私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

「甘い人生」

2006-02-25 23:20:11 | 映画(あ行)


2005年作品。冷徹な男が一人の女に出会った事から人間的な情が芽生え、それによって人生の歯車が狂っていく様を描く。
監督は「箪笥」のキム・ジウン。
韓国の人気スター、イ・ビョンホン。


ストーリー自体は極めてチープでありふれている。実際、前半くらいまでは何てことも無い、むしろ退屈な話だなと思いながら、僕は観ていた。

しかし中盤辺り、半殺しにあって土の中に埋められていた主人公が地面から出てくるシーンを見て、僕は考えを変えた。
はっきり言ってこの時のシーンは爆笑物であった。お前はゾンビかと心の中で何度叫んだことだろう。

そう、これはB級映画なのだ。むしろ話なんかチープで当然。逆にシーンに出てくる何気ないアホくささをこそ、笑う映画なのである。実際、車を使って塀をぶち破るなんて、B級映画以外のどこでやるというのだろう。
そういう訳で後半は楽しく観る事ができた。特に主人公の不死身っぷりはツボである。アホすぎて、突っ込みがいがありまくりだ。

世間一般的に見るなら、ダメダメな作品と思うが、個人的にはそれなりに満足している。

ところでラスト。叶わぬ夢について語った後、シャドウボクシングしているビョンホンが映るシーンがある。
これを観て、ひょっとしてあの壮絶な銃撃戦による死は夢落ち(つまりは主人公がシャドウボクシングをする前に頭の中で描いた願望)では無いかと思ったのだが、どうだろう。考えすぎかな。

評価:★★★(満点は★★★★★)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ブレイキング・ニュース」 | トップ | 『田園交響楽』 ジッド »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画(あ行)」カテゴリの最新記事