渋谷の松涛美術館で開催されている
エミール・ガレ展へ行ってきました。
植物学者としても活動していただけあって
忠実な花が描かれた花器はまるで植物図鑑のよう。
花の構造もそれぞれ細かく
花柄(かへい)の違いなども丁寧に描かれていました。
また
19世紀後半の日本美術が流行したジャポニスムの影響から
うちわ型や扇型のものから位牌型の花器までありました。
日本の宗教的なものも
ヨーロッパでは美しい芸術品の姿として解釈されたのでしょうか。
透明の花瓶は前後の面で描かれる絵が異なり
植物や生物、そしてそれらが生きている風景の様子が重なり
雄大な絵画のようになるものも。
ガラス、陶芸、家具の工芸作家であったとしても
植物学やそれ以外にも文学や哲学にも精通していたという知識の幅広さ、
そして
少数製作の高級品から大量生産の低価格な商品までの幅広く取り扱っていたガレ。
私たちも
花以外のものも見て学び幅広い美しさへの追及をしていきたいものです。