癒しの泉

もともとは映画好き、最近は舞台好き(特に宝塚♪)の趣味ブログ★宝塚の中では宙組の真風涼帆さんにハマってます!

これ以上ないキャスト!宙組FLYING SAPA 初見感想②

2020-08-15 12:13:41 | 宙組

梅芸千秋楽から4日経ちますが、まだまだサパのことばかり考えています。。

しばらく抜け出せそうにありません。。(^^;)


ではでは、前回に引き続き、FLYING SAPAの感想書いちゃいます!

ネタバレを含みますのでこれから見ようと思ってる方はご注意ください!

 

 

 

 

 


今回は主要キャストと登場人物の関係について!


いや~まず言いたいのが、今回のキャスト、すべての役がビタっ!とハマってましたね。

どの役もこの人じゃないと!っていう感じで、他の人だと考えられない!!

FLYING SAPAをアニメ化とかしても面白いだろうなぁって思ったんだけど、

絶対に、オバクはこんなんじゃない!!ってなりそうだなぁと(笑)

やっぱり今回のキャストだからこそできた作品なんじゃないかと思いました。


ではさっそくいってみよ~!

 

■オバク/サーシャ:真風涼帆

いや~もうね、、、見たかった真風っちがそこにいました。

一幕の気怠くて何も興味のない、他人の夢に入っては起きるを繰り返す世界に
うんざりしていて、コーヒーとニュースくらいしか気を休めるものがないという
あの抜け殻のような目に生気のない姿・・・

似合う!!とてつもなく似合う!!!

アンニュイで何を考えているのかわからない・・・空虚な感じの雰囲気がたまらなくカッコイイ。

そんでまた、衣装が似合うんだわ!

個人的に好きなのが(全体的に好みなんだけど)、兵士時代の白いフード付きのコート姿と、

なんといってもボロボロのニット姿!!!

なんなんですか、あの包容力は(☆o☆)

あの肩幅・・・どこからどう見ても男…あんな包容力、そんじゃそこらの男じゃ出せないって!

ほんで、あんな姿でイエレナとシーツの中で・・・(モゴモゴw)だったり、

ミレナを膝枕してあげたり、もうね・・・目がいくつあっても足りん!!!

配信で1回しか見れてないのがもどかしい。舞台で穴が開くほど見たい!!!

そして1幕の空虚な存在からミレナと関わることで

過去の記憶や自分のアイデンティティに興味を持ち探求していく。

この1幕から2幕にかけての心情の変化、

そして最後に訪れる自分自身の過去に触れての感情の爆発、見事に演じ切っていました。

画面上からでも総統01との対峙シーンでは心の叫びが伝わって震えました。

こんなに感情の内面を大爆発させる役は「日のあたる方へ」以来かなと思うんですが、

あの時からさらに磨きがかかって、内面の複雑な葛藤が表情に滲み出ているようで、

それを見ているだけで気づけばポロポロとこちらまで涙が流れました。

いや~この演技はぜひ生の舞台で味わいたいなぁ。(東京取れるか…それが問題だ。。)


あと、1幕から2幕にかけてのオバクの変化も好きなんですよ。

この作品、演出的には宝塚らしくないと言われてますが、

人間関係の描き方は実に宝塚らしいな~と個人的には思いました。

SFという世界設定だからこそ、余計に宝塚的な人間関係が際立つなと。

オバクとミレナの関係性っていわゆる「Boy Meets Girl」的なピュアな話だと思うわけです。

実際、オバクは精神的には「4歳児」なわけで、

そこで初めて出会う、自分を別の世界に連れて行ってくれるミレナに

困惑しながらも興味を持っていく過程が実にピュアで観ていて微笑ましかった。

後半の旅の途中で休憩しているときにオバクがミレナにネックレスで手品をするところなんか、

もうなんか、ピュアだな~って。

なんだろ、もうなんかジブリ作品を見ているときのような感情?

オバクが確実に情緒的な感情を手に入れていることが緻密に描かれていたと思います。

過去を知るイエレナやノアが出てくることで内面的には複雑になっていくけど、

でも他の人に過去こうだったと言われて過去の自分を知っても、

それを現実として生きていなければやっぱりどこか他人事のようになってしまうんだろうな。

過去のことを聞いても何も感じない、憎しみなんかの感情も生まれない、みたいな台詞があったけど、

過去を、記憶を消されるとはそういうことなんだ、とオバクの寂しさはやりきれないですけどね。

(だからこそイエレナの視点で見ると大変辛く切ないんだけども…)

2幕に実際に記憶を取り戻して、サーシャとしての記憶がよみがえりますが、

ここのサーシャがまたよかった!!!

なんで、こんなに好青年を演じるのがうまいんだー!!!

もうね、こういう真風っちの二面性のある演技がほんと好きなんですよね。

いや~もうウエクミ先生、わかってらっしゃる!

こんなにビタっとハマる役に出会えるって本当に奇跡みたいなことですよね。

真風っちはロミジュリの死もそうですけど、役に恵まれてるなぁと思います。

真風涼帆といえば…という役がちゃんとあるっていうのは本当にありがたいこと。

間違いなくこのオバクも代表的な役になったのではと感じます。

 

■ミレナ:星風まどか

総統01の娘で自己破壊願望があり、サパに連れていけという少女。

こういう何をしでかすかわからない女の子、まどかちゃんにピッタリでしたね。

少女と大人の女性の狭間にいる不安定な感じが実によくハマってました。

今回、ほとんど笑わないし、葛藤してたり苦しんだり、そういう場面が多かったけど、

元気系の演技よりこういう演技の方が私は好きかな。

ツンケンしてるけど、どこか不安そうで、オバクの膝にもたれかかる安心した表情が印象的だった。

ミレナは地球時代の記憶が消去されてるから、オバクよりも記憶を保持している時間は長いとは思うんだけど、

その分、ブコビッチから総統01に変わっていったその姿を誰よりも近くで見ていて、

その孤独さを理解しているのはミレナだけだったと思う。

だからこそどうにもできない自分が嫌で死にたくなったのかなと。

でも最後は、ブコビッチに対してもちゃんと答えを出せたゆえのあの行動だったのかなと。

今までは実験に従うだけだったのが、最後にアクションを起こした。

あれをできたのはやはりミレナしかいない。娘としても、後継者としても。

ミレナもこの物語中でちゃんと成長してましたね。

最初の自暴自棄な姿から最後の一人の女性としての姿への変化、素晴らしかった。

あと衣装もよくハマってた!

娘役のタンクトップ姿も新鮮だったし、

サパへ行く途中のあのフード付きのちょっと変わったサバイバル服(?)みたいなのがめっちゃハマってた!

今回、みんな衣装いいよね~

ああいう衣装がハマるとSF作品として違和感なく世界に入り込める!

 

■ノア:芹香斗亜

サパで暮らす精神科医で反政府組織の一員。オバク/サーシャの過去(反政府時代)を知る人物。

穏やかでサパを目指すときも全員必ず連れていく!と正義感溢れた人物。

サーシャのことを忘れられず、総統01に復讐することに執着しているイエレナを側で見守りずっと支えている。

この優しくてあったかい役のキキちゃん、良かった~

個人的にキキちゃんのこういう優しい役、好きなんですよね。

なんだろ、本来のキキちゃんの人の良さが滲み出てる気がして。

ノアは過去が一番不明で、なぜ反政府組織にいるのかも明かされてはいない。

推測ですが、やっぱり精神科医として人の精神と向き合ってきた身としては、

総統01の精神をコントロールするっていう考え方にどうしても賛同できないんだろうなと。

そういう意味では過去の回想には出てこないけど、サーシャのパパ、ロパートキンとも

近しい関係だったのかな?なんて妄想してしまいますね。

 

あと、反政府時代のサーシャとノアの関係性がどうしても気になるので、

ここだけスピンオフで作ってくれないかな~なんて!(絶対無理そうですが)

舞台化しなくても脚本だけでもいいので!ウエクミ先生お願いっ!

絶対、サーシャとノアって名コンビだったと思うんですよ…(すでに脳内妄想w)


それに個人的にイエレナの側にノアがいてくれてよかった…と心から思いました。

じゃないと、イエレナが辛すぎるよ…(ToT)

 

■イエレナ:夢白あや


いやー今回一番感情移入してしまったイエレナちゃん。

サーシャと過去、恋人関係にあり婚約目前だった時に悲劇が起こる。

その後、水星についてからは反政府組織としてサーシャやノアたちと活動するが、

サーシャが捕まり記憶が漂白されてからは、サーシャを探すとともに総統01の命を狙っている。

夢白ちゃん、本当に役を生きてましたね。

噛みつきそうなほど鋭くて全てを拒絶して復讐に生きるその姿・・・

また細いのが痛々しくて切なくて…

オバクが自分の過去を知るためにイエレナと寝るわけですが、

オバクからすると何の感情もなく単純に手段として寝てるだけなんだけど、

イエレナにとってはこれで少しでも思い出してくれれば…

って微かな望みにかけてたんだろうなぁ…と想像するだけでも涙が出そう。

でもその後も自分のことを思い出す気配は全くないわけで…

どうにもできなくてそうなった原因の総統01を恨むことしかできない・・・

うー辛すぎる。。。

イエレナは過去を背負って生きるとは?っていうことの象徴的存在だと思うんです。

過去を背負って生きるってこんなに辛いんだよ?

それでもこの方がいいの?って問いかけている気がする。

一見、オバクは記憶を消されてる分、楽なのかもしれない…

でもそれはそれで空虚で自分がわからなくて、何とも言えない寂しさがある…

イエレナとオバクは対比的な存在だなぁと思いました。

こんなに辛い思いをしているイエレナですが、

最後はずっと側で見守ってくれたノアと一緒になって子供もできる。

本当に良かった…

過去は確かに辛い、

でも捕らわれるのではなく前を向いていくとまた別の「希望」があるよ…というメッセージかもしれない。

 


そうそう、FLYING SAPAの終わり方について色々と議論の余地があるようです。

個人的な解釈としては、総統01をミレナが殺して一旦、決着はつきましたが、

オバクの中ではポルンカの違いを作らずある意味平和な管理社会と、

地球時代のまた争いが起こるかもしれない、けど違いを認めて生きる民主主義の社会と、

どちらが良いのか最終的な結論は出ていないのかなと思いました。

だからこそ、第三の道、水星を出るという決断をしたのかなと。

それが本当に彼らが言うように「希望」のある手段なのかは誰にもわからない。

現代を生きる私たちからすると無謀にも見える。

ただ、それを選ぶ「自由」があるということ自体が「希望」なんじゃないか、と私は理解しました。

まだ1回しか見てないから、もう1回見たらまたいろいろ気づくことがあるかも?

ミレナはミンナと融合した後、どうなったのかも気になるところですが、

ナレーションで「人類はミンナから解放された」とあったので、

てっきりミレナもミンナと融合したけど、そのあと分離されたのかなと単純に思いました。
(ただ、融合する技術はあっても人格を分離する技術もブコビッチが開発していたかは謎だ…)

そういう部分を脳内妄想して楽しむのもまたSFの楽しみの一つですね☆

 


ということで、長くなりましたので、

次回はその他のキャストについて書きたいと思います!

しばらくはサパの世界から抜け出せないな・・・

 

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