『生協の白石さん』

本屋に行くと、必ず平積みになっている「生協の白石さん」。
東京農工大の生協員、白石さんが学生たちの生協への要望カードに対して、気のきいた返事を返し、それを学生がブログで公開。そして人気に火がついた、との事であるらしい。

少なくともはっきり言えることは、買うほどの本ではないということである。
しかし人気になるだけあって、返答の切り返しはセンスがあることは認めざるをえないだろう。人気が出たと言う理由も納得がいく。
「牛を置いてください」に対する返事が個人的にはベスト。僕だったら、絶対普通に返す。オチのついた返答なんて絶対書けっこない。
しかし毎回白石さんも大変だなと思う。「豆？」みたいにイラッて来るネタにも、何とか頑張って返す白石さんの苦悩が文面からにじみ出てくるようだった。

だけど、白石さんにとって本当に大変なのはこの後ではないだろうか。
こんな風にベストセラーになると、次はどんなうまい返答を返してくれるのだろうと、みんなが期待して見てしまうと思う。それってすごいプレッシャーじゃないだろうか。そんなプレッシャーが一生協員を苦しめないだろうかと、とっても大きなお世話な心配をしてしまう。

評価：★★★（満点は★★★★★）