platea/プラテア

『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

1952年・雨に唄えば・テネシーワルツ・そして・・・

2006-05-30 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 『雨に唄えば』が発表された1952年、日本では14才の小さな女の子が「テネシー・ワルツ」でデビューしました。
 この年には、サンフランシスコ平和条約によりGHQの日本支配が終わり、「豊か」とは言えなくても、蔵前国技館が新装開館し華やかな相撲のぼりが復活したり、競馬のためにアメリカからサラブレッドが輸入されたりと、人々の暮らしに娯楽が戻ってきたようです。手塚治虫の「鉄腕アトム」の連載も開始されています。
 終戦の1945年生まれの子どもが小学校に入学したわけですが、前年比マイナス27万人の154万人、当時としては「激減」ということで報じられています。でもこれ、今の110万人強よりも多いのですよね・・・。現代日本の「少子化」を実感したりもしました。
 その一方で、戦没者遺族が政府の援助に不満を示し、官邸前で座り込みをしたり、また、フィリピン戦争未亡人連盟が、日本から戦争孤児に対し贈られた玩具の受け取りを拒否するなど、生々しい戦争の傷跡の見える時期でもあったようです。
 
 時々引っ張り出させていただいている淀川長治さんは、終戦して3日め、自宅付近でアメリカ兵のトラックが停まり、兵士達が話しているのを聞いて「胸ドキドキ」したそうです。「・・・もうアメリカ映画そのまま。戦争でアメリカ映画を見られなかった私。アメリカ映画に飢えきっていた私。」
 戦前に見たアメリカ映画を、密かな夢のように抱いていた人は他にもきっとたくさんいたことでしょう。「敵国だった」という事実とは切り離された次元で、生き生きとしたアメリカ文化への憧れは、戦後、日本中に広がっていったといいます。江利チエミというまだあどけなさの残る女の子が、少し不似合いなくらいに艶やかな声で歌う「テネシー・ワルツ」には、戦争の傷跡を癒し、未来を信じさせるような生命力があったのかもしれません。
 
 昨日亡くなられた岡田真澄さんは、この年有楽町に開場した日劇ミュージックホールが初舞台だったそうです。出演予定だった『グランドホテル』を降板され、回復につとめておられるとのことでしたが・・・。どこか空しかったり危機感のある現代の豊かさとは異質な、往時の華やかさをたたえた方がまた一人、人生の幕をおろされました。でもいつかまた幕の向こうに、お姿を見る事があるかもしれませんね。島田歌穂さんの歌声に、江利チエミさんの姿を見たように。  

『テネシー・ワルツ』愛知・追加公演と長崎公演開演時刻訂正のお知らせ

2006-05-28 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 いつもお世話になっている神崎順さんの公式サイト"Jewel"管理人ぼの様より『テネシー・ワルツ~江利チエミ物語~』愛知厚生年金会館での追加公演のお知らせをいただきました。
 9月4日(月) 開演時間 16:00
 また、公演日程詳細のページで、長崎公演開演時刻に誤りがありました。正しくは18:30です。深くお詫び申し上げます。
 
 ・・・実は、この間違いもぼのさんに教えていただいて気付きました。お世話になってばかりでもう何と言ってよいのやら。いつも情報満載のあの素敵なサイトを運営されているだけでなく、神崎順さんの雰囲気にぴったりの綺麗で楽しい公演チラシも製作されていて、本当に頭が下がります。『テネシー・ワルツ』での共演、楽しみにしています。

『雨に唄えば』のドナルド・オコナー

2006-05-26 | ダンスファンの独り言
 2004年1月1日から施行された映画の著作権保護期間延長(50年から70年に)をかわすように、52年作品の『雨に唄えば』は今やパブリック・ドメイン、皆のものになりました。DVDがわずか500円(それを日本橋で340円で入手)、嬉しいですね~。
 この作品は、ジーン・ケリーの代表作としてあまりにも有名ですが、共演のドナルド・オコナーの「客を笑わせろ"Mak'em Laugh"」がまた素晴らしいんです! 映画スタジオの、ソファがおいてあるセットで、バナナの皮で転ぶふりをダンスにしたり、たてかけてある木材や書き割りを使ってバク転したり(もちろんオチ付)、パンヤでつくった人形を使ってドタバタを演じたり、わずか3分間ほどなのですが彼の動きを見ているだけで驚いたり笑ったり、好きなように操られてしまいます。
 思えば『おどろんぱ!』で初めて「シンクロナイズド・リビング」を見たときは、ソファのセットに「えええっ! 青山さんがドナルド・オコナーに挑戦?」と、それが出来る人なだけに一瞬めちゃめちゃに期待してしまいました。確かにオコナーも床を使った動きはするんですけどね~。
 『うたっておどろんぱ! プラス』、5分に「なってしまった」ということはさておいて、昨年度の三忍者ばかり引っ張り出すのではなくて「プラス」らしいチャレンジを見せてほしいです。とりあえずは「おどろんマイム劇場 アップグレードVer.」なんてどうでしょう。
 『おどろんぱ』のDVDがお気に入りのよい子のみんなにもぜひこの『雨に唄えば』のドナルド・オコナーのダンスを見せてあげてください。爆笑すること間違いなしです。もちろんジーン・ケリーの夢のようなダンスも見られて500円! この機会に是非!!(テレビショッピング調) 

江利チエミファンとしての小林秀雄

2006-05-24 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 自分の要領を得ない文に辟易して、今日は安易に文筆家の力をお借りします。小林秀雄が江利チエミさんのファンだったということで、新聞社の人に「何故ファンなのか書けと」依頼されて書いた「江利チエミの聲(こえ)」という短い文章をみつけました。読んでいると自分が「何故青山航士のファンなのか」もよく分るような気がするのでご紹介します。(原文の旧い漢字は現代表記にしてあります)
 
 新聞社の依頼に「それは無理な話で、ファンはファンであってたくさんだと思ふのだが」といいつつ、「一番感心しているのは、言葉の発音の正確」で、その正確な発音で正確な旋律が流れ出すのが、聞いていて気持ちがいい、とのこと。確かにチエミさんの発音は、決してキンキンした感じはしないのに、声がしゃきっと立ち上がっているような印象です。なるほど。
 そして歌を絵にたとえて「節回しは色で、歌詞はデッサン」のようなものとして、「デッサンの拙さを色でごまかしている画家が多いやうに、歌詞の発音の曖昧を、節回しでごまかす歌手が実に多い。[略]余り正確に言葉を発音すると、歌の魅力を損なふと信じ込んでいるのではないかとさへ思はれる」

 これ、節回し=振付、歌詞の発音=技術って置き換えると、そのままダンス界にもあてはまるような・・・。そして青山さんのダンスが「見ていて気持ちがいい」理由ってこれだ、という気がします。例えばコンテンポラリー、と呼ばれているもののなかには、踊り手の思い入れだけで「新しい」振付として見せ、それをマスコミが面白がって取上げる、というようなことがままあります。
 青山さんが「おちばであそぼ」や「どうぶつケチャ」で回転の軸を倒す動きを見せるときは、そのあとに嘘の様に静かなポーズや大きな跳躍(しかも後方に)が綺麗に続きますが、「なんちゃってコンテンポラリー」だと、軸を外した動きのあと止まり切れず、どうかするとステップと称してよろけてたりするのです(本人としてはそういう「振付」なのでしょうが)。
 バレエ団、特定のカンパニーなどに属していない青山さんのファンは、皆さん言われるように今まで舞台やダンスに接する機会がなかったかもしれません。でも、それまで特にダンスに興味のなかった人「だからこそ」、マスコミに毒されたり広告に惑わされることもなく、青山さんの発音=技術の明瞭さを「気持ちよく」うけとめるんだな、と改めて思います。小林秀雄も特にジャズファンだったとか舞台好きだったというのではないようで、「無精者だから聞きに出向いた事はないが、テレビでは、よく聞くし、レコードも持っている」のだそうです。江利チエミさん、きっとこの文章を読んで喜ばれたでしょうね。
 
 「語るやうに歌へといふ教へは古くからあるさうだが名人でなければ、なかなか出来ないものらしい。」
 語るように踊れ・・・やっぱり青山さんのダンスを思い出します~。小林秀雄、かなりの江利チエミファンだったに違いありません。

エル・クンバンチェロ「云々」の中身

2006-05-23 | 表現者 青山航士
 「1秒の間に」にあゆあゆさんからコメントと励ましの言葉を頂き(いつも有難う~)、図に乗った私は『テネシー・ワルツ』再演のこの機に、「エル・クンバンチェロ」の出の回転ジャンプについて「云々」の中身も書いてみることにしました。そうなの、まだあるのよ・・・。懺悔コーナーみたいですみません。
 「ジュッテ・アントルラセ」が『ビューティフル・ゲーム』で出てきたし、動画で見られるサイトもご紹介できたので、これも皆さんのお目汚しに、と思いました。私のつたない文で、というのが申し訳ないけれど、本当に青山さんが観客に見せてくれているものって、「ぎっしり」なんです。回転ジャンプは、「初動を取ってから着地してポーズまで」が1秒におさまる一瞬の技ですが、青山さんのそれは命そのものの輝きのように、目の前でフラッシュがたかれたように、時間と記憶の軸を良い意味で歪めてくれるような感じがします(私の場合ゆがみすぎなんですけど・・・)。では、お付き合いください
 
 ≪・・・そしてさらに、回転中に両脚をのばし着地がアラベスクだと「ドゥーブル・ジュッテ・アントルラセ」と呼ばれているものになります。『ドン・キホーテ』の男性舞踊手のソロで披露される事が増えてきたダイナミックな超難技で、跳躍としてはこれが近かったと思います。シアター・アプルというコンパクトな劇場でこんな大きな跳躍が披露されたのは初めてではないでしょうか。ただ、「エル・クンバンチェロ」は、いかにもクラシックな感じのするアラベスクで降りるような曲ではなく、この公演での着地は膝をまげて降りておられたと記憶(・・・たぶん)しています。
こうして曲想などさまざまの条件にあわせてどこか工夫され、技術を複合されているので、青山さんの技を「あれは〇〇です」と私の知っている範囲で断定するのは難しいのです。
 実際にモダンの作品を見ていると、時々、曲想に関係なくビシッ!と正統派クラシックの技が披露され、その舞踊手に技術があるのはよくわかっても、一気に舞台への視線が冷めてしまうことがあります。その点、青山さんは常に曲とタイトな形で技を織り込むので、「曲から浮いている」のを感じた事がありません。この「エル・クンバンチェロ」の出は、そのとき・その場所の条件下で最高レベルのものを見せてくれる、表現者としての観客への誠実さをも感じた1秒でした。≫

 う~ん、でもご本人が読んだら「違います」とおっしゃるような気もするなあ。青山さんのダンスを初めて見たとき、とにかく「ええ???」というか、厳格に創りあげられたバレエの技術が、まるで生まれたばかりのもののように自由に、命にあふれて見えて衝撃でした。これだけ書いといて言うのもどうかと思うけど、青山さんをクラシックの枠組みで語ることの空しさそれ自体が、なによりも青山さんの「新しさ」「個性」を語っていると思うのですよね~。

 とはいえ青山さんのダンスをバレエ抜きで語ることもまた難しく、その身体の隅々にまで、鍛錬の後が克明に刻み付けられています。バレエって非日常的な動きですし、技の名前も長ったらしいフランス語でなにかととっつきにくい感じがするのですが、青山さんはその形をなめらかに現代に融合させて、スニーカーをはいて軽やかにも、足袋をはいて武術的な美としても、裸足でラテンの熱情の爆発としても踊って見せる事が出来る、本当に稀な存在だと思います。様々の異文化を、追い立てられるようにして取り込んできた東京で、21世紀の東京独自の魅力・美というものが生成されているなら、その中に青山航士という舞踊手がいることは確実です。 

大きな痛みの中で

2006-05-22 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 『テネシー・ワルツ~江利チエミ物語~』では、当時のきらびやかなステージと共に江利チエミさんの一人の女性としての足取りも描き出されます。結婚し、大スターでありながら愛する人の妻としての暮らしを大切にして生きる彼女に子どもが出来るのですが、妊娠中毒症のため中絶せざるをえなくなります。
 この作品や、ファンサイトを通じて知る、チエミさんの精一杯の人生に「あのとき、ああでなかったら」と思う瞬間があるとすれば、この一件だったような気がします。作品中にも母親代わりであった清川虹子さん(弓恵子さん)がそう語るくだりがあったと思います(記憶違いでしたらすみません)。
 個人的な事でステージ上の人を語るのはあまり好きではないのですが、わが子として生まれてくるはずの命が、努力の及ばないところで自分の手をすり抜ける、またその決断を自ら下す辛さは言葉には表しきれないものだったろうと思います。異父姉の裏切りや愛する夫との別れを経ても、ますます多くの人々に夢を描いて魅せたチエミさんの強靭さは、何よりも辛い想いをした心が稀有の才能と結びついて生んだものかもしれません。
 
 いま産婦人科を志望する医学生が少ない事がマスコミでよく取上げられていますが、ただ「勤務が時間的にハードだから」ということだけではなく、生か死か、という判断を下さなくてはならない現場に、年若いインターン生が精神的に参ってしまうのだそうです。
 昨年の『テネシー・ワルツ』では、青山さんがその判断を下し、告げる医師の役を演じておられました。優しい声質で、でも命を預かる者として決然としていなければならない、短いけれど、この物語の分岐点となるような大切なシーンでしたね。そのとき、「芸能界で生きていく」という形としても、精神的な意味でも、21世紀にも愛され語り継がれる歌手が、大きな痛みの中で生まれたような気がします。
 
 
 昨日、so-net時代からの閲覧数が90000pvを超えました。また、幾つかの登録制検索サイトなどにどなたか登録・推薦していただき、本当に有難うございます。この場を借りて心よりお礼申し上げます。青山航士さんという新しい時代にふさわしい表現者を皆さんに知ってもらいたい、という想いに共感していただいて、とても嬉しいです。これからもどうぞ宜しくお願いします。
 

『うたっておどろんぱ! プラス』だからいっしょに?

2006-05-21 | うたっておどろんぱ!プラス
 冒頭、ヨン様な森川さんとおどる君のやりとり大受けでした。こういうの大好きです
 「三忍者」は影の回で、いいものは再放送でも嫌にならないな、と思ってみていたのですが、メインの「だからいっしょに」は・・・う~ん、「だから」と言われても振付があまりにも全員「いっしょ」すぎてこのメンバーにはもったいない感じでした。歌に置き換えたら5人でユニゾンで歌っているようなものだし、5人の位置も殆ど変化せず、しかも正面の鏡でも意識しているんじゃないかと思えるような動きが多いので、なんだか拡がりが感じられず,スタジオが狭くなったような気までします。
 「三忍者」が三人の異なる動きで次々と和音を作るように振付けられているので余計にそう思うのかもしれません。「だからいっしょに」⇒「ヨン様」⇒「三忍者」の順なら余り気にならないのかしら。
 それはそうと、やっぱりイントロ部分の青山さんの動きなんか全身音楽、という感じで素敵ですね~。ラスト近くでは踊っているところのアップまで。固定ポジションならではのサービスショット、カメラさん有難うございました。ただ・・・やっぱり画面からはみ出るようにしてバシバシ踊っている全身映像が一番いいなあ。「幼児番組」の暴走篇、お待ちしています。

まるでジンジャーのように

2006-05-18 | ビューティフル・ゲーム
 『テネシー・ワルツ』への青山さんの出演予定がわかったため、ここに書くのを少し遅らせましたが、元IRA幹部のスパイ殺害事件に続き、わずか15才のカトリックの少年マイケル・マッカイルヴィーン君がピザを買いに外出した際に、やはり10代のプロテスタントの少年達に暴行され亡くなるという事件が、5月8日、アイルランドのバリミーナで起きてしまいました。
 『ビューティフル・ゲーム』のジンジャーと同様、何も政治的な活動はしていないのに、ただ「カトリックである」ということだけで暴行の対象にされたのです。
 葬儀では遺族の希望により、フットボールチームのセルティック(カトリック)とレンジャーズ(プロテスタント)のユニフォームを着た少年達が力を合わせて彼の棺を運びました。作品中「決勝戦」のシーンで私たちが目にしたような、グリーンとブルーのユニフォームです。1000人以上の参列者があり、町全体がこの少年の死を悼んでいたということですが、残念なことに参列者の車への投石もあったそうです。

BBCニュース
 
 マッカイルヴィーン君のお父さんは、「もしも息子の死がバリミーナの町の新しい未来像を導く事が出来たら、彼の死は無駄ではない」と話されたそうです。
 青山航士さんも『ビューティフル・ゲーム』公演パンフレットの出演者コメント欄で、自分たちが演じ伝えることで犠牲になった人たちの救いになれば、と語っておられますが、亡くなられた方たちが語りかけていることに耳を傾けていれば、今は出口のない不幸のように思えても、何かしら未来を築く事ができるのではないかと私も思います。投石をしたという人の心が、どこかでそんな想いと出会うことを願わずにはいられません。
 

『テネシー・ワルツ ~江利チエミ物語~』神戸・大阪公演チケット発売日

2006-05-17 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
神戸9月6~8日・大阪9月9日公演チケット一般発売日は6月17日(土)です。
また、イープラスでプレオーダーもあります。

受付期間:5月27日 12:00~ 6月7日 18:00
トップページの検索バーに「テネシー・ワルツ」と入力すると表示されます。
また、プレオーダー分はセブン・イレブンで引き取り出来ないようです。申し込み=購入ではなく結果を見てキャンセルできますが、事前に無料の会員登録が必要です。

『テネシー・ワルツ~江利チエミ物語~』チケット受付開始

2006-05-16 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 神戸公演に続いて、ほかのいくつかの公演についても受付が開始されます。
青山航士さんは現時点で出演予定ですが、公演日までに急な変更があった場合、私は知る事が出来ませんのでその点をご了承の上お読みください。
 またプレリザーブ、プレオーダーに関しては発券前に座席の位置確認ができない場合があります。開催会場のチケット販売窓口は座席表を見ながら買えることがよくありますので、ご面倒でなければ販売方法を問い合わせの上、発売日に直接行くのもいいかもしれません。

ぴあ(電子チケットサービス210円要)
埼玉・千葉・神奈川公演(以上ぴあコード369-783)
  プレリザーブ受付 5月19日18:00~5月26日9:00
  当落発表は26日、別チャージ340円、コンビニ発券には105円要

埼玉・千葉・神奈川また長崎公演(ぴあコード369-468) 一般発売5月27日(土)

イープラス
埼玉公演プレオーダー受付 5月20日12:00~5月23日18:00
  別途プレオーダーサービス料500円
  受け取り:送料600円か、セブン・イレブン引き取り350円+発券手数料105円要

埼玉・千葉・神奈川公演 一般発売5月27日(土)
  公演検索では「テネシー・ワルツ」と「・」を入れないと表示されません~

楽天チケット
長崎・埼玉公演 5月27日(土)より発売開始
  別途配送手数料960円 またはLoppi端末利用360円

また、8月19日・20日の東京公演に関しては明治座にて
  7月1日(土)電話・インターネット予約開始
  7月4日(火)窓口発売開始
の予定だそうです。

なお、8月23日の町田市民文化ホール公演のチケットはすでに発売されています。 

動画でバレエのステップを・・・

2006-05-14 | ダンスファンの独り言
 『テネシーワルツ ~江利チエミ物語~』への青山さんの出演予定も確認でき、一息ついたところで、バレエのステップをひとつずつ動画で見られるサイトのご紹介です。「子ども、親、そして教師のため」(PTAっぽい?)ということで、基本的なものが中心ですが、私なんかの説明を読むより何十倍もよくわかります。

ペンシルヴァニア・バレエWEB SITE

 トップページ上部のインデックス右から3つ目の"Outreach&Education"から"For Kids, Parents & Teachers"、さらに"Ballet Steps"をクリックします。Windows Media PlayerかQuick Time Playerで見ることができます。

一覧表は上から            ※( )内はplatea注
5つの腕のポジション(ポール・ド・ブラ)/グラン・アレグロ/5つの足のポジション/プティ・アレグロ/アダージョ/ピルエット/ブレ/ピルエット・アン・ポワント/センター・タンデュ(これはファイルが削除されたようです)/プリエ/デガジェ/ロン・ド・ジャンブ/エシャッペ/ロン・ド・ジャンブ・アン・レール/フォンデュ/アントルシャ・シス/フェッテ/タンデュ/フラッペ/トゥール・アン・レール/グラン・バットマン(これもファイルが削除済みのよう)/トゥール・ジュッテ(これは別名ジュッテ・アントルラセ、私が「決勝戦」のシーンで忘れられない云々のたまっていたもの)/グラン・ジュッテ/ターンズ・イン・セカンド(ビデオを見る限りピルエット・ア・ラ・スゴンドと同じ、英語読みしているだけかな・・・なぜかQuick Timeでは見られませんでした)

 カタカナばかりで読みにくさMAXですが、どう見ても私たちの日常からかけ離れた、こうした厳格な「型」を、青山さんがいかに生き生きと現代という時間に融合させているか改めて思い知りましたので、皆さんにも見ていただきたいなと思いました。「ダンスダンスダンシング」でほんの少しだけバーレッスンシーンがありましたが、青山さんのレッスン、見てみたいですよね~。

『テネシーワルツ ~江利チエミ物語~』再演日程詳細

2006-05-12 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 『テネシーワルツ~江利チエミ物語~』の公演日程は以下の通りです。チケット発売日は会場によって違い、また団体扱いの券がかなり出るような気がしますので、各会場で確認されるか、地元の情報誌などチェックされることをお勧めします

東京公演 会場:明治座
8月19日(土)13:00/17:30開演
8月20日(日)11:00/16:00開演   A席8,500円、B席4,000円(税込)

東京公演 会場:町田市文化ホール
8月23日(水)18:30開演         全席指定4,500円(税込)

埼玉公演 会場:彩の国さいたま芸術劇場
8月26日(土)18:00開演         全席指定8,500円(税込)

千葉公演 会場:習志野文化ホール
8月29日(火)18:00開演         全席指定8,500円(税込)

神奈川公演 会場:関内ホール
8月30日(水)18:00開演
8月31日(木)12:30/16:30開演    全席指定8,500円(税込)

静岡公演 会場:浜松教育文化会館(はまホール)
9月2日(土)18:00開演          全席指定7,500円(税込)

愛知公演 会場:愛知厚生年金会館
9月4日(月)16:00
9月5日(火)12:00/16:00開演     全席指定7,500円(税込)

兵庫公演 会場:新神戸オリエンタル劇場
9月6日(水)18:00開演
9月7日(木)12:00/16:00
9月8日(金)12:00/16:00       全席指定7,500円(税込)

大阪公演 会場:イオン化粧品 シアターBRAVA!
9月9日(土)18:00開演          全席指定7,500円

熊本公演 会場:熊本県立劇場 演劇ホール
9月16日(土)16:00開演       S席8,500円、A席7,000円(税込)

宮崎公演 会場:宮崎市民文化ホール
9月17日(日)17:00開演       S席8,500円、A席6,500円(税込)

長崎公演 会場:長崎ブリックホール
9月18日(月・祝)18:30開演     S席7,000円、A席6,000円(税込)

福岡公演 会場:メルパルクホール FUKUOKA
9月19日(火)18:30開演       S席8,500円、A席6,500円(税込)

大分公演 会場:大分文化会館 (大分市Web Siteの上部インデックス「施設ガイド」⇒「文化施設」⇒「大分文化会館」でご覧下さい)
9月20日(水)16:30開演       S席8,500円、A席6,500円(税込)

青山航士さん『テネシーワルツ』出演予定です

2006-05-12 | テネシーワルツ ~江利チエミ物語~
 さきほど株式会社アイエス様に電話で問い合わせたところ、青山さんは今回の再演に出演予定、ということです。嬉しいですね。西日本の青山ファンは待望の9月となりそうです。東日本の方、次の機会がありますよう、陰ながら強く願っています。
 いま時間がありませんので、とりいそぎお知らせのみにて失礼します

進化する身体が纏うもの

2006-05-12 | 表現者 青山航士
 「今日もテレビでバレエ!」に頂いたあゆあゆさんのコメント、とても面白いので是非皆さんも読んでください。青山さんを見ていると、今まで言葉にならなかったもの、でも心の奥底にあったもの、がパッと出てくる事があります。あゆあゆさん、そんな状態だったのかな? 皆さんもそういうこと、ありませんか。以下はそのレスですが・・・こっちは乱文です、すみません。


 どんなにお金持ちだろうと、ちいさな動物だろうと生まれてくるときには身一つ、長い生命の歴史の中では、何かを「纏う」ことなんて、一瞬のようなわずかな時間しか刻んでいないことになると思います。でも、なかには体の色や形態が変化する動物がいる、というのでBBCが制作した自然の変色・変態(としかいいようが・・・)に関するドキュメンタリーを見たことがあります。
 科学者が何人も出てああだこうだと2時間近く説明していたのですが、彼らが最後に行き着いた結論はなんと、そうした生き残るための「進化」の原動力となるのは、「そうなりたいと強く願うこと」というものでした。さんざん科学的データを引っ張り出した末の、あまりにも非科学的なオチに衝撃をうけましたが、でもこれは、ダンスに置き換えると、すごくよくわかります。
 とても同じ人間とは思えないような技を実現しているダンサーの筋肉・腱・関節・靭帯等々の働きは、たとえばダンサーがタイツ一枚で踊っていても「兵士」に見えたり、「水」に見えたり、はてはもっと抽象的に「音楽」に見えたりもします。私にとってダンサーは、そんな研ぎ澄まされた身体組織を包む「皮膚」が何よりも美しく変幻自在なテクスチャーだということをひしひしと感じさせてくれる存在です。衣装を「余計なもの」と思ってしまうくらいに・・・
 ただ、誰も彼もがダンサーのようにストイックに自分を追い詰めて「こうなりたい」という願いを体現できるわけではないですよね。選ばれた存在であり、努力を重ねる彼らだからこそ、生まれ持った「纏うもの」を幾重にも、まるで布を織り成すように展開する事が出来るのだと思います。そこで人間は、保温や皮膚の保護のためだけでなく、何か他のものを「纏う」ことで、ある程度「なりたい姿」になろうとしたということなのかもしれません。
 歌舞伎が男性だけで、しかも年配の役者が10代の姫の役を演じることも多い演劇だということと、あの工夫の凝らされた荘重な衣装は切っても切れない関係にあると思います。もちろんそこにあるのは「芸の力」を最重要とする姿勢ですが、年老いた男性俳優が若い女性を演じるのは、バレエの生まれた西洋ではまず考えられないそうです。歌舞伎役者が纏う衣装/皮膚がくるんでいるのは、芸を磨いて蓄積された歳月なのかもしれません。
 私が青山さんという表現者から眼が離せないのは、その両極の「纏うもの」を、一つは鍛錬の末に得たものとして、一つはその血の中に横たわるものとして持っている存在だからかもしれません。皮膚が衰える頃、西洋のダンサーを舞台から下ろす「歳月」ですが、『ウエストサイドストーリー』から『ビューティフルゲーム』まで、一連の舞台で目にした、尽きることのない集中力、ダンスという領域を超えるように全てが綿密な「演技」でもあった身体の動きを思い出すと、青山航士という人は歳月と共に、ずっと「こうなりたい」と願うものに進化し続けていくような気がするのです。・・・やっぱり科学者の言うことは正しいようですね。天下のBBC制作だったし。

1秒のあいだに

2006-05-10 | 表現者 青山航士
 少し前、観劇直後の文章で、興奮の余り青山航士さんの決め技を何度か間違えて書いてしまっていることを白状しましたが、今日はその懺悔と言い訳を~。すみません、ひらに
 読んでくださっている方から、ときおり技の名称の問い合わせを頂くのですが、昨日触れたように、青山さんのダンスというのは洗練されたfusionで、クラシックの技をそのまま見せるのではなく、どこかしら現代の時間にあわせてアレンジしているので、私のような普通のバレエファンが書くと、とても長くて読みにくい(いつもより・・・)文になってしまいます。もっと詳しい方ならうまく表現されると思うのですが、力不足で申し訳ないです。
 例えば一口に「回転ジャンプ」といっても、踏み切りや着地の脚の形で違う名前がついているので、書いてみてあまりの長さに消去することがしょっちゅうです。
 再演の決まった『テネシーワルツ』の「エル・クンバンチェロ」の出の回転ジャンプを書いたときは、次のような文を書いていて間違えたのでした~。返す返すもすみません。
 
 「めぐりあいっていいね」で披露されるトゥール・アン・レールは密かに普及期間のような感じで何度か(しつこく)書きましたので皆さんも「あれだな」というのはあると思いますが、私が見た際に披露されたのは高い高いソ・ド・バスク。
 違う点は色々とありますが、まずトゥール・アン・レールがいったん静止して両足踏み切りで垂直に跳ばれるのに対し、ソ・ド・バスクは「助走して片脚をふりあげて」跳ぶように見えると思います。おどろんぱ'03年度の「ダンスダンスダンシング」の回、「チャレンジダンス」青山さんソロ編で言うと最初のものがソ・ド・バスク、最後のがトゥール・アン・レールです。
 ・・・ただ・・・ですね、ソ・ド・バスクは片足先を回転軸の脚の膝につけるのがスタンダードですが、青山さんは細やかにそのときに応じて両脚をのばしたり両方曲げたりしています。脚をのばすと回転はより速く力強くなり、脚を曲げるとそれだけ抵抗があるので柔かく浮揚感が出る、というので使い分けされているのだと思います(たぶん)。私が知らないだけで空中の脚の形でも別の名前があるかもしれませんが・・・。でもってさらに言うと、空中で両脚を伸ばして両足着地だとアッサンブレ・アン・トールナンということになります。暗かったり、前の観客の方の影になったりで実は私、この時の着地は見えませんでした云々。

 ひとつの跳躍を書いても以上のような調子ですので、書いているうちに自分でめげてしまい、「・・・回転ジャンプ、にしとこう」とバーッと消したのが運のつき、なぜかトゥール・アン・レールを残してしまい、そのまま文章を書きアップしてしまいました。頭の中が「青山さんカッコよかったわ~」しかない状態だったのは覚えております。
 でも今落ち着いた状態で考えると、ほんの1秒ほどの間に、様々の美しい形が詰まっているのがダンスの素晴らしさだし、それを観客の方を向いて丁寧に見せてくれるのが青山さんだという気がします。要領を得ない文ですが、「ぎっしり感」だけは伝わるかも、と今日はおそるおそるアップしてみました。
 クラシックバレエの大技は本当に素晴らしいけれど、それはアジアの島国が重ねてきた時間のなかで培われた美意識とは違うものから生まれています。観客と距離があるのは当然かもしれません。それなのに、キリのように鋭い力強い回転をする青山さんの姿を見て、『テネシーワルツ』の客席はどよめきました。わずか1秒ほどの時空に、音楽にぴったりと合い、ダンスに親しんでいない人にも「!」な感情をわきあがらせ、魅せる形を選び出すセンスは本当に稀有のものだと思います。真のプロフェッショナルだけが持つ、あのフラッシュのようにはげしくも鮮やかなダンス、また見たいですね~。