ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

浄土平テント生活 第4日(8月12日・谷地平)

2009-08-18 08:15:05 | 登山(東北南部)

【8月12日(水)】
浄土平キャンプ場→浄土平→酸ヶ平→一切経山山頂→酸ヶ平→鎌沼→谷地平
→鎌沼→浄土平→浄土平キャンプ場



昨夜は市街地をうろついたお蔭か、多少疲れたとみえ、ぐっすり眠れた。
今朝は4時30分に起床。
ラジオをつけると、昼過ぎから晴天に恵まれる予報が出ていた。
早速、かねてから行ってみたかった谷地平へ行くことにした。
例によって食パンとスープなどで簡単な朝食を済ませ、7時半過ぎに出発。

野営場からスカイラインに出ると、正面に一切経山が噴気を上げているのが見える。

一切経山は昨年秋に噴気を上げてから、直登コースが立ち入り禁止になっており
現在は、酸ヶ平避難小屋を経由して登るコースを採ることになっている。

酸ヶ平避難小屋を経由するコースは勾配が緩やかで歩きやすく
所要時間も直登コースと比べて10分程度しか変わらない。

ちょうどぴすけが立っている右側の谷を隔てた尾根が、直登コースの稜線だ。

木で作られた階段の斜面を登ると、木道のある酸ヶ平へ出る。

茶色い酸ヶ平避難小屋の裏手を通り、一切経山へ向かう。

浄土平からは、青空が見えていた一切経山の山頂付近も、霧で真っ白に

9時過ぎに一切経山山頂に到着。
祈るような気持ちで北斜面に向かう。

流れる霧の中、五色沼は度々姿を現しては隠れることを繰り返した。
斜面に座り、行動食を摘みながら移り変わる景色をしばらく眺めた後
再び酸ヶ平避難小屋に折り返した。
途中、何組かの登山者に会ったが、皆口々に「五色沼は見えましたか?」と尋ねる。
確かに、一切経山の山頂を見上げると、厚い雲に覆われて
とても五色沼が見えるような雰囲気ではないのだが
「雨は降っていないし、風もないので、行ってみてください。
 しばらくいれば、きっと見えますよ
と、希望観測的な返事をし、登山者を勇気付けた

酸ヶ平避難小屋から鎌沼を周っているとき、青空が見え始めた。

鎌沼から姥ヶ原へと進路を採る。

5分と経たないうちに、姥神様とお地蔵様の石像がある分岐に到着。

姥神様はにこやかに牙をむき出して笑いながら、ここが結界だと教えてくれているのだ。

谷地平への道は、結界さながらに、うっそうとした森の中へ入っていく。

しかも、ぬかるみの連続で、この雨続きでより一層ドロンドロンになっている
うっかりするとズブズブとぬかるみにはまり、木の根で滑ったりして
やたらと下りに時間が掛かり、登山靴は泥で茶色に

それを何回かの渡渉で洗い流すことを繰り返しているような
しかも途中、人間ではない獣の気配を感じる場所もあったりして
結構精神的に疲れる下りだった

やっと開けた場所に出て、その後姥沢を渡る。

すると草原状のお花畑に囲まれた谷地平避難小屋に出る。

谷地平避難小屋の内部は、土間を囲んで板のスペースが広くとってあるが
トイレがない

避難小屋の裏手を進み、また姥沢を渡る。

お花畑の中を進み、石の階段状の斜面を登りきると目の前がパッと開ける。

谷地平は、周囲を吾妻の山々に囲まれた窪地で、展望はないが
静かで落ち着いた場所である。

人っ子一人いない別天地で、木道に座ってゆっくりと食事をしながら過ごす。
姥神様の分岐から谷地平まで、2時間も掛かってしまい
さらに谷地平でのんびり1時間休憩を取り、帰ることにしたのが13時30分。

姥ヶ原への登りは、あの悪夢の下りが嘘のように周りの景色も素敵に見え
コメツガなどの大木に吾妻の歴史を感じながら、かなり速いペースで戻った。

鎌沼の向こうには、すっきりと山頂に青空が広がる一切経山が聳えている。
朝会った方々は、五色沼を見ることができただろうか。

浄土平に戻ると、もう16時だというのに駐車場にはたくさんの車が。
レストハウスの売店にも、まだたくさんの観光客でごった返している。
我々はテントに戻り、夕食を済ませて、21時30分就寝



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