社会を変えようとする女性たちの発信が続いている。少しづつ社会を変えようとしている。
伊藤さん、五井さんの実名告発は里帆さんの心を支えてくれていると感じる。彼女たちは被害者であり、全く悪くない。
ですから堂々としていて、なんの不思議もない。
私は不登校の子どもたちと遊ぶ機会に何度か恵まれたが、里帆さんの記者会見を聞いて、不登校の子どもたちのなかには、何人か家庭内や学校などで性被害を受けている子どもたちがいるのではないか、という思いをより強くした。
本来守ってくれるはずの人から、加害される恐怖と違和感。
どうしていいのかわからない焦燥感。
まわりの人間関係に与える影響。
様々なことを稽えることができる人だからより苦しむことになる。
魂の殺人。
社会が持つ正常性バイアスとの戦い。
まわりはまさかそんなことが家族内で起きるわけがない、仕事の相談に乗ってくれる先輩記者がそんな事するわけがない、自衛隊の屈強な先輩たちがそんなことするわけがない、と感じる正常性バイアスだ。
加害者側はこの世間の正常性バイアスを利用し味方につけることで虎視眈々と加害の機会を狙っている。
事なかれ主義も実態を覆い隠す。
これは会社におけるパワハラと一緒で、被害者は治療や異動をされて、加害者が異動や治療を受けにくいのと似ている。
加害者が守られる社会を正常性バイアスでみんなで作っている。
被害者は攻撃にさらされセカンドレイプを受けることも少なくない。
しかし勇気ある女性たちが少しずつ声を上げてくれている。
正常性バイアスと脊髄反射は繋がりが、あるように思える。
視覚から入ってくる断片的な一次情報のみで断定的に素早く判断し、反射して攻撃する。不随意運動だ。
脊髄反射は大脳皮質を通過していないので罪悪感も思考もない。
自分の個体の価値観を守るためだけの反射行動。
大勢の思考なき脊髄反射の集合体が正常性バイアスであり、加害者を守る世論が形成され、セカンドレイプを起こす。
思考なき反射行動の集合体だから集まるとものすごく圧力を生じる。
加害者たちは卑怯者なのでうまく正常性バイアスを利用して活動する。
世間はまさか、と思い、加害者を擁護し、被害者を叩く。
免疫反応にも近いかもしれない。
自分で経験したことのない、他人の経験を異物と判断して排除、攻撃する。
免疫の過応答がアレルギーであり免疫疾患。
免疫的寛容を得るには減感作。
小さい規模の曝露を継続的に行う。
なにかそこに、正常性バイアスを壊すヒントがあるように感じる。