ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

健気に完走 ~神流マウンテンラン&ウォーク~

2011-11-09 22:34:06 | ダーリンのマラソン・トレラン

11月6日(日)

この記事は、ダーリンからの取材とぴすけの主観を基に構成されています。

いよいよ第3回神流マウンテンラン&ウォークの大会当日になった。
宿泊先であったI家の奥さんが運転する車に乗り込み、6時を少し過ぎて出発。
途中、小越の名水に寄ってもらい、水を汲む。
万場に着いてI家の奥さんに丁重にお礼を言い、同宿となった女性3名と健闘を誓い合って別れると
我々は朝食配布会場のこいこいアイランド会館へと向かった。
朝食は、おにぎり3個に唐揚や漬物がついた弁当とバナナ、飲み放題の飲み物と
ボランティアの皆さんが朝早くから作ってくれた、温かいきのこ汁
こいこいアイランド会館の2階に並べられたテーブルでの立食スタイルであった。
朝食を食べていると、ダーリンがトイレへと向かって行き、あっという間に戻ってきた。
「すごく混んでいるよ
ところが、一旦は戻ってきたものの、やはり落ち着かないらしく、再びトイレへと向かった
ぴすけはきのこ汁をおかわりし、おにぎり3個が入った弁当を平らげて、バナナはザックにしまった。
ところが…、待てど暮らせどダーリンは戻ってこず
そうこうしているうちにぴすけが乗る予定のバスの時刻が迫ってきた
仕方がないので、コースタイムを書いて常に携行しているメモ帳を破り
ダーリンに手紙を書いて会場を後にした。
ここから先のぴすけの行動は、前出の記事『志賀坂峠越え』に掲載した。


トイレから戻ったダーリンは、今日は山には登らないということと
ゴールで待っていると書いてあるぴすけの手紙を読み、ぴすけが出発したことを知った。

ダーリンは、ミドルクラスのスタート地点まで主催者が用意したバスに乗り、待機。

ここでもぐんまちゃんは「みんながんばれ」というプラカードを持って、大活躍である
9時にスタートの合図が発せられ、今回も後方に着いたダーリンは昨年よりはゆっくりと登りりはじめた。

登りつめた場所からは、南面に秩父の山々が見渡せる。

ミドルクラスのコースの最高地点である白髪山に到着。

高度の誤差は御容赦いただくとして、昨年よりタイムが13分ほど遅いようだ。
天候によるものかもしれないし、ダーリンによれば敢えて登りをがんばらなかったというから
その差であろうと思われる。

白髪山からの下りは、大変紅葉が美しかったそうだ。

舗装道路に出たその先に、エイドステーションである持倉の集落が見えてきた。
ここ持倉は、昭文社の『山と高原地図』西上州では「天空の里」と紹介されているが
現在8戸しかなく、高齢化が大変進んでいる集落だ。

持倉からの眺め。

これは昨年の第2回大会の時のもので、遠方に小鹿野町にある二子山の双耳峰が見えている。

これも昨年のエイドステーションの様子だが、ここ持倉では食品の種類が豊富で
蕎麦や花豆の煮物など、手作りの物があって、ついつい長居をしてしまいたくなるのだそうだ。
昨年のダーリンは、ここで蕎麦を3杯食べ、さらにいろいろとつまんだ挙句に体が重くなり
ここから先が走れなくなったようで、今年は蕎麦を2杯に抑えた。

持倉の集落を過ぎる。

これが昨年の様子。
雨と晴天で雰囲気がまるで違うが、紅葉は今年の方が発色が鮮やかなような気がする。
ここからそばを2杯に抑えた効果があってか、ダーリンは膝の痛みもなく順調に進み
13時50分、残り1.5km地点でぴすけにメールを送った。
「あと1.5きろ」
その時ぴすけはというと…、上野村ふれあい館から万場に向かうバスの車中であった。
「え早い。私、ゴールに間に合わないよ
その返信を見たダーリンはというと…
いや、案外「そんなこったろうと思った」というところかもしれない。


ぴすけが万場バス停に到着したのは、ダーリンがゴールしてから約25分後の14時40分であった
バスを降りると
「ぴーちゃんぴーちゃん
と、どこからか聞きなれた声がして、キョロキョロと辺りを見回すと近くにダーリンが立っていた。
走り通してきた姿を見せたくて、着替えをせずに待っていたそうだ。
完走し、満足そうなダーリン

でもその足はというと、靴は泥水でグチャグチャ、膝のテーピングもめくれてボロボロである。

昨年より若干順位を上げたのは、持倉で蕎麦を2杯に抑えた成果か
ここで昨年の宿泊先であったK家の息子さんに会う。
息子さんと話しながら、ダーリンが
「やっぱりスクワットをしなくちゃね」とか、「よし、明日から始めるぞ」などと言っているので
ダーリンがスクワットをしなければと言いながら、3日と経たずにしなくなり
走っているところ(これは練習という意味だったのだが)さえ見たことがないとぴすけが言うと
「今日走っているところ、見ようと思えば見られたのに、見なかったのは誰ですか
と、息子さんに言われてしまった
ひどい妻のように思われた挙句、ぴすけがゴールの時刻までに戻ってこなかったことや
ダーリンが走りとおした姿を見せたくて、着替えもせずにバス停で待っていたことも暴露された。
息子さんはゲラゲラ笑いつつも目に涙を溜めて
「ダーリン、健気過ぎる。なんだか涙が出てきちゃったよ
と呟いたのだった。


17時万場発の高崎駅行き送迎バスに乗り込むと、なにやらバスの車体を叩く音がした。
ダーリンがふと窓の外を見やると、K家の奥さんとお嬢さんと息子さんが手を振って見送ってくれている。
ダーリンがぴすけを神流町に連れてきたかった訳は、ここにあるのだろう。
「健気なダーリン」という言葉に気を良くして、完走の興奮と共に神流町を後にした我々であった。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (こうちゃん)
2011-11-10 20:42:34
ダーリンに教えていただき、早速覗きに来ましたー^^
奥様にも楽しんでいただけたようでなによりです。

…あの一言、後々ズケズケと偉そうな事を言ってしまったと、申し訳なく思っております^^;

また、レースだけでなく神流にお越しください。
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お恥ずかしい (ぴすけ)
2011-11-10 23:35:47
こうちゃんさん、ダーリンと私の赤裸々な実態が書かれているこのブログに、とうとう来てしまったのですね
ダーリンがK家の皆さんに私を会わせたかった訳が、今回伺ってわかりました。歓迎してくださって嬉しく、帰りも見送ってくださって嬉しく、私も一緒に行って良かったです

さてこうちゃんさん、今回登れなかった父不見山にもいずれ伺いたいですし、赤久縄山も魅力的です。また神流に伺いますよ。
その時もまた、申し訳ないなどと思わず、ズケズケと言ってください。私はその方が楽しいし、嬉しいのです(変?)実際、ゴールに間に合わないとわかった時には、かなり後悔しましたから
ダーリンは、こうちゃんさんに「健気」と言われたことにそれはそれは気を良くしています。

K家の皆様にも、どうかよろしくお伝え下さい
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Unknown (こうちゃん)
2011-11-11 00:57:52
来年度は1年間神流町にいますから、遊びにいらっしゃるときは絶対に連絡くださいね!!
ぜひ、案内させてください!

「健気」…心中複雑ですが、気を良くしてくださっているのなら…結果オーライですかね?(私が言うことではないですね^^;)

こちらこそ。ダーリンによろしくお伝えください。
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Unknown (ダーリン)
2011-11-11 19:11:14
こうちゃんさん
過去にぼくが言われて気を良くしている言葉、それは『お髭のナイスガイ!』『ダンディ!』『意外に可愛い』に、今回『健気な夫』を追加しました。
後ろで、ぴすけが『一生、言ってろっ』と言ってます
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