何度か書いてますが、歴史の中でも幕末のドラマが一番好きです。
そのきっかけとなった作品の一つ。
この『翔ぶが如く』は司馬遼太郎の原作ですが、今日はドラマのお話です。
思い入れのある「大河ドラマ」はいろいろありますが、これは放送当時かなり夢中になって見てました。
何しろ、幕末もの。それも西郷さんだけでなく、大久保さんも軸に描いたドラマってなかったので・・・
で、何より、当時だ~い好きだった鹿賀さんが、西田さんとともにW主演ということで、見ないわけがない
(二人とも、脂がのった、充実期だったような気がするなぁ)
とにかく、ビジュアルだけでもうワクワクだって、「そっくり」なんだもん
確か、当時は「幕末ものは当たらない」ということがジンクスのように言われていて、実際、平均視聴率も20%前後。
(でも今となっては、そこそこいいと思いますが。というより、もう大河ドラマって、視聴率関係なく、1年間その時代を、その世界観でじっくり描いてほしいんですけど。)
そういうこともあってか、なかなか再放送されないこの作品を、CSで20年ぶりに見る機会がありました。
もちろん今回は、バッチリ全部録画
さすがに、あまり覚えてなくて、初めて見る気分で楽しめました。
↑これは、当時購入したドラマ本。後にも先にも購入したのはこれだけです。
このドラマは、幕末編を1部、明治編を2部という、2部構成で製作されました。
なので、一見「別の番組か」と思うほど、登場人物の雰囲気も変わります
幕末編は、一見熱い「維新」の時代として描かれがちなところを、薩摩中心ながら、幕府と薩長の攻防が両方の側から描かれ、様々な人物の心理戦がなかなか面白いです
そんな中で、人生のどん底ばかり味わうような西郷さんと大久保さんが、維新の中心に立っていく過程も見応えがあります。
また、幕府側、最後の将軍となった慶喜のなかなかの「作戦」「かけひき」も面白いかと。
一転、明治編は、固い絆で結ばれていた薩摩の仲間たちが、政府側と士族側として分かれていきます。
はぎお的には、こちらの方がドラマとして面白かった
というより、変わらない友情がありながら、政策の違いから袂を分かたなければならなかった二人が悲しすぎて
西郷さんは征韓論に敗れ、結局、鹿児島に帰ることになるのは、ご存じだと思いますが、ドラマではこんなシーンがありました。
そばにいてほしいと願う大久保さんに、固い決意で帰郷を告げる西郷さん。大久保さんは思わず、
「いつでも大事な時に逃げてしまう。後始末するのは自分ばかり。あなたは子供より始末が悪い」
と薩摩弁で叱責します。
お互い、気まずい思いのまま、これが永遠の別れとなります・・・
もちろん、ドラマのワンシーンで、実際こんなことがあったかどうかはわかりませんが、二人の友情は変わらなかったと信じたい。
お互い憎みあって別れたわけではない、こんな場面があったに違いない・・・そう思いたいのです。
大久保さんが暗殺された時、胸元に西郷さんからの手紙を携帯していた…というシーンがありましたが、実際もそうだったと聞いて、うれしくなったほどで。
はぎおも思うんですよ。もちろんこのドラマを見てからですが…
西郷さんは薩摩に帰り、郷土の英雄として讃えられました。
でも、自分の正義が通らなかったから、新しい政府づくりからは「逃げた」ような気もしないでもない。
くずぶっていた士族の気持ちを東京から離れさせるために、という思いもあったと思うんですが、じゃ、政府に残った同志はどうなるの?という思いもぬぐいきれないんです。
一方、大久保さんは、薩摩から、日本全土から、士族を裏切った悪人として恨まれたにもかかわらず…冷静に、時に冷酷に、腹をくくって政務を行った。
新しい政府、新しい時代の礎を築いたのは、彼だと思うんですよ・・・
もちろん鹿賀さんが演じたこともありますが、大久保さんは尊敬する偉人の一人になりました。
余談ですが、そんなに簡単に、軽々しく「維新」って言ってほしくないんだよなぁ・・・ねぇ、そう思いません
ちょっと感情的になりましたが、やはり、 幕末・維新の時代は、本当にこちらの魂も熱くなりますね。
また、単に男性のドラマとしてだけでなく、西郷さんや大久保さんの奥さん、関わった女性たちの心情も描かれ、その時代の緊張感、生きた人々の熱い気持ちが伝わってきます
「龍馬伝」「篤姫」も良いですが、これはより一層、その時代を感じることができるかも。
ところで、出演者がまた豪華で…
西田敏行さん、鹿賀丈史さん はホントに素晴らしかった
ビジュアルはもちろんのこと、今見ると方言もヘンに力まず、本当に薩摩の人かと思うほど。と言っても薩摩弁に詳しいわけじゃないですがあまりにナチュラルすぎて、言葉の意味がよく分からない時があったほど。
きっと、お二人とも歌が上手いので、耳がいいのかな~なんて変なこと考えてみたり。
その他にも、
田中裕子、賀来千賀子、加山雄三、高橋秀樹、角野卓造、小林稔侍、富司純子、樹木希林、草笛光子、田中好子、南果歩、石田えり、三田村邦彦、若林豪、三木のり平、竜雷太、蟹江敬三、平田満、石丸謙二郎、田中健、小倉久寛、佐野史郎、村田雄浩、内藤剛志、益岡徹、緒形直人、堤真一、佐藤浩市…・(順不同・敬称略)
もう書ききれませんが、今考えると、超豪華で、しかも、個性派・名優ばかり
彼らの熱いお芝居を見るだけでも、感動的です。
佐野さん以下の役者さんはまだまだ若手で、その若々しさを楽しめるのもうれしいかも。(まだテレビでは無名の笹野高史さん、段田安則さん、田口トモロヲさんなどなども…)
原作は厚い本で10巻とのこと。
さすがに読もう…とは思いませんが、このドラマで、司馬作品の面白さ、幕末~明治の激動の時代を、垣間見ることができると思います。
NHK大河ドラマ 翔ぶが如く 完全版【第壱集】 [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
ジェネオン エンタテインメント |
NHK大河ドラマ 翔ぶが如く 完全版【第弐集】 [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
ジェネオン エンタテインメント |
『翔ぶが如く』リアルタイムではちゃんと見れなかったので見たいと思っていました(一橋さんを)・・年明けにまた1話からやるみたいですね、わあい。
・・結構大河ドラマは見る家庭だったので、かえってチャンネル銀河には手出ししないようにしていた昨今でしたのです。
ではでは、またいずこかで・・ メリークリスマスです♪
こんにちは~
ようこそいらっしゃいました!
うれしいです)^o^(
一番印象に残ってる大河は、やはり「独眼竜政宗」なんですが、この「翔ぶ~」もそれに匹敵するほど夢中になって見た記憶があります。
ただ、薩摩中心(というより鹿賀さん)に見てたので、三田村慶喜さんの記憶がほとんどなくて(;^_^A
今回見直して、薩摩・長州・幕府の思惑がそれぞれ描かれていて、なかなか見応えのある作品だと、改めて感じました。
良かったらぜひ見てください!
そういえば、同時進行?で「龍馬伝」も始まりますね。
最近なかなか更新できないでいますが、まぁゆるゆると続けてきましたので、もしよかったら今後も遊びに来てくださいね~