どんこつの手帖

私の日記であり、エッセイです。

酒井法子事件に思う

2009-08-29 11:48:14 | Weblog
28日、のりピーは覚せい剤取締法違反で東京地検に起訴された。今回は「所持」の罪に問われているが、今後「使用」罪で追起訴されそうである。
しかし、これはよかったと思う。破滅寸前のところで彼女を救うことになったから。覚せい剤の恐ろしさは、幻聴、幻覚から人格の崩壊、狂気に至り、人を傷つけ自らを廃人にしてしまうところにある。
思うに、彼女は14歳で芸能界にデビューしてから38歳の今日まで、ずーっと優等生を演じてきたのであろう。そもそも、優等生は親や周囲の人によって作られるものである。まだ自我が芽生える前からみんなの期待に応えるべく、彼女は仕事を頑張ってきたのだろう。けれども、悲しいことにそこには本当の自分はいなかった。自己形成をさせてもらえなかったからである。
よい子はみんな危ない!壁にぶつかりながらも、自我を解放する努力を続けてこその人間形成である。周囲に自分を合わせて生きても、本当の自分を生きたことにはならない。虚飾の人生である。彼女の人生はその典型である。この機会に、のりピーには虚飾を全部はぎとって生まれ変わてもらいたいものである。

酒井法子事件報道の異常

2009-08-13 12:47:48 | Weblog
それは8月7日(金)から始まった。朝日・中日両新聞の夕刊は、一面に顔写真付で「酒井法子容疑者に逮捕状」の記事を載せた。テレビもCBCの「イッポウ」を始め、随時取り上げた。大騒ぎするほどのことかと思った。草薙剛くんの時のことが思い出された。
9日(日)両新聞は、一面に「酒井法子容疑者を逮捕」の見出しで事件の概要を載せ、社会面でそれぞれ「事件の経緯」、「酒井法子容疑者逮捕までの経過」を掲げ、詳細を記した。そして、今日10日(月)はさすがに両新聞とも三面だけの記事になった。しかし、テレビの方は朝から民放のどの局も花盛りである。中京テレビは5.20「ズームインSUPER酒井法子容疑者を逮捕逃亡6日間で出頭の謎清純派女優の異変検証」メ~テレ6.00「どですか!芸能界に衝撃・・・夫婦で覚せい剤の酒井容疑者」といった具合である。
皮肉なことに私はこの事件報道によって、初めて酒井法子さんを知った次第である。しかし、この過熱報道には抗議したい。息子さんや弟さんのプライバシーまで侵し、興味本位で洗いざらい報道しようとする新聞テレビの姿勢は限りなく週刊誌に近づいている。いったい何を伝えようとしているのか。本当に伝えたいものがあるのか。明日はもう、ケロッと忘れているのではないか。
中京テレビの「ミヤネ屋」は、「アイドルー女優ーママドル」と歩んできた酒井法子の経歴を、
80年代”のりピーの時代”
 84年14歳で上京 86年ドラマデビュー 87年歌手デビュー
90年代国際的人気女優
 92年台湾進出 93年「ひとつ屋根の下」 95年「星の金貨」主演 「碧いうさぎ」紅白出場
とまとめていた。これを見る限り彼女はまさに芸能界におけるサクセス物語の主人公である。だがしかし、今回の事件報道で彼女は芸能界からはもちろん、社会から葬られることであろう。マスコミによって作り上げられ、マスコミによって消される彼女の人生に同情を禁じ得ない。
それにしても、彼女に人としての生き方を説く人はいなかったのか。利用することしか考えない人ばかりだったのか。また、彼女が日本の芸能の歴史を少しでも学んでおれば、こんなことにはならなかったろうにと思うと、残念である。
のりピーよ、今からは自分との戦いである。負けるな、自分に、マスコミに、社会に。

「地デジ化」とは

2009-08-05 13:28:58 | Weblog
先日、雨の降る中「総務省による説明会」を聞きに、近くの福祉会館に出かけた。最近地デジという言葉をよく耳にするし、昨年テレビを買い換えるとき地デジ対応テレビにしたが、実際のところ何がどうなるか全然分かっていなかったからである。
ビデオテープをスクリーンに映しての説明は、わかりやすかった。なぜ地デジ化が必要なのか、それをやるとどんなメリットがあるのか、そのために私たちはどうすればいいのかなど、この問題の全体が分かったような気がした。
しかし、「今のまま(アナログ放送)でいい」と言う声には全く答えていなかった。2001年の電波法改正により20011年7月24日までにアナログ放送は終了するということをもとに、ひたすら地デジの良さを宣伝しているような印象を受けた。会場で貰ったパンフレットにも「ハイビジョンの高画質と高音質が楽しめます!」「いつでも、ニュースや天気予報などの情報が見られます!「クイズやアンケートなどの双方向サービスが可能になります!」等々いいことずくめのように書いてある。しかし、これらのことがどれだけ必要なのか、疑問である。
そして、最大の問題は費用である。今後もテレビが見たければ、テレビを買い換えるか、今のテレビにチュウナーを付けるか、ケーブルテレビにするかを選択せよ、と迫られているようなものであるが、その費用について、総務省知らんぷりを決め込んでいる。会場では説明がなかったし、パンフレットでは後の方で小さく触れているだけである。
総務省のやり方は、「明日から左側通行にします。左ハンドルの車は自分で買っておけ」というようなものである。テレビを買い換えるにしても、チューナー付けるにしても、、それらはとても「定額給付金」では間に合いそうもない額である。貧乏人はテレビを見んでもよろしい」ということであろうか。こういうところに税金を投入して貰いたいものだ。