女もすなるつけまつげといふものを、男もしてみむとてするなり

Avvenirで行ったステージ用メイクアップ講習で
肝臓病のキョンシーと化したぴすけは、みのり先生のアドバイスを受けて
ほとんどメイクアップなしでも良いことがわかった。
一体、なんなんだ
つまりは、地の顔が派手顔なので
ブラウンで影を作ったり、彫りを深くしたりする必要がないってことか
メイクは、アイラインを強調してマスカラを塗るだけでＯＫとのこと。
華やかさを加えたければ、アイホールから眉尻の間にホワイトパールのカラーを入れるか
グリーン系のアイシャドーに挑戦してみてほしいとのことだったので
ダーリンと共に「メイクアップ実験君」の材料を購入しに100円ショップに


さっそくグリーンとホワイトの入っているアイシャドーと
アイラインが引けるか不安だったので、つけまつげを買ってみた。
夕食後、いよいよ「メイクアップ実験君」と称して、ぴすけの顔にお絵かきが始まった。
それを見ていたダーリンは
「女の人って、大変だね～」
と、一言。
「ん？毎日こうしているわけじゃないから、そんなでもないけど…」
と答えつつ、本当にステージのときに素早くメイクができるのか不安になる。
いよいよ、生まれて初めて使うつけまつげに挑戦だ。
説明をよく読み、つけまつげに接着剤（）を付けて瞼に貼り付ける。
じゃーん！
目を開けると、まあ近くで見るものではないのかもしれないが、それほど違和感はない。
ダーリンも、ぴすけがつけまつげを付けているなんて、わからないと言う。
ならば付ける効果があるのかと、ちょっと疑問に感じたが
そんな疑問を吹き飛ばすダーリンの言葉が聞こえてきた。
「ねえ、僕もつけまつげしてみて良い？」
おおーーーっ！
「良いよ、良いよ。もちろんだよ～」
そう言いながら、ダーリンの瞼にもつけまつげを付けた
鏡を見たダーリンと、ダーリンを見ているぴすけは、大笑い


それにしても、「女もすなるつけまつげといふものを、男もしてみむとて」したところ
ダーリンは素敵だ（って、惚気かよ、と怒らないでほしい）
『猟奇的な彼女』で、主人公の女性が
彼にハイヒールを履かせて歩かせるシーンがあったが
自主的につけまつげをしてみようというダーリンの方が、サイコーに素敵だ。
そして、ダーリンはこう言った。
「つけまつげをしてみたいと言ったのを、イヤーッ！なんて言わずに
　付けさせてくれたぴーちゃんも、素敵だよ」


どうか皆さん、「なんだよ、惚気かよ」と、怒らないでほしい