愛しきものたち

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大津市志賀里 見世の大仏(阿弥陀如来座像)

2007年11月18日 | 石仏:滋賀

滋賀県琵琶湖の起点と成っている浜大津依り比叡山麓の坂本まで走る京阪石坂線滋賀里駅から、山手に旧滋賀里の在所を越えて集落のはずれの林道を登り詰めて行くと、右手に小さなお堂が有るのが見えて来る。

この少しおくには天智天皇の創立した崇福寺跡もあり、この道は「志賀越」と呼ばれた峠道で、その昔近江から京都へ入る重要な街道であったようです。

石仏は、お堂の外にあって、お堂は礼拝堂のようで、この峠道を登ってくる人を迎える形で東面しています。

高さ3.8m幅2.2mの巨大な花崗岩に像高3.5mの定印阿弥陀如来を丸彫りに近い厚肉彫りにしていて、いわゆる坐像の丈六仏です。

穏やかな丸顔ははにかんだような笑みを浮かべており、観るものを温かくしてくれる。

石仏としてはかなり巨大なもので、これをほかの場所で囲うしてここまで運んできたとは到底思えない。

この地にはこのような巨石が、多いということなのかもしれない。

磨崖仏にも匹敵する大きさで、阿弥陀で在りながら髪の螺髪が在りません。

礼拝堂の正面の奉納額には弥勒仏と書かれ、昔から弥勒として信仰され、見世(みせ)の大仏(おおぼとけ)と呼ばれ信仰されてきたようです。

典型的な定朝様式表現から鎌倉期の像立だといわれています。

撮影2006.12.10

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