひな様は、本店の裏に置かれ

しばらくして人形供養に出されたと聞いた。

 

あれが、おひな様だったのかは

私にはわからない。

(終わり)

 


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